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小倉2Days 1日目はここ
この日もみんなで小倉に早くからやってきてビール飲んだり、
ディープ小倉を感じたりしていました。
北九州Disられすぎだけど、
うん、まあ、仕方ないなと思いました。
事実を言われているだけだから。
こんな感じで、
初めての小倉の2Days。
昨日は通常営業のフラカンだったし、
今日はアゲてくるんだろうなぁと楽しみにしていた。
なんと開場4時。
そして、
もう誰もが知っているように、
けいすけはブログで書いてたみたいになった。
かつて、
体調が悪いとか、精神状態が悪かったとか、
そういう原因がはっきりしていることで、
ライブがうまくいかなかったということもあったと思う。
アバラ骨折して歌ったときもあったわけだし。
そういうときは、
アゲインストがあったけど、頑張った!と思えるのかもしれない。
久しぶりの街の1日だけのワンマンライブだったら、
今日は調子が悪いなぁと思っただけかもしれない。
だけど、
前日の何の変哲もないライブ(あ、失礼)からのこれだったから、
けいすけ自身が、酷く混乱したと思う。
思い返せば、1日目、よくマイクスタンド倒していたなぁと思うので、
本当に調子が悪かったのかもしれないけど。
それも、
あえて思い返せばの話だから、
なにもなかったら記憶に残らなかったような些細なことである。
ほぼ被りなしの2日間の魔物に憑りつかれた夜だった。
昨日より見晴らしがいい位置にいた。
星のタンバリンがドラム前にキチンと置かれていた。
ああ、あの曲があるんだなぁとワクワクした。
いつものSEで、いつもの4人が現れた。
小西は青、竹安は薄い色のシャツにジレ、グレートはピンクのオーバーオール、
けいすけは、昨日は汗かかないから白シャツを2日着るのだと言っていたけど、
あのチェックの後がささくれだったシャツ。
けいすけが星のタンバリンを握った。
おお!早速ですか!
セトリはこんなかんじだった。
ロックンロール・スターダスト、夜空の太陽、はぐれ者賛歌、LOVE DOG、
切符、SO LIFE、若さなき全ての野郎ども、元少年の歌、
春の手前、青い吐息のように、
あまくない、東京ヌードポエム、大人の子守歌、
消えぞこない、最後にゃ何とか、終わらないツアー、Yes Future
EN1)とどめをハデにくれ(cover)、ロックンロール、
EN2)さよならBABY
EN3)恋をしましょう
なんという神セトリ。
このセトリを振りかえるだけで、
どれだけフラカンが、けいすけが小倉2日目にかけていたか、思いが強かったか、盛り上げようとしたかわかる。
でも、
初めからけいすけは様子がおかしかった。
ちょっと歌詞がつまったり、譜割が狂ったりしていた。
本当に些細なことで、なにもなければ忘れてしまう程度だったけど。
はぐれ者賛歌という比較的よく歌う曲で歌詞が飛んだ。
けいすけの目が泳ぎ、瞬間身体がこわばったのがわかった。
でも、
まあ、そういうこともあるのでこのときは「こらー!」と笑えるくらいだった。
しかし、その後も何度も歌詞につまる、入りをトチる、
けいすけの顔色が悪くなる。
初めのブレイクで、
早くライブを始めるのは最近のトレンドなんだとグレートが説明した。
普段だと、まだリハーサルの時間くらいで、入り時間のこともあってと。
けいすけは浮かぬ顔をしていた。
2Days、早い開演時間、なにか勝手が違うのだろう。
そして、
けいすけが「昨日は…だったからさ、今日はやるぞーー!!」と自分に活を入れた。
あ、やっぱり昨日は不完全燃焼だったんだなと思った。
だから、今日はすごく気合が入ってるんだ…けど、
こういうときけいすけは!空回りするから心配!
その心配が想像以上に的中してしまった。
いつも動き回ってフロアを見ているグレートがけいすけばかり見ていた。
グレートが「落ち着こうか!鈴木くん!」と声をかけた。
笑えなくなってきた。
SO LIFEで心臓に手を当てて「少しだけ病んでます」と歌うけいすけにドキッとした。
大丈夫?
そして、元少年の歌で、
柵にせり出しているときにとうとう、
けいすけは無言になってしまった。
こら!けいすけしっかりせんね!とフロアは待っていたけど、
いよいよ出てこない。
グレートが歌い始めると同時にフロアも合唱した。
まだライブ前半なのに、支えるようにフロアがけいすけに群がった。
いいよー!これくらいの歌詞跳び、たくさんライブやってたらあるって!特に2日続くライブだから!
