日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

高鳥屋山の北の稜線を歩いて、尾根つなぎ    鍋沢山/石尊山

2016-03-04 03:55:42 | 山行

2016年2月27日(土) 晴   
27日は高鳥屋山より北の稜線に足跡を残す歩きの続きです。近沢峠分岐(峠上)から大久保山や、千躰庚申山、石尊山から近沢峠分岐はつなぎ済みです。今日は松坂から高鳥屋山の西の516p辺りの稜線に登り、反時計回りに石尊山まで馬蹄形縦走をする計画です。
その516pより先、近沢峠までは、名の付いたピークもなく多少のヤブを想定しましたが、その通りでした。この日は、当初いつもの通りの誰もいない静かなヤブ尾根歩き。でも、後半ある人と偶然山中でバッタリ遭遇して、その後楽しい山歩きとなりました。
松坂の山里は、2週間前来ているので駐車地等、心配なしです。松坂は山間に民家が数軒あるだけの静かな里です。とあるスペースに車を止めて、スタートです。516m峰の南尾根は前回降りているので、問題なしです。今回そこから登ろうと取り付きを探しながら林道を数分進むと、前回の下山場所の作業小屋前に着いてしまいます。そこから今回も山入りです。
(516p南尾根末端は、本当の末端を逃すと、なかなか取り付きたくない斜面が続いています。)



コース:松坂 7:58 --- 480pへ --- 516p 8:55 --- 570p 10:00 --- 近沢峠上 --- 鍋沢山(562m) --- 510p 11:17 --- 石尊山(530m) 12:40-13:25 --- 沢入集落付近に下山  --- 松坂 14:15
作業小屋から作業道に入って、すぐ右手の尾根に取り付くと、急な登りながらいきなり尾根センターに立てました。急ながらも歩きやすいのでそのまま登っていきます。少しして516p南尾根の一つ東となりの尾根を登っていることに気づきます。地形図を確認せず取りついたので、予定と違う尾根を登ってしまいました。でも、この尾根、松が多いし、後方に最後にたどる石尊山なんかも見えて歩くにはいい尾根です、そのまま進みます。間違いに気が付いていて、進行している分には、地図読み的にはいいかと思います。いけないのは、間違いに気づかずに、進行してしまうこと。・・・



思いがけずに未踏の尾根を登って480mのピークに立ちました。これは、高鳥屋山513pの二つ西となりのピークです。
(東に高鳥屋山のシルエット)



480mピークの頂。となりに516pが見えています。(p ↓)これから516pまでいったん少し下って登りです。これから歩く縦走路はほんの少し長くなってしまいましたが、大した問題ではありません。



516P直下は植林下の急登です。516Pまで、(この急坂は)前回も歩いていますので、最初からリラックスムードです。



516Pは、ごくごく普通のなんでもないピークで、少々ヤブっぽい。軽くスルーして岩稜混じりの尾根を進んでお次の499Pは広い平坦地。地図読みを真剣にし始めるのが、ちょっと遅れて、今いるピークが499Pかどうか、ちょっと自信が無くて、ピーク周辺をちょっとウロウロ。こんなのはよくやることですが。。。
(499P)



499pからは尾根の連なりはワンランクアップでヤブっぽくなります。通常歩ける程度のヤブなので、踏跡は感じられます。不要に感じる目印はそう多くはありません。東の尾根の連なりに岳の山とか、大鳥屋山が見えて格好いい。



西にこれからUターンして歩いてゆく尾根も見えています。倒木とか、細い枝のヤブを交わしながら進みます。



499pからは、一つ小ピークを越えてまた鞍部に、。その後徐々に高度を上げて570mに向かっていきます。(p ↓)稜線はあくまでわかりやすい。西となりの尾根が常に見えているので、方向感をとり易いんだと思います。東の下のほうでチェーンソーの音が時々していました。



雑木の緩やかな登りをこなして570mのピークに立ちます。ここで尾根は方向転換するので、ここは本日のピークで一番頂っぽい地形です。西に近沢峠を挟んで大久保山とその北の稜線が見えています。
(570mピーク)


