日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

ホーム鳴虫山で尾根あるき尽くしシリーズ   鳴虫山/897p東尾根から

2015-04-28 21:31:25 | 山行

2015年4月26日(日) 晴         (登りに途中から入ったいのしし像の尾根からみた新緑の鳴虫山)  
前日、壬生の病院に見舞いに行って帰って、ほとんど初めて見るかたのブログを見ていたら、鳴虫山のヤシオツツジが見頃を迎えてるだろうと思われる記事を発見しました。開花状況はなな”の想定より数日早いようです。これだけこの山が近いと、この季節この山でのお花見は、恒例になってしまいます。この山の未知尾根初歩きと兼ねて登ってみましょう。
今年の1月に鳴虫山の志渡淵川左俣源流、左岸尾根を初歩きしました。今回は右俣から入ります。沢を少し遡ると650m周辺で沢が分岐した地点があります。歩くのはその間から取りつく尾根になります。1058pの北尾根でもありますし、中曽根尾根のひとつ西の尾根でもあります。登り行程の尾根の等高線の間隔はかなり狭く時に急登を強いられそうです。今日も撤退用のロープをザックに忍ばせてのスタートです。
とここまで書いたのですが、結論から言うとそれとは異なる尾根で山頂に行くことになったのですが・・・。

前回同様日光宇都宮道路の一時だけ地上に出た部分の下をくぐって沢沿いを進みます。


コース: 旧日光消防脇p 6:39 --- 沢から離れる 7:22 --- イノシシ像尾根合流点 8:15 --- 合峰 9:12 --- 鳴虫山山頂 9:40-9:55  --- 中曽根尾根に入る 10:18 --- スタート地点へ 11:28

沢の左岸を少しだけ進むと、すぐに古い堰堤がでてきました。左岸から巻いて堰堤の脇を超え、降りようと思ったら、沢に降りるのがちょっと危険モード。少しどうするか躊躇しますが、左岸脇の斜面を高巻きすることにしました。
この斜面はすぐ尾根型になりますが、猛烈な急登(p ↓)を数分間強いられ、沢の音がすぐに小さくなるくらいで、沢からかなり離れてしまうくらい高度を一機に上げます。


急に登って沢から離れてしまったので、今日の計画は変更かなと思って、尾根を進んでいると不意に作業道が目の前に現れます。結構、この周辺はこの手の道が錯綜しているようです。いい具合に従来の沢に降りていく感じの作業道を利用して進みます。(p ↓)



かなり明瞭な踏み跡を進むと徐々に高度を下げ、かなり沢に近づいて行きます。沢がすぐ下近くに見えてきます。


適当な場所から沢に降りて進んでいきますが、靴は濡らさずにすむ平穏な沢です。数分も歩かずに、当初自分が考えていた尾根とりつき地点と思われる、沢の分岐に来ました。(p ↓)
(あのふたつの沢の間の尾根を登ればいいのだな、とその時はそう思っいました。)


尾根に取りつきます。この尾根の最初はまた猛烈な急坂です。(p ↓)木の幹を掴みながら体を上げていきます。足元はしっかりしているので、歩きづらくはないのですが、万一転倒して滑落が始まったらただでは済まないとの考えが頭によぎります。まあ、注意していれば普通に登っていけます。



数分急斜面を登ると、やっと傾斜が緩やかになってきました。尾根を登る足元にヒトリシズカがひっそりと咲いていました。


急登が続いて方向確認を怠っていましたが、植林尾根を進みながら方向をやっと確認します。どうも進む方向が西にそれ過ぎています。取りつく尾根を間違えたようです。数年前の地形図をみて歩いていたので、沢の分岐が現在の地形図より詳細に表記されていなかったので、間違ったようです。(言い訳ですが) 一瞬沢まで戻ることも考えましたが、この登っていく尾根も考えてみれば初歩きだし、推測するにイノシシ像尾根の897pあたりに合流する尾根であると思ったので、そのまま進みましょう。計画した尾根歩きはまた別の機会です。
(沢から離れ暗い植林尾根を30分も登ると、自然林も混じる明るい尾根になりだしていきます。)



途中また、急登が出てきたりしました。沢から離れて50分ちょっと登って、イノシシ像尾根と合流です。(p ↓)は合流地点からの日光市街地を見下ろしたところです。



イノシシ像の尾根は何度も歩いている好きな尾根です。ここからは明るい開放的な雰囲気な尾根歩きです。前方に合峰と思われるピークが見えていますが、もしかしたらその前衛峰かもしれません。



化荘の宿に着くと、どうしても撮影してしまいますね。雰囲気を感じます。




イノシシ像尾根に合流してからは、ずっと散発的にヤシオツツジが咲いていて綺麗です。上部に行くにつれて花を付けた木も増えていきます。尾根上には落ちた花びらも結構あります。