と、柄になく優しい気持ちでみていた。
けいすけの目にじわっと湧くものがあった。
歌うしかないんだよと歌うけいすけが歌えないということの、
事の重大さを悟った。
曲が終わると、
けいすけは叱られた子どもみたいに小さくなって、
「顔洗ってくる!」と言い捨てて本当に楽屋に去ってしまった。
グレートが「2Daysやるのはさ、それだけボクたちもやりたい曲が増えるんだよね」
「だけど、鈴木は大変なのよ。歌わないといけないから、
こっちは、1番も2番も同じだからさ、まあ、ちょっと2番はこうやって(スライド)するくらいで」
「…大変だよ。どんどん曲は増えるんだし」
「竹安じゃなくてよかったよ。無理だもの」
「外付け(HD)つけてあげたいよ」
「竹安の方がいいか!一番メカっぽいし」
竹安もMCに参加する。
竹安「旧式だけどね」
グレート「フロッピーディスクだからね」
言ってることはいつものMCなのだけど
けいすけのいないステージで、けいすけを気遣うMCに、
フロアは調子を合わせて笑った。
少し上の空で、けいすけが戻るのを待っていた。
下手こいて、空回りして、ステージから去ったメンバーを擁護するなんて、
もしかしたらロックンロールじゃないのかもしれない。
だけど、
フラカンのロックンロールは4人仲良しのロックンロールだから、
ここでグレートが揶揄しても違和感がある。
私にこのときの小西の記憶が全くないのも凄い。
けいすけの状態になにも変わらないように座っている所作は、
小西にしかできないと思う。
キッと目を見開いて硬い表情のけいすけが帰って来た。
「本当に顔を洗ってきたからね!」
顔は赤かったけど、紅潮しているのではなく、
血の気引いた顔を何度もこすったと思われる、
内出血して腫れたような、赤くつるんとした皮膚をしていた。
酷くこすったからなのか、緊張からなのか、
指先が小さく震えていた。
Q太郎、けいすけは大丈夫だよねぇ?と下手を見遣ると、
Q太郎は黙々とアコギの準備をしていた。
ああ、
大丈夫ではないんだなと確信した。
けいすけが、
「なんで曲は増えるんだろうね!どんどん曲が増えるからさ!もう10年経ったらその前の曲はナシってことで!」と笑うから、
私たちも「えー!?」と答える。
今日も普通のライブという雰囲気をけいすけに伝えたかった。
けいすけが「もう今しか歌えないからさ!」と言ったのにドキッとした。
それが「春の手前」という季節のことを言っていたのだと気付いても、
動揺が継続した。
けいすけは一生懸命切り替えようとしていた。
一つ一つの言葉を置いていくような歌い方だった。
けいすけ、
このライブが悔しいと語り始める。
顔は笑って、愉快な口調ではあるが、
じんわりと、また涙目になっていた。
そんなの、ライブの途中で言わなくていいし、
十分伝わってるよ。
全員に1000円ずつ返したいなど言い出す。
「何人くらいいるの?」
グレート「170、180人くらいかな」
けいすけは、「じゃあ、1700万円?170万円?」など言いながら、
目線は竹安の足元を向いていた。
バカ、17万円だし、要らないよ!
けいすけ見に来てるんじゃなくて、
私らはフラカンを見に来ていて、
私は満足している。
けいすけ中心に揺るがないフラカンに満足しているよ。
ブレイクが多かった。
いつもちょっとした合間に喋るステージがシンとしていて、
フロアもそれを見守っているような状態だった。
ベーアン越しにモズライトのヘッドがみえた。
今日はけいすけもたくさんギターを弾くんだなぁ。
私たちを楽しませようと、いっぱい準備してくれてたんだなぁ。
モズライトで弾くのが、
もしも、もしも、もしも東京ヌードポエムだったら、
どんなに嬉しいだろう、
そして、
もしも、もしも、もしもそうだったら、
今のけいすけにできるのだろうか?
ヌードポエムをすごく聴きたい、
だけど、
今のけいすけにとってあまりに過酷だ。
セトリって…そんな急に変えられないよね。
というか、
ここで「変える」のはだめだ。
決まったことをやり遂げるのが、
今、けいすけに一番いいことだから。
Q太郎!けいすけは大丈夫だよねぇ。
Q太郎は深刻な顔でモズライトをチューニングしていた。
本当にヌードポエムだった。
わあ!と声が出て拍手してしまった。
嬉しさより心配が勝り、それより、この状態でこの曲に挑む気迫に対して衝動的に手を打ってしまった。
グレートがいなすようにこちらを見た気がした。
それだけ4人は集中していた。
まくしたてるけいすけを、みんな固唾をのんで見守った。
そして、その鬼気迫る歌詞がフロアを圧倒し、
4人の音が襲いかかってきた。
壮絶だった。
通常でも壮絶な曲だけど、
けいすけの異常な集中に息をするのを忘れそうだった。
それから、長い、長い、長いインスト。
竹安が憑りつかれたように、フラフラとけいすけに歩み寄り、
爆音を落とした。
けいすけが、小西を振り返り、ネックを4回大きく振り下ろし、
音が止まった。
凄い。
静まり返ったハコで鳴りやまない拍手。
最後まで手を叩いてたの、私です。
永遠に手を叩いていたかった。
ヌードポエムというわけでなく、
今まで見たフラカンの中で最高マックス頂点の曲を見たよ。
武道館のNUDE COREよりゾッとしたよ。
けいすけに安堵の表情が戻った。
「どうしてこんな曲作っちゃったんだろうね」
ほんとだよー、どうしてこんな凄い曲作っちゃって、
それを今日やろうと思って、
そんな日にこんななっちゃんたんだよーー!!
