金柑。といえば思い出すのが,いぶすき菜の花マラソン。
10代最後の思い出に,と友人と出場した。
ろくに練習もせずに,
若さと,陸上部だったというちょっとした自負だけで
フルマラソン,初挑戦。
でも,この大会はふつうのマラソンとはちと違う。
沿線で,住民の方々がバナナ,飲料水,
そしてマラソン中に!?とびっくりする
ぜんざいや豚汁,焼き芋などを出してくださるのだ。
1月の寒空に行われるので,焚き火まで,ある。
南薩摩の風景と人情と名産物をたっぷり味わえる,
こころがあたたかくなるマラソン大会なのだ。
その中に,金柑の甘露煮があった。
苦しくて,のどが渇いてしかたなかったときに,
その照りになんとなく惹かれ,走りながら口にした。
うまっ!と思わず言ってしまったほど,甘くて酸っぱくて。
すごく元気がでた。
それから20kmくらいだったか。
なんとか走りきることができた。
そして去年。夫婦で,2回目のフルマラソンに挑戦。
ひそかに金柑を楽しみにしていた。
今度はまったく練習もせず,出場・・・。
15km地点で膝がやられ,徒歩に切り替え。
もう若さというおまけはなかった。笑。
金柑には徒歩中に出会った。けれど,まったく違う味。
あれは夢中でがんばっていた私へのご褒美だった?
金柑を見るたび思う。いつかまたあの味を。。。
よし,いつかまた挑戦しよう。今度はしっかり練習して。