
この子ぉの持ち場が決まりました。
同時に。
命名もされました。
持ち場は、台所です。
みぃみぃは、料理が苦手です。
せやから、励ましたり、アドバイスしたりする係りが必要です。
これまで、ちぃちが、一人で引き受けてきました。
ちぃちは、ずっとお好み焼き屋をやっていたんです。
お料理はお手のもんでした。
せやけど、ちぃちは、レパートリーが少ないことで悩んでいました。
お好み焼き屋だけでは・・・。
それが悩みでした。
そのちぃちが探していた相方。
それが、この子、やったんです。
ちぃちは、自分の名前を絞りきれずにいました。
『ちはる』?『ちあき』?
季節が巡ると、また気が変わるんです。
せやけど、相方が来れば、一つを上げれば、しっくり行きます。
ちぃちは、言いました。
『ちぃちゃん、ちはる、になるわぁ。この子ぉに、ちあき、になってもらうねん。』
みぃみぃは、しばらく考え深げに、この子ぉのお顔を眺めました。
『どう見ても、「秋」やないな。もの悲しくないもん。
・・・・なあ、ちぃちゃん。千夏(ちなつ)、でどう?』
ばんじょう 一致の意見です。
南国から来たように、明るく、そして、日焼けしている子ぉです。
出身は、九州、大分です。
『なっちゃん!』
ぶぅぶぅも、思わず、にっこりしました。
決定です。
ちぃちゃんはなっちゃんを連れて、台所へ行きました。
なっちゃんは、台所が大好きです。
気持ちが落ち着くそうです。
子育てを終えた後、長いこと、冷蔵庫の上に座ってたそうです。
おかあさんが、作る家庭料理をたくさん見ていたそうです。
ちぃちゃんは、大喜び!
ちぃちゃんが、求めていたのは、家庭料理。
お好み焼き以外の家庭料理です。
ぴったりの持ち場でしたね。
持ち場やお名前がこんなに早う決まるのは、珍しいことです。
べびたんの館では、その子ぉの特性をじっくりと見極めます。
そして、自然の流れに任せ、自然に見つけた『道』に進むのです。
せやけど、この子をは、すっと行きました。
きっと、これまで、数々の『修羅場』をくぐりぬけてきたからやな。
べびたんは、そう思いました。
☆べびぃ☆