
入山日 2014年4月19日 (晴) 単独 (下山時、東南東尾根からふりかえり観た大平山山頂方面と、登り時に歩いた南東尾根方面。とにかく雄大)
ここ数日、私のブログの閲覧数が通常時の20%から30%増えていて、何故かと考えるにどうもGWが近づいているのが要因かと思います。去年もたしか長期休暇の前にはアクセス数量がずいぶんと増えたような記憶があります。皆さんの連休の遊びに備える気持ちが伝わってきます。(笑
さて、里に近い倒木帯とかの情報を得るのは、なな”のブログなんかでも、何らかの役にはたつと思いますが、普段ヤブ歩きをしないかたは、変なバリエーション歩きなど、むやみにまねされないことをお奨めします。我々のようなヤブ歩きをしていて、変な難渋歩きにはまっているような記事は多いですが、それなりの裏づけ(機器や地形図の検証、いざという時の装備、それに耐えられるだけの体力維持)を持ってやっていることです。今回は、そんな一般ルートのないヤブ山の記事を一発どうぞ・・・
今回の大平山への計画は登りは南東尾根で登り、下りは東南東尾根で下るというもの。下りの尾根は昨年5月のGWにすでにおおかた歩いて知っている。今回のメインは登りの南東尾根。南東尾根といっても、最末端付近はたそがれさんの記事ににて、厄介な歩行障害になる人工物が数多くあるとの情報を既に知っているので、今回はその辺はカット。よって尾根取りつきは安蘇沢の沢二股分岐の橋の地点。昨年5月に東南東尾根に取りついた尾根末端部分のすぐ脇の枝尾根からの取りつきとした。
尾根取りつき直後だけ、急斜面を攀じ登りすぐに平穏な尾根型にのることができた。乗った尾根は障害ヤブもなく、急登となだらかを繰り返しつめていく快適尾根だった。
COURSE : 銅親水公園P 6:45 ・・・ 尾根取りつき 7:23 ・・・ 大平山山頂 10:40-10:53 ・・・ 林道に降り立つ 13:01 ・・・ スタート地点へ 14:26
尾根に取り付いて登っていくと、すぐに左手方面に中倉山の岩稜が顔を覗かせてきた。喜んで写真におさめるも、こんな写真はなにもこの時間帯に撮らなくてよかったことをこのあとの数時間で知ることになる。
尾根取りつきから37分で最初の三角点へ。1179mの三角点付近からみた、南東尾根の主脈の末端部分が見える。歩き始めの公園は、もう遥かかなた。(P ↓)
三角点1179mからは進む先から大平山頂方面が見渡せた。まだかなり遠い。左のピークは1567mのピークかな、これは東南東尾根なので、この登りでは行くように見えるけど通過しない。下山時に計画通り事が進めば、あの1567mピークに行くことになる。
雪のほぼ消えた中倉山の稜線を見ながら登れるので、気がまぎれる。前回同じような景色を見たのは、昨年秋の南尾根をみー猫さんと登った時。あの時は、偶然早朝に銅親水公園pでみー猫さんとばったり出会って、なな”は今日登っている南東尾根の計画を取りやめて、みー猫さんにくっついて南尾根を登ったのだった。あの南尾根も良かったけれど、今日の尾根も同じ程度にいい感じの尾根。そういえば、あの南尾根を登った日、自分たちより30分後くらいに南東尾根を鹿沼のロンさんというかたも登って、後ほど社山山頂や下山後にお話をしたのだった。
中倉山からソーリ山の稜線。いつ観てもすごいね・・・
この尾根、登っている時は夢中で登るので、あまり気づかないが、結構急傾斜、たまに振り返るとよくわかる。時にこういった、なだらかな歩きが心と体力を休ませてくれる。
尾根をずっと登っていくとふいに林道にでた。8:32 これはちょっと想定外、なぜなら地形図にはこの林道の記載はなかったから。この林道ヘアピンカーブ地点からはちょっと左に巻いて、すぐ適当な地点から尾根に復帰した。
ヘアピンからさらに尾根型をつめて行くと、30分ほどで尾根が広まり明るい樹林帯の急傾斜をしばらく登っていくような局面が続く。足元には笹が出始めて、つんつんした感触を踏みしめていくようになる。
樹林帯の急登を抜けるとまた尾根型に復帰。尾根には残雪が出始めてきて、その上には人の足跡は確認できず。細長い鹿のトレースのみが残されていた。この尾根、人の歩きは少ないのは当たり前だけれど、その為、鹿の楽園のようで、尾根には終始、ヤツらの落し物がころころ転がっている。ここに到達するまでに、警戒音も何度も聞いたし、白い尻を上下させて逃げていく群れも何度か見た。
(前方には南尾根との合流点付近、あのピークを目指して進んでいく。)
尾根、進路右手には社山に続く稜線。(P ↓)その下方には足尾ダムの方に降りていく下りで歩く予定の東南東尾根型を確認しながらの歩きになった。
