皆さん、こんにちは。人材開発アドバイザーの梅沢佳裕です。今回は、私が初めて専門書を出版したエピソードをご紹介したいと思います。
- 本を出版するって、本当に難しいこと…
いま、町の本屋さんがどんどん消えているそうです。書店の閉店率は、2014年から8年連続で減少しており、2022年も21社の減少。2023年度の閉店数は614店で、減少に歯止めがかからない状況らしいです(悲しい…)。
話しは2006年のこと。介護関係者でしたらご存じの方も多いと思いますが、この年は、4月から「地域密着型サービス」というものがスタートするということで、私も地元の市街地にグループホーム・認知症対応型デイサービス・居宅支援事業所・訪問介護という4事業の複合型施設をオープンさせ、施設長として業務にあたっていました。
同じ年、自身の経験則を致して著書を出版したいと考え、名だたる出版社へ直接「企画書」を送り、直訴しては、断られるという毎日を送っていました。
出版社の断る理由は、「実績がないから」「出版しても売れる保証がないから」というものでした。中には「自費出版なら抱いてもいいよ…」という声も。
- この出来事が私を講師に誘ったのではないか
10社ほど、断られたころ、地元の社会福祉協議会が主催で三好春樹さんをお招きし、講演会を行うという話が沸き上がり、なぜか私が新幹線駅まで送迎に出かけることに…。
その送迎によって、三好さん、さらに同行されていた雲母書房の社長との出会いが、私の運命を変えたのではないかと、いま考えるとそれがターニングポイントだと…。
雲母書房では当時は、介護記録の参考書が出版されておらず、誰か書ける著者はいないかと探していたようでした。私が書きたかった著書は別にありましたが、10社断られて、自暴自棄になりつつあった時期でしたので、
「その介護記録の本を私が書きます!」と車中で告げたところ、帰りの改札を通った後、私のところに戻っていらっしゃった社長が「企画書、楽しみにしているよ。送って頂戴ね…」と話してくれました。
- 初めて目にした自分の名前が書かれた著書
これが、私の市販化された一冊目のタイトルとなった「施設職員のための介護記録書き方」出版社:雲母書房。
何度も編集の方との校正が繰り返され、やっと出版の日がやってきました。実際に全国の書店の棚に並ぶのは、10日くらいかかったかと思いますが、何軒も地元の書店を巡回しては、自身の著書が本棚に並んでいるのを確認して歩いたものです。
おかけさまで、この著書は、その後自分が主催する研修でもテキストとして活用させて頂き、多くの皆さまの介護業務に活かしてくださったものと思います。2008年3月初版第1刷で、その後増刷を繰り返すこともできました。
いま思い返すと、この著書は決して自分一人で生み出したものではなく、さまざまな関係者のお力もあったと思います。少し取り留めのない話になりました。感謝。
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