大人の子守歌をホッとして聴き、
メンバー紹介になった。
けいすけは、
竹安を紹介した後、
またステージを去ってしまった。
竹安!昨日みたいに饒舌になれ!!!
竹安は、
小倉城の横の松本清張記念館の向こうのプールに行った話など。
小学生の頃に住んでいたから、第二の故郷だと思っているなど。
普通なら、「第二の故郷は、故郷の後に住んだところのことだろ!」と突っ込むところだけど、
けいすけが帰ってこないので、それが気になって仕方がなかった。
竹安のMC終わってしまった。
グレートが「ギター!竹安堅一!ドラム!ミスターコニシ!」と叫んだ。
グレートのメンバー紹介を一生忘れない。
とても寂しかった。
やっぱり、ボーカル鈴木けいすけ以外は、
全部けいすけが言ってよ!
さあ、小西よ!今日は長い長いドラムソロをして、
けいすけを待とうよ!と思ったら、
小西は「ボクは!昔から何になりたいか?と聞かれたら、アメリカ人になりたい!と答えます」と言い出した。
……なにいってんの?この人!と呆れて、
やっと、普段のフラカン温度が少し戻った。
やっぱり小西は凄い。
そして、
唐突に、Queenの「we will rock you」のイントロ。(または裸の大将)
小西「Buddy you're a b△☆★y ma※ a bi× noise~
Playin' 〇× the str※※t gonna be a big ※◇ so★e day
You got mud ★ yo' ××~~」
グダグダすぎるやろ!!
気持ちよさそうではあるけれど!!!
一応「We will we will rock you!!」レスポンスするけどーー!!
小西、微笑みながら「ロックンロールぽいでしょ?」など言い、
グレートから「一番、ロックンロールぽくない」など言われてて、
普通のフラカンのMCなんだけど、
けいすけ!面白い事言ってるよ!!
あれ?Queenってアメリカだっけ?
誰かつっこんでよう!
フラリとけいすけが戻ってきた。
深刻な顔をしていた。
1時間くらいの間に縮んだなぁ。
グレートが何事もなかったかのように、
小西のMCの経緯を説明する。
けいすけがなにごともなかったかのように、
「ドラム!ミスターコニシ!ベース&リーダー!グレートマエカワ!!」
なにごともなかったかのようにグレートがMC。
FUSEで2Daysするバンド初めてなんだってとか。
私たちもなにごともなかったかのように、
ハハハと笑って本編最後を楽しんだ。
竹安とやたら目が合い、
ウンウンと頷くと、どんどん前に出てきた。
絨毯の中で好き勝手に弾いている場合ではないぞと、
けいすけをカバーするみたいに。
そして、
半分はけいすけに近づいて覗き込むように、音を届けるように、
心配そうに弾いていた。
しかし、
よくこの状態でYesなんかできるね!
バカだなぁ。
偉いなぁ。
Q太郎が笑っている。
よかった。
長く感じたアンコール。
単に手をたたくのではなく、
次々に「アンコール!」「フラカン!」と声が上がる。
今、初めて4人が裏で話できてるんだな。
話なんかしてないかもしれないけど。
やっと4人になれているはず。
気が済むまでいたらいいやん。
再登場は、
昨日のように小西と竹安がピーズ武道館T、グレートはオーバーオール風T、けいすけそのままで。
けいすけは少し切り替えているように見えたけど、
憔悴しているのは間違いなかった。
ここで初披露のピーズCoverのとどめをハデにくれ。
これもあった。
先輩の大事な曲を歌う日でもあったか。
盛り込み過ぎだって。
ありがとう。
小倉にこんなに費やしてくれて。
このあとのロックンロールが沁みた。
ロックンロールがどこかに行ってしまうんじゃないかと不安になり、
けいすけの輪郭がボンヤリ見えた。
あ、私が泣いていたのか。
ハケ。
ホッとする。
休んでほしい。
4人でいてほしい。
もっと見たい、終わるのが淋しいという気持ちと、
もうゆっくりしてほしいという気持ちがない交ぜになっていた。
あと一曲!乗り切れ!けいすけ!