570mピークから観た大久保山。



近沢峠からは方向を西に変えUターン。その後、すぐ近くのピークからは南下するように歩く方向を変えていきます。この西側の尾根は、先ほどの東側の尾根に比べて植林が多い。それと前方が見通せない区間が多く、尾根分岐で地図読みを何回かします。一度逆方向を歩いていますが、南下する今回は地図読みに要注意だと、思いました。
(三角点562pへの登り。前方の岩の先をのぞいたら、深い風穴のようなものがありました。)



前方に回り込んで撮ってみたのですが、あの深さは捉えられませんでした。でも結構深かったです。落ちたら自力で上がれないレベルです。もっと近づいて、真下方向の撮影をしようにも、怖くてできませんでした。脇を通り抜ける時、ふわっと穴から風が来たように感じたんですが、気のせいでしょうか。何かの掘削のあと??。前回ハイトスさん、たそがれさんと3人でここを歩いているはずですが、こんなの見た記憶が無いのです。前回は見落としたのでしょうか。



562pの三角点に到着。前回来た時も、これは撮影してます。その近くの気に、小さな名板があって鍋沢山って書いてありました。鍋沢山っていうんでしょうか、初めて知りました。この名板も前回、ここに来た時は無かったと思います。



三角点近くの倒木に座って、ここで一服入れます。やや小腹がへったので、軽く食事をしました。小鳥のさえずり、風のない暖かな空気、芽吹きそうな雰囲気の木々の色彩で春近しを感じます。
(往路、歩いた東の尾根が見えています。その向こうには大鳥屋山)



鍋沢山ピークから南下して、次のピーク510pに立った事を確認します。その先尾根直進、250mくらい進んで、南東に尾根の方向を変えるはずの尾根が見つからず、右往左往。510pからもっと、気を付けて歩いていればよかったと後悔しました。もう少しだけ南に進んでからか方向転換かと、南に行くと尾根型が怪しくなり、ヤブになりそう。南だと思って下った別の尾根は西の里のほうに下りていくようで、少し下ってから、登り返しました。結局(p ↓)の風景を観て、進む山とそれに連なる尾根を見て、あっち方向じゃないとダメ、と気づいて適当な所から斜面トラバースに入ります。ヤブはひどくはないですが、枯れ葉をガサゴソと盛大に音を立てて数分トラバースです。



行こうと思っていた方向に近づくと、、明瞭な尾根が前方に走っています。なんであんな明瞭な尾根が最初から見つけられなかったんでしょ。それと、その尾根を見た時、前方に男性のハイカーの人が、歩いていくのが小さく見えました。雰囲気おじさんのようですが、こんな尾根で歩く人を見るのは少々意外でした。もしや、瀑泉さんか誰かネットのお仲間かなとも考えました。・・・が、とにかくなな”が510p南の斜面で、がさこそやってる間に追い越されてしまったようです。




前方に行く方は同一方向に進んでいるので、どこかでお会いできるかも。数分急ぎで歩いたら、後ろ姿が少しはっきり見えて、見覚えのある雰囲気もありますので、もしかして・・・と急に楽しい気分になります。
こちらの鈴の音か歩く音を気づいて、振り返ってこちらを見られているお顔を見ると、ノラさんでした。最初、ちょっと人違いも恥ずかしいので、〇〇さんですよねと本名で聞いてしまいました。(笑)ノラさんとお会いするのは、1年ぶり以上、前回は水上の山をみっちり1日ご一緒した以来です。こんな場所で偶然同じ日に、ほぼ同じコースで歩く事を考えるのも、面白いですね。
日当たりの良い場所で、しばし歓談します。



ノラさんも松坂に車を置き516pに登って、なな”と同じ稜線を回ってこられたようです。石尊山まで行って、適切な尾根を東に降りる予定まで、一緒でした。それなので、それ以降は一緒に歩けるわけです。ノラさんは今いる尾根(小野久保山以北)は初歩きのようなので、先を歩いてもらいました。
(石尊山が近づいてきます。)



石尊山直下の登りは猛烈な急登です。これは前回下りに使いましたが、よく覚えています。記憶が違ったのは、この斜面が意外に岩だらけだったこと、岩が多い記憶はありませんでした。
(雪も少し残っているので、慎重に。。。と)



