日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

最初から最後まで急な斜面の連続だけど、原始の森と展望を楽しめる   天栄村/二岐山

2016-10-13 01:27:42 | 山行

2016年10月2日(日) 晴    
2日はどうも曇り予報の関東甲信越や栃木北部より、会津地方のほうが晴れ比率が高そうでした。苗場山の紅葉見物は諦めて、会津の未踏峰を歩いてみましょう。天栄村の二岐山は”南会津・鬼怒の山50”の一番最初に紹介されている山。そこに掲載されている写真は会津らしい原生林の写真。森林の中の急登を登っていく登山者の姿。なな”の会津の友達によると、女岳からの下りはロープだらけって話も聞いていて、そんな山は行ってみて味わってみるしかないでしょう。暖かな秋の今年は、まだ紅葉には早すぎるのは知っていましたが、今回も会津地方の自然を楽しむ山旅です。
二岐温泉先の林道入口のスペースに車をおきます。この場所は、今年初夏の小白森山の時と同じ駐車地です。林道を西に歩いて男岳から登るコースを選択。林道かは、すぐ二岐山の前衛峰と思われる山が見えてきます。(p ↓) 林道は整備されていて、普通に車走行可能なようです。


コース: 二岐温泉先林道入口p  --- 御鍋神社(寄道) -- 男岳ピーク --- 女岳 --- 女岳登山口(林道合流)
林道をしばらく歩きます。途中、クラウンとランドクルーザーに抜かれますが、この人たちは二岐山の一般ルート登山ではなかったようです。釣り?、山菜採り? 何目的だったのでしょう。
(林道脇には渓流が流れていました。)



(林道途中に可愛らしい案内版がありました。)




45分くらい歩いて御鍋神社分岐で、寄り道になりますが神社に立ち寄ってみます。平将門一族由来の神社のようです。追ってを逃れて逃避行中の伝説は、いかにも会津に似合うお話です。樹齢520年以上というサワラの大木がそそり立っています。小川のたもとの神社はとてもいい雰囲気です。




神社周辺は、早くも深い山の雰囲気で、森も植生も豊かです。
         


御鍋神社から戻ってすぐ林道のゲート前へ、そこが登山口です。古そうですが、立派な道標がたっています。





林道から山道に入ると、最初から急登です。(p ↓) 踏跡はしっかりしてますが、最初多少両サイドからヤブが体にぶつかってくるのは、やはり会津の山らしい。イベントの日以外は、登山者もごく少ないのでしょう。食べられるのか、毒なのかきのこがコースにたくさん生えていて踏まないように登っていきます。



入口からの登りが急な連続なので結構歩いた気がして、それでも40分ほどで、一旦平坦地へ。ブナの森を歩きます。この辺がブナ平という地点のようです。



ブナ平は気持ちのよい森です。その先、湿地帯のような場所を歩きます。ルート脇に元ルートなのか、それとも最初から小川なのか、水流の脇を歩いていきます。目の前には二岐山ピークの男岳が見えてきました。まだかなり高度を上げなければいけません。



ブナ平の平坦地を10分ほど歩いて、”男岳坂”の道標があって、そこからまた急な登り再開。斜面は急ですが、ジグザグの折り返しもあり案外直登一辺倒ではないイメージ。でも岩の段差や、足場の歩きづらい地点もあって、山頂直下は登りづらい印象だった。ところどころ紅葉は始まっているものの、まだまだの印象。深い森中の斜面をじっくりつめていきます。





ブナ平を除いて、ほとんど急な登りの連続なのがよく判る。山頂直下は岩を乗り越えて、枝をつかんで登ります。



空が近くなって、傾斜がゆるくなって、周囲潅木の中の切り開きの中を歩くと、山頂がすぐ近くなのを感じます。振り返ると、南に甲子旭岳方面の山々が見えてきます。こんな青空の登山は久しぶりです。山頂までだれにも会わずに登ってきて、山頂に到着。山頂には先客の単独男性が一人だけ、休憩されていました。せっかく一人きりの世界を楽しまれていたのに、少し申し訳ないと感じながらも、ご挨拶。いろいろお話させていただきました。




