3週間ぶりです。
雨が降っていたので患者さんも
心なしか少なめに感じました。
待ち時間もほとんどありません。
すぐ呼ばれたので、嬉しさから
挨拶する声も弾みます。
先生が
「いい声だね〜」
切開しているところから
カメラを入れて狭窄している部分を撮影し、前回3週間前のものと比べます。
先生が
「ちょっと拡がってるね」
私と横にいた看護師さんは
「言われてみれば…」
それくらいビミョーです。
診察室の照明を暗くし、3人で
頭を突き合わせモニターを凝視してやっと確認できるくらい。
拡がった…というよりもボテッと腫れぼったかったところが膜のように薄くなりつつある…とでも
言いましょうか。
呼吸が楽になったという実感は
まるでないので、リアクションが
難しい。
でも先生がすごく喜んでくれたのでそれが嬉しい。
手術から一年経ち、ステロイドさえ秋から打ってはいない。
炎症を抑える薬と漢方を毎日飲んでいる。
自分にできることはそれだけ。
それなのに静かに変化している、
これが治癒力というのでしょう。
小さな変化を積み重ねて
自分の望む形になれるのであれば
急ぐ理由もありません。
そして、こんな時に思い浮かぶ
好きな言葉。
希望というものは
人の生活をまっぷたつに分ける
それがある人生と、
それがない人生とにだ。
林真理子