
2016年9月4日(日) 晴 (左の山塊が志津倉山。尾白山から観た。)
4日は一日だけの休暇。4日の栃木の天気予報は曇・雨。ならばと福島方面の天気予報を見ると、曇マークのみと、会津限定ならなんとか楽しめそうな予感。考えていなかった会津の山に急に行こうとなっても、登る山を決めるのって案外難しい。ガイド本”南会津・鬼怒の山”で長いこと知識だけあって、未踏状態だった志津倉山に行ってみましょう。登山口までの経路は、よく行く昭和村の道の駅経由で行けばよさそう、あの周辺は道も慣れて、我が家から近いとも感じる地域になっています。昭和村、道の駅”からむしの里”までは、2時間以内に着きますが、林道に入ってからが長く感じました。
昭和村、三島町を結ぶその林道はほとんどの区間車がすれ違えない細さですが、待避所が随所にあって、荒れてもいないのでなな”としては助かりました。
(30分くらい走って、志津倉山の登山口前のpに到着です。先客はいませんでした。)
コース: 志津倉山登山口 6:15 -- (大沢コース経由) --- 志津倉山山頂 8:15 -- (細ヒド経由) -- スタート地へ 9:47
沢沿いのコースを歩き始めます。なぜかこの山の案内は、皆時計回りのコースどりなので、この日はそれに従います。コースは明瞭ですが、さすがに会津の山だけあって、ところどころヤブが張り出してきていたり野趣あふれるといった感じです。あと、足もとが少々粗野な区間もあって、少しだけ注意を要しました。きっと春の山開きの一日以外は、訪れる人も少ない静かな山なのでしょう。
(渡渉地点)
歩き始めて20分くらいで進行方向右前方に、スラブ上の斜面が見えてきます。
(志津倉山のシンボル的な雨乞岩,稜線直下から斜面のかなり下方まで、一枚岩的な状態で水流の部分だけ遠目に窪みが見える。)
50分沢沿いを歩いて、左岸に渡渉して斜面に取りつきます。樹林帯ですが、岩を登る地点にはロープがあったりします。
(右手対岸の尾根の斜面もまたスラブ的です。)
シャクナゲ坂という案内板があって、急斜面の尾根登りです。右が険しく切れていたりしますが、怖さはあまり感じません。しばらく急な登りをします。
屏風岩の案内版があって行くてに右側に垂直に切れ落ちる岩の断崖が見えています。あの岩の稜線の上を進むのでしょう。
屏風岩の存在を右手に感じながらも、尾根を登って行きます。結構な急登ですが、樹林を捕まえて登れるので、怖さや大変さはあまり無し。
三本の大きな松があるピークを過ぎて、尚も尾根を進むと、樹林の中の穏やかな尾根歩きになります。この時期だけなのか、多少周囲の植物が張り出してきています。
(進行方向)
途中、尾根センターから数メートルはずれたような地点の樹林の中を歩いていて、稜線に達したと感じた地点がありました。コースと反対側に行くと志津倉山本峰にいく稜線だろうと大体の見当はつきました。薄い踏み跡もあったような、行く人もいるのでしょう。この暑い時期にチャレンジする必要性は感じずにスルー、また機会があったら行ってみましょう。約2時間で誰もいない山頂に到達です。
山頂の展望はかなり良かったです。南方面は低い山並ですが、西から北にかけてはかなり遠くまで山並が見えています。この辺の山は不慣れで、近くの山の名はよく判らない。人がたくさんいる山開きの時であれば、必ず一人くらい地元の山はなんでも知っている山座同定おじさんのような人がいて助かるのですが・・・。
一人ゆっくり食事をして下山にかかります。そのまま稜線なりに西に進んで、しばらくは平坦な稜線歩き。その後、コースは急な斜面を下って、途中からロープが連続したりする区間もあります。過去死亡事故なんて、文章をどこかで読んだ記憶があって、ここの下りは気をつけました。ただ、さほど難度はなくて細ヒドっていう激下り地点を通過します。
(細ヒドの下りを振り返る。)
途中に糸滝っていう滝があって、垂直に近い濡れた大岩に水がしずくのようにポロポロ流れ落ちています。これを写真で表現って、少し難しいです。
糸滝を過ぎると、今度は岩に設置された梯子場を急に下ります。注意、注意と。
梯子、急降下地点、ロープ場と連続しながらも、ひたすら会津の深いブナの森を楽しめます。
途中には、樹齢何年なのっていうような大木が聳えていたりします。
(大木2)
途中ブナ、サワグルミ、トチの大木を見ながら下る頃には、コースも穏やかなものになっていて、歩いている尾根の左右にステレオで沢音が聞こえて来て、面白い灰色の岩質の小沢を渡渉。タオルを濡らして顔を洗ったりして、ここでさっぱりしました。
志津倉山は会津の山開きをしている他多くの名山と同様、ボリューム的にはさほど長くない行程で歩けました。急げば3時間くらいで回れるかも。少なめのボリュームでも、岩あり、急登あり急降下の梯子、ロープ場あり、沢あり、展望あり、深い森林浴ありと、ある意味会津の山の魅力凝縮の地味山が楽しめました。ここ、数年昭和村は、自分としては馴染みになりつつあって、大好きな町になりつつあります。
まだ今日は時間も早めなので、近くの里山をもう一つ歩いてみましょう。 ■■
(”二階(にけえ)の清水”は帰りの昭和村へ降りる林道途中にある。 冷たくて美味しい水を飲んで、タオルを濡らして、またさっぱりした。)
ななころびさんは会津や日光の山が近くて羨ましく思いますが逆にアルプスや秩父は遠いしどこに住んでいても一長一短ですね。
断崖とか怖そうですが樹木のおかげで助かる感じでしょうか。シャクナゲ坂のシャクナゲさんも手摺り代わりに使われいそうです。沢の水も綺麗で山深さを感じます。熊の出現だけが怖いところですが。
途中に広めの笹薮が展開するので、本峰に真夏に行くのはちょっと考えますよね。二子岩コースは覗いてみてほしかったかな。当初から2本立ての予定なら手堅いところ同じようになりそうです。シャクナゲ坂はふみふみぃさんが満足するほどの出現じゃなかったような。お疲れ様でした~。
断崖の区間は、うまく反対側を巻くコースなので、怖さはあまりありません。
福島の人で、この山をクマのデパートって呼んでいる人がいます。
確かに、今市からだと会津は行きやすいですが、アルプス、丹沢方面は少し遠く感じて悩ましいです。
本峰に行くなら、もう少し気持ちのよい季節に行きたいです。(笑)
高館山は、ヤブ歩きする気はなかった山です。帰りは最近お気に入りの昭和村のしらかば荘に寄りました。
二階の清水は昭和村の立派な案内版が在りますので、次回行かれたらわかると思います。
紅葉の見事な場所でもありますので、次回は紅葉の時期に行かれたら、更に素晴らしい山行になること間違いなしですよ~^^
シャクナゲ坂は、ドウダンツツジのような植物も密生していたので、春には綺麗なのではないでしょうか。
今回の山行は、栃木の雨をさけたとはいえ、季節外れ的かなとは思いました。
志津倉山は、秋の色彩が素晴らしいのではないだろうかと、思いながら歩いていましたが、やはり紅葉は見事なのですね。再訪が必要になりました。
昭和村は山もいいですが、のどかな町家の雰囲気も自分には惹かれるものがあります。(過疎化率が日本でもトップクラスだそうですが・・・。)