再登場で、グレートがまたツアーTに着替えていた。
2度のお色直し。
落ち着かないのかな。
けいすけアコギをかかえてサヨナラBABY。
よく頑張りました。
やっとここまでたどり着きました。
最後までやり遂げてくれてありがとう。
竹安が、またキリキリとステージ際にやってくる。
いいんだよ!
サヨナラBABYは!竹安出てこなくていいんだよ!!
竹安のけいすけを庇う気持ちがそうされるんだろう。
なかよしだねぇ。
昨日、
バラバラに住んだら仲良くなるだろうって言ってたけど、
十分なかよしですよ。
みんなで大合唱して終わった。
終わった。
ホッとした。
しかし、
フロア前方はなかなか動かなかった。
確かに通常の2Daysなら3アンコ期待していいのかもしれない。
でも、
今日のけいすけを考えるとあまりに酷な気がした。
もちろん聴きたい。
でも、
もう休んでほしい。
でも、
このライブを拭い去る曲があれば。
でも、
サヨナラBABYのあとに曲やるなんて野暮だよ。
Q太郎がフロアを伺う。
こういうときは、
する。
そっと発熱とか、
全部どうでもよくするためにテキトーに短いヨサホイとかでいいよ!
本当に4人が出てきた。
グレートが「いつもやらないよ!」「もう物販に行くようにしてたんだからね!」と言った。
けいすけは、
それはそれは小さくなっていた。
フラカンはここで恋をしましょうをかけてきた。
あーのーねー!!馬鹿でしょ!
エネルギーカツカツで、エンブティ・ランプが点いてるときにやる曲じゃないっつーのー!!
けいすけが、最後の何かを振り絞って、
出しつくした。
それが、
汗なのか、涙なのか、分からないけど、
ステージもフロアもビショビショだった。
最後に小西がマイクにかけよりおどけてあいさつした。
小西、
あんたホントにいいヤツだね!
あんな状態で、
ここまでやりきって。
今日しかないみたいなライブして。
絶対、反省ブログ書くんだろうな。
眠れなくなるんだろうな。
でもね、
私たちは完璧な失敗のないライブが見たいのではなく、
魂が震えるライブが見たいのだ。
だとしたら、
今日は最高に魂が震える素晴らしいライブだったよ!
まったく、よかったよ。
こんなすごい夜に出あえて。
だから、
反省しすぎないで。
昨日のようにビールを飲もうと、
みんなでワイワイ打ち上げしたけど、
みんな空回りだった。
けいすけの空回り伝染してしまったかな。
一応、精神とか、生活の専門家として、
鈴木けいすけくんに言いたいことがあります。
あなたに気にするなと言っても、
それは無理でしょう。
チバなんか、普段からもっとすごい歌詞とびしてますよ!と言っても、
なんの救いにもならないでしょう。
自分を責めて、苦しんで、不安なことでしょう。
でも、
大丈夫です。
鈴木けいすけくんは通常から空回りをしています。
今回はたまたまパニックを起こして空回りスパイラルに入っただけです。
幸か不幸か、メンバーもファンもそれくらい分かっているし、
それを許さない人はいません。
そういう人だからこと書ける詞と、歌える歌があることを、
みんな知っています。
今回は自分で自分がコントロールできないような気がして、
それは怖かったと思います。
パニックに陥った時、
誰にでもあることです。
たまたまそれが、小倉で起きただけで、
原因は2Daysでも、小倉でも、4時半でも、チェックのシャツでもありません。
その証拠に、
鈴木けいすけくんはチェックのシャツを着て大阪で歌えました。
多分、岡山2Daysも大丈夫です。
フェスみたいに早い時間に歌ったって平気です。
また、
小倉に来ても、なにもありません。
トラウマって、
避けたら克服できないんだぜ!
能動的な方が、人はストレスが少ないのだ。
岡山で張り切って2Daysやるべき!
そして、
自分で思ってるより成功してるんだよ!
どういう形だって、魅せることころができるし、
フラカンはけいすけ一人じゃない、
4人そろってフラワーカンパニーズだということを改めて実感して、
それは幸せな空間だったから。
2Daysを続けろ。
あのチェックのシャツを着ろ。
同じ曲をかけろ。
変なジンクスに囚われるな。
また小倉に来て、キレキレのライブをするのだ。
魔物なんていない。
4人そろってフラワーカンパニーズだから、
1人どうかなったって大したことない。
去年に続いて、
いつも小倉が負のお土産を渡してしまって申し訳ない気持ちです。
でも、
小倉に借りがあるから、返しにきてくれるなら、
私たちはラッキーです。
待ってます。
調子に乗りまくれ!
さいごのさいごのさいごには絶対なんとかなるんだぜ!