石尊山山頂に着きます。名板は相変わらず無し。祠の屋根が破損して落ちていました。展望をみながら休憩します。パンを食べたり、周辺の山の話などをしていると、登ってくる人の声が何回か聞こえます。元気な女性の声です。少しすると、先ほどの急斜面を登ってくる二人組が見えました。
登り切った女性二人とご挨拶、。一人はすぐ下の閑馬の地元のかたでした、話をしていて、そのかたの家がどれかも判りました。いつもこの辺を歩く時、目印的になる地点だったからです。そのかたがたは、この周辺を結構歩いているらしいです。ノラさんが千葉の人なのに、この辺の山に詳しいって驚いていました。それもそうです、私も数年まえに驚いたくちですから。
そのかた達にとって、この尾根は登山道って認識がないようで、途中から雪の上の足跡を見て、なんで人がいるの??と思ったそうです。なな”的には石尊山周辺は地形図に破線もあるし、ルートって認識だったんですけど。でも確かに道標類もないし、やっぱりヤブ山ですね。




石尊山から観る、歩いてきた稜線。そのもっと北の稜線、そして根本山の方面が見えているのでしょうか。ここは結構な高度感です。



とにかく明るいチームの二人とは別の尾根に降ります。あの二人は西の里に下りるそうです。私とノラさんは東方面に降りて車の回収です。
東方面の尾根は選択がいろいろできそうですが、少し降りて行って下りながら様子をみて降りる尾根を決めましょう。
(小野久保山が南に見えました。結構格好いいです。)



山頂直下から松坂に向かう尾根はは入口がよくわからず、通過?。その先の488m・から北東に松坂行きの尾根は急降下なので、488mから東に尾根なりに下ります。沢口集落付近に降りる尾根です。



その尾根が案外いい尾根です。高鳥屋山周辺の展望台なのと、松が多くて、北側斜面が切れていて、歩いていて飽きが来ない尾根でした。



最後、車のある松坂の里に近くなるようにと、斜面につっこみました。次第に篠竹のヤブがうるさくなり、最後はほとんど踏跡なしのヤブを漕ぎます。ちょっと笑っちゃうくらいのヤブで、自分の背丈より全然高い篠竹のヤブをノラさんと漕いだのも、最後にいいアクセントでしょうか。



最後には、お決まりのイノシシよけの柵があって、ノラさんが脱出口を工作して、出てから二人で戻して下山です。
(この斜面から出てきました。こうやって見ると篠竹ヤブがあるように見えません。柵とかあると、その先がヤブになるのですね。)



舗道を北に数分10分も歩いたでしょうか。もう暖かくて完全に春の陽気です。今日は久しぶりにノラさんと歩けて楽しかったです。ノラさんの山のお誘いは、凄くロングコースとか、行けるか行けないか判らないコースとか、ちょっと自分には恐怖も混じる時が多いですが・・・(笑)、こういったほのぼのした山の時も、いいものだと思いました。
ノラさんは、この後風呂とかはよらずに帰ると言ってました。回数券があるんで、佐野のいつもの温泉に誘おうかと思いましたが、ノラさんは超カラスの行水タイプなので、逆に迷惑かと思い、やめました(笑)。もうすぐ、この周辺の山も花が咲くのでしょうね、里は梅があちこちキレイです。最後にノラさんとノラさんの愛車を撮影させてもらってお別れしました。  ■■

(駐車地もノラさん号のすぐ近くでした。)



