あゆどんのつれづれなるままに

ここは、木の花での子ども達の遊び風景の断片を綴る「園長日誌」。木の花幼稚園での様々な場所で、子ども達が織り成す情景の随想

11月18日 空間・モノ・ひとがコラボする木の花祭り

2017年12月29日 | 日記
 アフター運動会から、ゆっくりゆっくりと季節の生み出す味覚などを楽しみ、自然物を創作に活かし試行錯誤の中で遊びの中から商品づくり、店づくりなど本物の「お店」へと意識を高めていく木の花祭りの取り組み。年少・プチちゃんは毎日が試作試食、お店屋さんごっこの日々。運動会と同様、準備する取り組みとしてはかなり長い期間を費やすが、木の花での日常での生活や遊び、そして運動会との取り組み、そうした連続性の中に様々なヒントやテーマを探し出し、見出す、あるいは結びつける(あるいは作り出す)楽しさも木の花祭りの醍醐味。
 今回はその取り組みの途上でECEQの公開保育があり、スタッフがそこで得た視点、考えたことがどう木の花祭りに影響しているか?というのも、園長的には見どころのひとつ・・・笑

 先ず空間・・・。
 木の花は遊戯室(ホール)と園庭、保育室以外に遊具庫や絵本コーナー、二階のベランダ、たたき、階段、時には職員室であったり、空間を遊びに活用する子どもたち、あるいは活動の拠点に先生が利用することは日常的。そうした領域をどう総称するか?職員間でも議論になったが、とりあえずホールが多様な遊びが生まれる「大宇宙」とすれば、「小宇宙」だよねえ(ついでに遊び+生活の拠点でもある保育室が「惑星」という感じで)・・・ということで公開保育時にスタッフ衆議一決。
 その小宇宙と惑星の活用として、まつくりの家具の利用(掃除道具入れの家具やロッカー)、まつくりベランダの利用、うめももの「移動販売車」、また庭の店を水場に向けてテーブルをL字に設定する等々は木の花祭りでの初めての試み。空間の構成、家具や壁、モノを利用した空間設定はその店を構える子ども達の安心感を醸成したような気がする。スタッフもお店屋さんを捉える視野が拡がったのではなかろうか?。(移動販売車はある種の移動「空間」。意外にお客さんにも好評だった模様。面前に来るとつい財布のひもが緩む?という販売効果も高かったようで・・・笑)

  

 続いてモノ・・・。
 モノを活用した「商品」開発、店作りも木の花祭りでは当たり前。ただ公開をひとつきっかけにスタッフがより意識したのは遊びの中での教材研究的な追究。新聞(廃材)だったり、身近なモノ(道具)だったり、葉っぱ、枝、栗、カイドウリンゴ、カリン、銀杏、ザクロetcの自然物だったり・・・。その中で年少の落ち葉満載のマラカスの商品や年中さんの「新聞粘土」の商品、年長の「砂時計」やヨモギ商品等々、新規商品が続々開発(笑)。モノ(廃材)活用の面白さは、例えば年長が商品を作った残りモノ(廃材の廃材)を利用して下の学年の子らが新たな工作に利用しようという創作意欲。廃材コーナーの充実と製作道具類(子どもたちだけで作れるコーナー)の常設など公開での議論が活きているようだ。あるいは年中が新聞に拘れば、負けじと年長も新聞を使って協同製作にも熱が入る、とか。

    

 そしてひと・・・。
 ひととの出会い、繋がりもより新たな関係、出会いを異年齢まで意識して担当する学年のお仕事に異年齢も誘い掛けることで、年少のお仕事を年長が見本としてモデルになったり、お仕事の合間の「スキマ時間」での普段出会わない子ども同士の繋がり遊びやルールのある遊び、異年齢同士の遊び(バナナ鬼、かくれんぼ、などの一般的な遊びからさらにダル氷→だるまさんがころんだ+氷鬼等々)の展開も随所に散見されて面白い。

 取り組みの中での空間・モノ・ひとが多彩に縦横に入り交ざり最終的には木の花祭りの当日に凝縮されてゆくような感覚を、さらに卒園生やお引越しの子、地域の方、他園の保育者さんたち多くのひとが集う中で深く深く実感(あちこちの空間で工夫を凝らした様々な売り切れ御免のお店が賑やかに展開していたもんね)。

 大勢のお客様に改めて感謝。有難うございました。

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