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この日もみんなで小倉に早くからやってきてビール飲んだり、
ディープ小倉を感じたりしていました。
北九州Disられすぎだけど、
うん、まあ、仕方ないなと思いました。
事実を言われているだけだから。
こんな感じで、
初めての小倉の2Days。
昨日は通常営業のフラカンだったし、
今日はアゲてくるんだろうなぁと楽しみにしていた。
なんと開場4時。
そして、
もう誰もが知っているように、
けいすけはブログで書いてたみたいになった。
かつて、
体調が悪いとか、精神状態が悪かったとか、
そういう原因がはっきりしていることで、
ライブがうまくいかなかったということもあったと思う。
アバラ骨折して歌ったときもあったわけだし。
そういうときは、
アゲインストがあったけど、頑張った!と思えるのかもしれない。
久しぶりの街の1日だけのワンマンライブだったら、
今日は調子が悪いなぁと思っただけかもしれない。
だけど、
前日の何の変哲もないライブ(あ、失礼)からのこれだったから、
けいすけ自身が、酷く混乱したと思う。
思い返せば、1日目、よくマイクスタンド倒していたなぁと思うので、
本当に調子が悪かったのかもしれないけど。
それも、
あえて思い返せばの話だから、
なにもなかったら記憶に残らなかったような些細なことである。
ほぼ被りなしの2日間の魔物に憑りつかれた夜だった。
昨日より見晴らしがいい位置にいた。
星のタンバリンがドラム前にキチンと置かれていた。
ああ、あの曲があるんだなぁとワクワクした。
いつものSEで、いつもの4人が現れた。
小西は青、竹安は薄い色のシャツにジレ、グレートはピンクのオーバーオール、
けいすけは、昨日は汗かかないから白シャツを2日着るのだと言っていたけど、
あのチェックの後がささくれだったシャツ。
けいすけが星のタンバリンを握った。
おお!早速ですか!
セトリはこんなかんじだった。
ロックンロール・スターダスト、夜空の太陽、はぐれ者賛歌、LOVE DOG、
切符、SO LIFE、若さなき全ての野郎ども、元少年の歌、
春の手前、青い吐息のように、
あまくない、東京ヌードポエム、大人の子守歌、
消えぞこない、最後にゃ何とか、終わらないツアー、Yes Future
EN1)とどめをハデにくれ(cover)、ロックンロール、
EN2)さよならBABY
EN3)恋をしましょう
なんという神セトリ。
このセトリを振りかえるだけで、
どれだけフラカンが、けいすけが小倉2日目にかけていたか、思いが強かったか、盛り上げようとしたかわかる。
でも、
初めからけいすけは様子がおかしかった。
ちょっと歌詞がつまったり、譜割が狂ったりしていた。
本当に些細なことで、なにもなければ忘れてしまう程度だったけど。
はぐれ者賛歌という比較的よく歌う曲で歌詞が飛んだ。
けいすけの目が泳ぎ、瞬間身体がこわばったのがわかった。
でも、
まあ、そういうこともあるのでこのときは「こらー!」と笑えるくらいだった。
しかし、その後も何度も歌詞につまる、入りをトチる、
けいすけの顔色が悪くなる。
初めのブレイクで、
早くライブを始めるのは最近のトレンドなんだとグレートが説明した。
普段だと、まだリハーサルの時間くらいで、入り時間のこともあってと。
けいすけは浮かぬ顔をしていた。
2Days、早い開演時間、なにか勝手が違うのだろう。
そして、
けいすけが「昨日は…だったからさ、今日はやるぞーー!!」と自分に活を入れた。
あ、やっぱり昨日は不完全燃焼だったんだなと思った。
だから、今日はすごく気合が入ってるんだ…けど、
こういうときけいすけは!空回りするから心配!
その心配が想像以上に的中してしまった。
いつも動き回ってフロアを見ているグレートがけいすけばかり見ていた。
グレートが「落ち着こうか!鈴木くん!」と声をかけた。
笑えなくなってきた。
SO LIFEで心臓に手を当てて「少しだけ病んでます」と歌うけいすけにドキッとした。
大丈夫?
そして、元少年の歌で、
柵にせり出しているときにとうとう、
けいすけは無言になってしまった。
こら!けいすけしっかりせんね!とフロアは待っていたけど、
いよいよ出てこない。
グレートが歌い始めると同時にフロアも合唱した。
まだライブ前半なのに、支えるようにフロアがけいすけに群がった。
いいよー!これくらいの歌詞跳び、たくさんライブやってたらあるって!特に2日続くライブだから!