お馴染みの急登地点、脇にツツジの花をみながら登ります。下り時は結構イヤな場所ですが、登りの時はどうってことはありません。



前方で人の声が微かに聞こえると思ったら、すぐ合峰に着きました。ここからは一般ルートなので、ハイカーの人とたまにすれ違います。合峰から鳴虫山山頂の間は、ツツジのお花見ロードです。


山頂から北西のこちらの稜線では、あまりまとまったツツジの花を見たことはないのですが、今回は時期的に一番いい時に当たったようです。さながらヤシオツツジ金太郎飴と言ったところでしょうか。



山頂直下の斜面にびっしりピンクのお花が咲いているのが、確認できました。


途中ゆっくりお花を撮影したりしながら、鳴虫山山頂に到着です。ここ数年土台が腐って立ち入り禁止だった展望台が撤去されていました。1月にはあったです。かえってない方がいいですね。
(山頂から霧降方面、少し前まで見えていた日光連山の上部は隠れてしまいました。)


山頂は思ったより人も少なく数人パラパラいる程度。ゆっくり少し休んで、下山です。下りはどこでもよかったですが、よく知っている中曽根尾根で降りましょう。そこを下りで使うのは初めてです。
(鳴虫山山頂直下の斜面はまさにお花の最盛期だったようです。)



斜面がピンクで覆われるこの山を見るのは、20年ぶりくらいです。ベストに近いのではないでしょうか。


コース脇にはカタクリも所々咲いています。鳴虫山でカタクリの花をこれだけ見るのも初めてです。撮影しながら歩いていると、歩が前に進みません。
(途中一般ルートをはずれて、中曽根尾根に入ります。(p ↓) 一般ルートをずっと歩いていたら、150人くらいは登山者とすれ違ったのではないでしょうか。)


中曽根尾根を下り出すと、すぐヤシオツツジとはお別れです。これは一般ルートを下ったとしても同じでしょう。その代わり新緑がものすごく綺麗でした。
(尾根脇の急斜面)



(これからは、ミツバツツジが咲いてくのでしょう。そろそろ新旧交代のようです。この花が咲く頃歩くのもいいかもしれない。)


中曽根尾根を急に降りる地点を過ぎたら、下から登山者がお二人上がってきた。高齢の御夫婦のよう、ご挨拶すると「よくこんなルート知っているね。」とおばさんに言われました。地元ですから、と言うとあちらも今市のかたのようでした。この尾根を歩いていて人に会うのは初めてです。
(尾根の中間から下部にはまだ桜が咲いています。)


洞穴にある仏様を見ていこうとちょっと寄り道を数分。下っていって洞穴の岩場の前に行くと、栗色の髪の男の外人さん。その先に日本人。30代くらいの友人同士のようでした。挨拶をすると流暢な日本語が帰ってきます。東京から来たとのこと、ドイツはなな”の好きなバンドがたくさんあるので、その旨伝えました。そのドイツのかた、SCORPIONSは知っていました、調子にのって私のもっと好きな ”HELOWEENは?”と聞くと知らないようでした。(笑)
(観音様のいる洞窟)


岩の観音様の処から寄り道を終えて、尾根に復帰。少し下ると見晴らしの良い伐採地にでます。西に平行してイノシシ像尾根が見えています。897pと思われるピークが見えていて、そこに向かって駆け上がる尾根が確認できました。朝登ったのはあの尾根のはずです。(p ↓)
(左からふたつめピークが897pでしょう。)



ここまで来るとほぼ今日のやることは終わりです。最後のちょっとした興味が残っています。いつもこの中曽根尾根に登る時は沢を渡って強引に踏み跡なしの急登斜面をヤブ登りしていますが、尾根末端のどこかに、きちんとした登り始めの入口があるはずだと思っていたのです。今日は、この薄っすら踏跡を辿って、末端の入口に行ってみましょう。
(日光宇都宮道の上の部分の尾根を歩いて、尚も踏跡を辿っていきます。)


尾根末端の入口(この場合は出口)まで、きちんとした踏跡がありました。なるほどここに出るのかという感じ。いつも取りつく斜面のすぐ近くでした。
(里(沢脇)に降り立った地点から、朝入っていった沢沿い方向を振り返り眺めると、春色の里山風情がとても綺麗です。志渡淵川のこの辺では、大きな堰堤をいくつか作っているようです。)



今日は志渡淵川右俣の源流の尾根を初歩きするつもりが、897Pピークの東尾根を初歩きしてしまい、これまた”ななころび”的。今日登った897P東尾根なんかは、今日まで地形図をみていても意識して認識したこともない。これこそ、未踏尾根歩き尽くしシリーズですな、わっはっは。
進む尾根まちがいはあったけれども、意外な急登の未踏尾根を歩けて、最盛期のヤシオツツジとカタクリと、中腹では山桜まで見られたので、よしとしましょうか。  ■■






最新の画像もっと見る

コメントを投稿