小学生の低学年の頃から
60年ほど前の事になるが
そのころから珈琲を飲んでいた
裏日本の片田舎の暮らしで 珈琲を飲んでいたのは
多分我が家ぐらいではなかったろうか
当時はインスタントコーヒーしか入手する事ができなく
父は町まで出向き取り寄せてもらっていた
何g入りだったか記憶はしていないが
当時の値段で800円ぐらいはしていたと思う
珈琲語りは延々とできる
紆余曲折を経て
今はシンプルな飲み方になってしまった
珈琲を飲むための「道具」その過程は とっくにとっぱらい
ドリップパックコーヒーのみで飲むようになった
出せる範囲ではあるが
値段に拘ることなく 市販の物を飲み比べているが
特別美味しい珈琲には出会わない
インスタントコーヒーから
レギュラーコーヒーに変わった時の あの時の美味しさは 感動であった
『美味しい』とうなる至福の時は 何年も続いたが
いつの間にかその感動もなくなった
でも
起きて朝一の珈琲は止められない
父も生涯朝一の珈琲を飲み続けていた
父になら 拘っての 美味しい珈琲を飲ませてあげたく思う
父と暮らしたのはたった15年
朝刊を読みながら
父とふたりだけの 珈琲タイム
他の家族は 高い珈琲を飲むことは遠慮していました
そんな懐かしい時間を思い出すから
朝一の珈琲は止められません
父ちゃん夫は 朝飲みの珈琲をいつも欲するくせに飲み残します
もったいないと 飲み残しを飲む私です
父ちゃんの飲み残しは飲めても 父親の飲み残しは飲めませんでした
私