と、柄になく優しい気持ちでみていた。
けいすけの目にじわっと湧くものがあった。
歌うしかないんだよと歌うけいすけが歌えないということの、
事の重大さを悟った。
曲が終わると、
けいすけは叱られた子どもみたいに小さくなって、
「顔洗ってくる!」と言い捨てて本当に楽屋に去ってしまった。
グレートが「2Daysやるのはさ、それだけボクたちもやりたい曲が増えるんだよね」
「だけど、鈴木は大変なのよ。歌わないといけないから、
こっちは、1番も2番も同じだからさ、まあ、ちょっと2番はこうやって(スライド)するくらいで」
「…大変だよ。どんどん曲は増えるんだし」
「竹安じゃなくてよかったよ。無理だもの」
「外付け(HD)つけてあげたいよ」
「竹安の方がいいか!一番メカっぽいし」
竹安もMCに参加する。
竹安「旧式だけどね」
グレート「フロッピーディスクだからね」
言ってることはいつものMCなのだけど
けいすけのいないステージで、けいすけを気遣うMCに、
フロアは調子を合わせて笑った。
少し上の空で、けいすけが戻るのを待っていた。
下手こいて、空回りして、ステージから去ったメンバーを擁護するなんて、
もしかしたらロックンロールじゃないのかもしれない。
だけど、
フラカンのロックンロールは4人仲良しのロックンロールだから、
ここでグレートが揶揄しても違和感がある。
私にこのときの小西の記憶が全くないのも凄い。
けいすけの状態になにも変わらないように座っている所作は、
小西にしかできないと思う。
キッと目を見開いて硬い表情のけいすけが帰って来た。
「本当に顔を洗ってきたからね!」
顔は赤かったけど、紅潮しているのではなく、
血の気引いた顔を何度もこすったと思われる、
内出血して腫れたような、赤くつるんとした皮膚をしていた。
酷くこすったからなのか、緊張からなのか、
指先が小さく震えていた。
Q太郎、けいすけは大丈夫だよねぇ?と下手を見遣ると、
Q太郎は黙々とアコギの準備をしていた。
ああ、
大丈夫ではないんだなと確信した。
けいすけが、
「なんで曲は増えるんだろうね!どんどん曲が増えるからさ!もう10年経ったらその前の曲はナシってことで!」と笑うから、
私たちも「えー!?」と答える。
今日も普通のライブという雰囲気をけいすけに伝えたかった。
けいすけが「もう今しか歌えないからさ!」と言ったのにドキッとした。
それが「春の手前」という季節のことを言っていたのだと気付いても、
動揺が継続した。
けいすけは一生懸命切り替えようとしていた。
一つ一つの言葉を置いていくような歌い方だった。
けいすけ、
このライブが悔しいと語り始める。
顔は笑って、愉快な口調ではあるが、
じんわりと、また涙目になっていた。
そんなの、ライブの途中で言わなくていいし、
十分伝わってるよ。
全員に1000円ずつ返したいなど言い出す。
「何人くらいいるの?」
グレート「170、180人くらいかな」
けいすけは、「じゃあ、1700万円?170万円?」など言いながら、
目線は竹安の足元を向いていた。
バカ、17万円だし、要らないよ!
けいすけ見に来てるんじゃなくて、
私らはフラカンを見に来ていて、
私は満足している。
けいすけ中心に揺るがないフラカンに満足しているよ。
ブレイクが多かった。
いつもちょっとした合間に喋るステージがシンとしていて、
フロアもそれを見守っているような状態だった。
ベーアン越しにモズライトのヘッドがみえた。
今日はけいすけもたくさんギターを弾くんだなぁ。
私たちを楽しませようと、いっぱい準備してくれてたんだなぁ。
モズライトで弾くのが、
もしも、もしも、もしも東京ヌードポエムだったら、
どんなに嬉しいだろう、
そして、
もしも、もしも、もしもそうだったら、
今のけいすけにできるのだろうか?
ヌードポエムをすごく聴きたい、
だけど、
今のけいすけにとってあまりに過酷だ。
セトリって…そんな急に変えられないよね。
というか、
ここで「変える」のはだめだ。
決まったことをやり遂げるのが、
今、けいすけに一番いいことだから。
Q太郎!けいすけは大丈夫だよねぇ。
Q太郎は深刻な顔でモズライトをチューニングしていた。
本当にヌードポエムだった。
わあ!と声が出て拍手してしまった。
嬉しさより心配が勝り、それより、この状態でこの曲に挑む気迫に対して衝動的に手を打ってしまった。
グレートがいなすようにこちらを見た気がした。
それだけ4人は集中していた。
まくしたてるけいすけを、みんな固唾をのんで見守った。
そして、その鬼気迫る歌詞がフロアを圧倒し、
4人の音が襲いかかってきた。
壮絶だった。
通常でも壮絶な曲だけど、
けいすけの異常な集中に息をするのを忘れそうだった。
それから、長い、長い、長いインスト。
竹安が憑りつかれたように、フラフラとけいすけに歩み寄り、
爆音を落とした。
けいすけが、小西を振り返り、ネックを4回大きく振り下ろし、
音が止まった。
凄い。
静まり返ったハコで鳴りやまない拍手。
最後まで手を叩いてたの、私です。
永遠に手を叩いていたかった。
ヌードポエムというわけでなく、
今まで見たフラカンの中で最高マックス頂点の曲を見たよ。
武道館のNUDE COREよりゾッとしたよ。
けいすけに安堵の表情が戻った。
「どうしてこんな曲作っちゃったんだろうね」
ほんとだよー、どうしてこんな凄い曲作っちゃって、
それを今日やろうと思って、
そんな日にこんななっちゃんたんだよーー!!