(旭岳(右)、三倉山方面)



山頂からは見事な展望です。360度といってもいいでしょうか。やはり目が行ってしまうのは、旭岳方面です。北に目をやると遠くに雲をまとった磐梯山かと思われる山も見えました。
(手前が鎌房山という山で、山の斜面や稜線に筋がみえて、歩けるかなと感じましたが、アプローチは急傾斜です。その先には先週歩いた斎藤山の稜線も見えていました。)





(小白森(左)、大白森から旭岳の稜線)




北方面、遠くに稜線が見えていますが、磐梯山や吾妻連峰でしょうか。雲もまとっていてよく判りません。



ご一緒した男性は福島県の Iさんは、地形的には自宅から二岐山までなら、なな”のほうが短時間で到着できるようです。福島県って広いですから、そういうこともありえるのですね。このかたも、県内いろいろな山を歩かれているようで、知らない山の情報も教えていただきました。実は、このかた私のお友達のみー猫”さんに顔、話かた、声、話の内容など非常に似ていて、少し嬉しいような、こうも似ているかたもいるんだなと思いました。食事もして30分以上ゆっくりしました。先に下山されるIさんは、今日は、女岳のほうから登ってきて登山口の林道に車があるので、ピストンのようです。私も休憩を切り上げて、少し後から下山です。
(女岳はすぐ眼下に見える。左に小野岳、右の山塊は大戸岳や大戸山でしょうか。)



男岳からは、ちょっと右がきれているルートを一旦急に下ります。鞍部から登り返して女岳ピークですが、ここは展望なしでした。
(女岳への登りは、まだ紅葉は始まる直前って感じでした。)



(女岳山頂は単なる通過点的ピーク)



女岳からは一機に下ります。あまり危険な感じはしませんが、とにかく急な下りが続くので、スピードは出さず(出せず)ゆっくり降ります。会津の友達がこの山をずーっとロープ場だよって、言ってましたが、なるほどって感じです。
(途中夫婦連れが猛烈な傾斜の地点を登ってきて、待っててあげてすれ違いです。)



(延々続く急傾斜のコース。ロープは連続する。)



25分、逆さ落としのようなコースを下り続けて、ようやく少し傾斜がゆるくなった頃、先ほどの Iさんが水分を摂って休憩されていました。話の成り行きで、Iさんが車で乗せていきますよ、って言ってくれて林道と車道歩きをしなくてよくなってしまいました。
なだらかな森をIさんと数分歩いて林道に合流。車に乗せていただいて、二岐温泉先の駐車地まで送っていただきました。山の帰りに車に乗せていただいたのは、赤薙山南東尾根を登った時以来です、ありがとうございました。
(女岳への登山口)



Iさんに二岐温泉で日帰り湯をいただける温泉をいくつか教えていただきました。実は、もう一山、低い山でもダブルで歩こうかとガイド本をザックに入れてきたのですが、温泉の話を聞いたら温泉のほうに行きたくなってしまいました。ちょっと、ひなびた感じの温泉で、やはり先に入っていた Iさんと、温泉に浸かりました。この温泉、露天もあって秀逸で私的には絶対リピートです。Iさんと温泉に浸かっていると、みー猫さんと温泉に入っているようで、面白い気分でした。
本日は、山中ゆっくり休憩を含めて4時間半の小あるき。この日は未踏の山と未知の温泉にもはいれて、特に1時間の車道歩き短縮と、温泉に関しては Iさんに大感謝です。 ■■



(小白森山の登山口前でもある二岐温泉先のP)

 