最新の画像もっと見る

10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
記録アップお疲れ様でした (ノラ)
2016-03-04 19:39:20
ななころびさん こんばんは。前を行くハイカーに最初は追いつこうかと考えてもみましたが,私より大分早く出ていたら,追いつくわけないよねって諦めていました。風穴は見逃してしまいました。でも,ななさんが,あそこでうろうろされたおかげで会えたわけで,道迷いは結果としてよかったかもです。薄い薮あり岩の急斜面あり,田沼の女性に会えたり,最後は篠竹薮でいい一日でした。感謝です。篠竹薮が結構楽しかったですね。こういう尾根歩きは楽しいです。
返信する
Unknown (サクラマス)
2016-03-04 23:05:15
素敵な出会いがある充実した歩きでしたね。516pは私もこの前歩いた時に下山にしたところでした。はじめは少し藪めいてましたが、迂回しました。ななころびさんは、これで全ての尾根が繋がりましたか?
返信する
ノラさん (ななころび)
2016-03-05 04:41:02
こんにちは。
全く同じ日に、全く同じコースを予定するなんて面白いですね。風穴?は結構深くて、脇を歩く時は恐怖を感じました。
あのウロウロし始めた、原因がまだよくわかりません。低山の尾根つなぎしていると、よくあると言えばよくやっていることです。ヤブ斜面トラバースしたら、目の前にノラさんがいたなんて、いかした出来事でした。
地元の山好きさん達に会えたり、篠竹ヤブこいだり、私の場合は、その後サウナ三昧で、最高の1日でした。
返信する
サクラマスさん (ななころび)
2016-03-05 04:52:23
こんにちは。知っているかたに、偶然山で会うって楽しいです。
516pからの下り、最初は藪めいて迂回された、というのは、もしかしたら自分と同じ下り始めだったのかもと思います。自分は516p南尾根の一つ西の尾根を下り始めたんだと思います。
今回の歩きで、三床山末端から大久保山、千躰庚申山から大久保山の二つの尾根が繋がりました。
私の場合、各駅停車級のあるきですが。。。
返信する
石尊山の・・・ (瀑泉)
2016-03-06 10:20:35
激斜面登り,お疲れ様でした。
ノラさんとの出会いにも驚きですが,それより,あのマイナーピークに4人もの人が集まるというのが・・・其処まで,人気の山とも思えないですケドね(笑)。
さすがに,鍋沢の三角点峰に山名板が付いたのには知りませんでしたが,「穴」は存じてましたヨ。Tファミリーの皆さんは気付かれなかったようですが,あの穴,3mくらいの深さがあったでしょう。
往路の古道,気付かなかったかな。570mに向かう途中,古道の一部が見られて,手前の鞍部に「右ひこま」と書かれた標石があったのですが。
返信する
瀑泉さん (ななころび)
2016-03-06 17:10:37
こんばんは。 
そう言われてみると、石尊山に4人も人が集まるのは、珍しいでしょうね。あの穴は、何なんですかね、突然尾根上にあって、驚きました。深いのはわかったのですが、怖くて覗けませんでした。
古道の一部、標石って全く気付かずです。ノラさんは見たのでしょうか?。その昔、彦駒と旗川沿いの集落を結ぶ古道があったのですかね。瀑泉さんの観察眼には驚きです。私は次回があれば、その標石、古道跡、探してみます。
返信する
穴? (雪田爺)
2016-03-07 17:11:43
こんにちは あそこの穴、両側にあるんですよね.行き(登り)で左側をn穴をみつけ、帰路に落ちると行けないから(登り方向)右側寄りに下りて来たら又ありました.
どちらも落ちたら這い上がるのは困難でしょう.恐る恐る覗いてみましたが、獣の雰囲気はありませんでしたが、何でしょうかね.
返信する
雪田爺” さん (ななころび)
2016-03-07 17:37:46
こんばんは。
雪田爺” さんは、あの穴、見られているんですよね。それで左右両側?? これは、初聞きでしたが、登り方向右側は、今回も気づかなかったです。
それだけ、集中してあるってことは、やはり自然にできたものでしょうか。
まさか、城ってこともないでしょうし、謎ですね。。。
返信する
足尾なら (みー猫)
2016-03-08 17:50:22
分からないでも無いですが、ここでピンポイントで遭うなんてよほど誰かの後追いか、考えがシンクロしてないとあり得ないですね。ノラさんと今後の計画もお話しされたんでは?穴は誰でも気になりますね。ストックに入れさせてください。お疲れさまでした。
返信する
みー猫さん (ななころび)
2016-03-09 21:21:10
こんばんは。
あそこでノラさんと会ったのは、お互いの最近の足跡記録に微妙に影響されあって、のことだと思いました。
新潟のほうの山のお話もされてましたが、私は休みが少ないからなー。
雪田爺さんによるとあの深い穴は左右ふたつあるそうですね。いつもは静かな尾根だと思うので、歩けば楽しめると思います。
返信する

コメントを投稿