大人の子守歌をホッとして聴き、
メンバー紹介になった。
けいすけは、
竹安を紹介した後、
またステージを去ってしまった。
竹安!昨日みたいに饒舌になれ!!!
竹安は、
小倉城の横の松本清張記念館の向こうのプールに行った話など。
小学生の頃に住んでいたから、第二の故郷だと思っているなど。
普通なら、「第二の故郷は、故郷の後に住んだところのことだろ!」と突っ込むところだけど、
けいすけが帰ってこないので、それが気になって仕方がなかった。
竹安のMC終わってしまった。
グレートが「ギター!竹安堅一!ドラム!ミスターコニシ!」と叫んだ。
グレートのメンバー紹介を一生忘れない。
とても寂しかった。
やっぱり、ボーカル鈴木けいすけ以外は、
全部けいすけが言ってよ!
さあ、小西よ!今日は長い長いドラムソロをして、
けいすけを待とうよ!と思ったら、
小西は「ボクは!昔から何になりたいか?と聞かれたら、アメリカ人になりたい!と答えます」と言い出した。
……なにいってんの?この人!と呆れて、
やっと、普段のフラカン温度が少し戻った。
やっぱり小西は凄い。
そして、
唐突に、Queenの「we will rock you」のイントロ。(または裸の大将)
小西「Buddy you're a b△☆★y ma※ a bi× noise~
Playin' 〇× the str※※t gonna be a big ※◇ so★e day
You got mud ★ yo' ××~~」
グダグダすぎるやろ!!
気持ちよさそうではあるけれど!!!
一応「We will we will rock you!!」レスポンスするけどーー!!
小西、微笑みながら「ロックンロールぽいでしょ?」など言い、
グレートから「一番、ロックンロールぽくない」など言われてて、
普通のフラカンのMCなんだけど、
けいすけ!面白い事言ってるよ!!
あれ?Queenってアメリカだっけ?
誰かつっこんでよう!
フラリとけいすけが戻ってきた。
深刻な顔をしていた。
1時間くらいの間に縮んだなぁ。
グレートが何事もなかったかのように、
小西のMCの経緯を説明する。
けいすけがなにごともなかったかのように、
「ドラム!ミスターコニシ!ベース&リーダー!グレートマエカワ!!」
なにごともなかったかのようにグレートがMC。
FUSEで2Daysするバンド初めてなんだってとか。
私たちもなにごともなかったかのように、
ハハハと笑って本編最後を楽しんだ。
竹安とやたら目が合い、
ウンウンと頷くと、どんどん前に出てきた。
絨毯の中で好き勝手に弾いている場合ではないぞと、
けいすけをカバーするみたいに。
そして、
半分はけいすけに近づいて覗き込むように、音を届けるように、
心配そうに弾いていた。
しかし、
よくこの状態でYesなんかできるね!
バカだなぁ。
偉いなぁ。
Q太郎が笑っている。
よかった。
長く感じたアンコール。
単に手をたたくのではなく、
次々に「アンコール!」「フラカン!」と声が上がる。
今、初めて4人が裏で話できてるんだな。
話なんかしてないかもしれないけど。
やっと4人になれているはず。
気が済むまでいたらいいやん。
再登場は、
昨日のように小西と竹安がピーズ武道館T、グレートはオーバーオール風T、けいすけそのままで。
けいすけは少し切り替えているように見えたけど、
憔悴しているのは間違いなかった。
ここで初披露のピーズCoverのとどめをハデにくれ。
これもあった。
先輩の大事な曲を歌う日でもあったか。
盛り込み過ぎだって。
ありがとう。
小倉にこんなに費やしてくれて。
このあとのロックンロールが沁みた。
ロックンロールがどこかに行ってしまうんじゃないかと不安になり、
けいすけの輪郭がボンヤリ見えた。
あ、私が泣いていたのか。
ハケ。
ホッとする。
休んでほしい。
4人でいてほしい。
もっと見たい、終わるのが淋しいという気持ちと、
もうゆっくりしてほしいという気持ちがない交ぜになっていた。
あと一曲!乗り切れ!けいすけ!