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7 コメント

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二俣山はだいぶん歩きやすくなってましたか (ノラ)
2016-10-13 22:00:33
ななころびさん こんばんは。二俣山は会津の山ではかなり昔に行っていて,もう21年前です。確かつげ義春の漫画の二俣温泉の景色にあこがれて温泉見に行ってついでに登った山でした。当時、温泉はもうすっかり近代化されてしまってました。でも二俣山の登山道はまだ整備されてなくてかなり歩きにくかったと当時の記録には書いてありました。女岳からの下りにロープなんてなかったと思います。やはり秋の初めだったのですが,ななころびさんの写真より紅葉していたようです。男岳の山頂の木の標柱は真新しかったです。今はすっかり朽ちた感じですが。下記に真新しい標柱の写真があります。
http://73422uzawa.at.webry.info/200701/article_3.html
林道を走って行った車はきっと釣りの人でしょう。つげ義春も釣りで二俣温泉には行ったようです。
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追加情報です (ノラ)
2016-10-13 22:07:01
ななさん ななさんがつげ義春は知らないかもなって紹介している記事があったので貼っておきます。少し絵も出てますよ。
http://inakaplus.com/fiction-192.html
昔はこんなひなびた温泉だったのかって思います。
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Unknown (ふみふみぃ)
2016-10-13 22:51:24
”南会津・鬼怒の山50”はいずれ完登される感じでしょうか。私は会津の山に行こうと思いつつ微妙に遠いので足が向かず栃木の地盤を固めてから行こうと自分に言い訳しています。
道中は木々が繁茂していますが山頂は展望がいいんですね。福島でも北の方と違ってこちらは紅葉の時期は日光とかとあまり変わらない感じでしょうか。周りの山も青々としてますね。
しかしこの辺りの藪は鬱蒼として密でどうも登山道からずれると死闘にならざるをえないようですね。二岐山に行く時は大人しくななころびさんの記録を参考に歩かせてもらいます。
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ノラさん (ななころび)
2016-10-14 02:45:27
こんにちは。二岐山は、今は道標もポイントにありますし、踏み跡もしっかり付けられていて、普通に整備されています。やはり年1回の山開きの影響が大きいのでしょう。昔は、男岳、女岳ではなくて、東岳、西岳って言ってたようですね。それとブナ平あたりは、伐採地があったり、林道があると、”南会津・鬼怒の山50”にはありますが、今は面影もなしでした。
山頂の柱はノラさんの写真の時のと、同じものですね。見事に風化してます。

二岐山であった i さんに、たしかつげ義春の漫画の温泉の話も、当日聞いたのです。それで、そのつげ義春さんの入ったという温泉に行ったのです。漫画の情報ありがとうございます。その日入った温泉の様子などは、ノラさんの記事にコメントします。
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ふみふみぃさん (ななころび)
2016-10-14 02:58:32
こんにちは。
”南会津・鬼怒の山50”完登っていうのは、今言われるまで考えたこともなかったのですが、ずいぶんの比率で登っている気がします。とてつもなく登るのに難儀な山もないので、やろうと思えばできるかも、です。
本の中の山では、2年前、一度時間切れ撤退の南郷/明神岳が、私にとっては難関です(笑)。本の記事のコースが、見事にヤブ化して登山道が無くなっていました。
10/2はまだ、二岐山は紅葉は始まる直前のようでした。野球親爺さんと同じ日、10/10の甲子山周辺の稜線は色づき4分程度でした。
会津のお山は道を外すと、密ヤブの山が多いですが、二岐山は中腹くらいまでは、男体山と同じで、どこの斜面でも登っていけそうなイメージ。山頂直下は、道を外すと激ヤブだったような気がします。

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二岐山 (みー猫)
2016-10-17 21:44:04
こんばんわ。
ここの紅葉も綺麗そうです。一緒に行ってないのに記事を読みまして、ななさんと歩いたような気分になりました(笑)・・・こっそり温泉教えてください。雪のあるときに魅了されましたので、また行きたいお山です。
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みー猫さん (ななころび)
2016-10-18 21:06:00
こんばんわ。二岐山って、展望素晴らしいのですね。あの日, Iさんといると、みー猫さんといるような錯覚をするほどでした。
次の週も、そのかたには偶然出会いまして。・・・(笑)
温泉は本当に秀逸ですよ。早風呂タイプのみー猫さんにもゆっくり入って欲しいです。今度教えますね。
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