再登場で、グレートがまたツアーTに着替えていた。
2度のお色直し。
落ち着かないのかな。
けいすけアコギをかかえてサヨナラBABY。
よく頑張りました。
やっとここまでたどり着きました。
最後までやり遂げてくれてありがとう。
竹安が、またキリキリとステージ際にやってくる。
いいんだよ!
サヨナラBABYは!竹安出てこなくていいんだよ!!
竹安のけいすけを庇う気持ちがそうされるんだろう。
なかよしだねぇ。
昨日、
バラバラに住んだら仲良くなるだろうって言ってたけど、
十分なかよしですよ。
みんなで大合唱して終わった。
終わった。
ホッとした。
しかし、
フロア前方はなかなか動かなかった。
確かに通常の2Daysなら3アンコ期待していいのかもしれない。
でも、
今日のけいすけを考えるとあまりに酷な気がした。
もちろん聴きたい。
でも、
もう休んでほしい。
でも、
このライブを拭い去る曲があれば。
でも、
サヨナラBABYのあとに曲やるなんて野暮だよ。
Q太郎がフロアを伺う。
こういうときは、
する。
そっと発熱とか、
全部どうでもよくするためにテキトーに短いヨサホイとかでいいよ!
本当に4人が出てきた。
グレートが「いつもやらないよ!」「もう物販に行くようにしてたんだからね!」と言った。
けいすけは、
それはそれは小さくなっていた。
フラカンはここで恋をしましょうをかけてきた。
あーのーねー!!馬鹿でしょ!
エネルギーカツカツで、エンブティ・ランプが点いてるときにやる曲じゃないっつーのー!!
けいすけが、最後の何かを振り絞って、
出しつくした。
それが、
汗なのか、涙なのか、分からないけど、
ステージもフロアもビショビショだった。
最後に小西がマイクにかけよりおどけてあいさつした。
小西、
あんたホントにいいヤツだね!
あんな状態で、
ここまでやりきって。
今日しかないみたいなライブして。
絶対、反省ブログ書くんだろうな。
眠れなくなるんだろうな。
でもね、
私たちは完璧な失敗のないライブが見たいのではなく、
魂が震えるライブが見たいのだ。
だとしたら、
今日は最高に魂が震える素晴らしいライブだったよ!
まったく、よかったよ。
こんなすごい夜に出あえて。
だから、
反省しすぎないで。
昨日のようにビールを飲もうと、
みんなでワイワイ打ち上げしたけど、
みんな空回りだった。
けいすけの空回り伝染してしまったかな。
一応、精神とか、生活の専門家として、
鈴木けいすけくんに言いたいことがあります。
あなたに気にするなと言っても、
それは無理でしょう。
チバなんか、普段からもっとすごい歌詞とびしてますよ!と言っても、
なんの救いにもならないでしょう。
自分を責めて、苦しんで、不安なことでしょう。
でも、
大丈夫です。
鈴木けいすけくんは通常から空回りをしています。
今回はたまたまパニックを起こして空回りスパイラルに入っただけです。
幸か不幸か、メンバーもファンもそれくらい分かっているし、
それを許さない人はいません。
そういう人だからこと書ける詞と、歌える歌があることを、
みんな知っています。
今回は自分で自分がコントロールできないような気がして、
それは怖かったと思います。
パニックに陥った時、
誰にでもあることです。
たまたまそれが、小倉で起きただけで、
原因は2Daysでも、小倉でも、4時半でも、チェックのシャツでもありません。
その証拠に、
鈴木けいすけくんはチェックのシャツを着て大阪で歌えました。
多分、岡山2Daysも大丈夫です。
フェスみたいに早い時間に歌ったって平気です。
また、
小倉に来ても、なにもありません。
トラウマって、
避けたら克服できないんだぜ!
能動的な方が、人はストレスが少ないのだ。
岡山で張り切って2Daysやるべき!
そして、
自分で思ってるより成功してるんだよ!
どういう形だって、魅せることころができるし、
フラカンはけいすけ一人じゃない、
4人そろってフラワーカンパニーズだということを改めて実感して、
それは幸せな空間だったから。
2Daysを続けろ。
あのチェックのシャツを着ろ。
同じ曲をかけろ。
変なジンクスに囚われるな。
また小倉に来て、キレキレのライブをするのだ。
魔物なんていない。
4人そろってフラワーカンパニーズだから、
1人どうかなったって大したことない。
去年に続いて、
いつも小倉が負のお土産を渡してしまって申し訳ない気持ちです。
でも、
小倉に借りがあるから、返しにきてくれるなら、
私たちはラッキーです。
待ってます。
調子に乗りまくれ!
さいごのさいごのさいごには絶対なんとかなるんだぜ!
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