4匹ほどの鹿の群れが逃げていき、またちがう奴らが歩いて来た。この2匹はすぐには逃げず、なな”が水を飲むのを眺めていたので撮影。
南尾根との合流点ピークがま近に迫ってきた。昨年秋、南尾根を歩いた時はこの辺の紅葉がきれいだったことが思い出される。この辺から笹ヤブの丈がだいぶ高く(腰高程度)になってきた。
左手を見るとさきほどまででかいなーと感じて観ていた中倉山の稜線が、見下ろす位置関係になってきた。
振り返ると、歩いて来た尾根(左)と一部南尾根の最上部(右)が見える。ほぼ合流点から振り返り撮影。スタート地点の公園は遥かかなた。
合流点からは、前回歩いた経験もあるので、ほんとうの合流点ピークまでは、実は登らず、プチショートカットで北方面に向かう。しばらく本当の鹿道のみの踏跡か踏跡なしの斜面を緩やかに登るトラバースで稜線に復帰。これは、ピークを巻いている地点からの大平山山頂方面。(P ↓)
合流点より上の稜線にはまだ残雪が所々のこる、快適な稜線歩き。目の前には北西尾根との合流点となると思われるピークが見えていて、次の目標はそれ。ここからは、山頂まで2度目の歩きなのでリラックス歩きになる。
南西方面に素晴らしい眺望がまた出てきた。左からオロ山、庚申山、鋸、皇海。その前のくっきり尾根は、最近たそがれさんが末端から歩いている南西尾根か?、あれってちょっと急すぎじゃないか。もしかしたら、南西尾根はあれの向こう側にあるのかも。
北西尾根を合わせた稜線に乗った。ここからの稜線上はほぼ潤沢な残雪状態。前回この辺で、みー猫さんとあまりの雪の冷たさに耐え切れず、レインウェア下をはいたのだった。あと山頂まで、ほんの数分。いきなり、立派な雄鹿の屍。こんな安全地帯で死んでいるのは、餓死が原因なのだろうか。この日みた2匹めの屍骸。
稜線の左手、北方面、シゲト山だろうか。自分はまだ未踏。
何度かの踏み抜きに耐えながら、ツボ足でなんとか3度目の山頂に到達。この日、ここまで誰にも会わず(山中で結局、ハイカーには一人も会わなかった。)
山頂から見た、登ってきた南東尾根。
山頂で少しパンを食べて、下山を考えた。社山まで行こうかと一瞬思ったが、途中残雪が多くても困るし、今日は当初の計画通り東南東尾根を下ろう。その尾根は9号めまでは登りで歩いた経験がある。尾根をはずさなければ、問題なく林道に降り立てるはず。尾根への下り始めだけ気をつけよう。
東南東尾根へは、最初山頂から東方向に直線約250Mの小ピークから下ることになる。その小ピークまで踏み抜きまくり。耐え切れず、買って一度もはいていない(大佐飛山でも終始しょいっぱなし)わかんを初装着した。わかんをつけても踏み抜きはあったけれど、さすがに効果はあったかな。途中装着の仕方が悪いのか、右のそれがはずれて付け直したりして、時間ロスしまくり。東南東尾根の降り口を無事見つけて、下り始めたら早々に無用の長物になったので、使用を初めて、ものの15分も立たずにしまう始末。もうちょっと、きちんと装着方法を勉強しよう。
(東南東尾根の下り始めは、背の高い笹のヤブの急降下から始まる。)
今日は行かない、社山と左に半月山。なな”は昨年、一昨年と社山にちょっと行き過ぎ。今、意図的に”社山デトックス”中。
昨年5月に、この東南東を登った時は、9合目辺りまで尾根を登って、9合目あたりの背の高い笹ヤブを嫌って、最後まで尾根型を辿らず、途中左手にトラバースする形で山頂方面にショートカットを目論んだのが失敗で、歩きずらい笹ヤブ斜面、踏跡なしにはまり込んで、大難渋歩きになってしまったことがあった。
(下山時、東南東尾根から振り返って、大平山頂方面と左に南東尾根。笹斜面は鹿道が縦横に)
東南東尾根からも、南西方面の山々はよく見えた。手前は登りに歩いた尾根。
この尾根を降り始めて約1時間、尾根は記憶以上に急な場所が多かった。こんな所を登ったんだねと1年前の自分に感心する始末で、記憶というのはいい加減。この辺に来ると、急降下と、尾根がだいぶ険阻になってくるイメージ。(P ↓) これが歩いたことのない道尾根を下ったりの場合は、気持ちがかなり動揺してくる局面になりそうだけれど、今回は一度登っている尾根なので、気持ちは全く楽だった。
右手下に小さく見えていた林道が眼下すぐ下に見えてきて、あとは林道の着地点だけを気にすればよい状態になった。前回この尾根に取り付いたのは、林道からの登り口が断崖が多く変な地点だった記憶がある。案の定、今回林道への降りたつまでちょっと一工夫必要で、一度降りようとした地点は、危険そうで断念。結局、最後に出てくる鹿避けのネット沿いにずっと尾根を下り、最後はピンクのお花の咲くヤブを掻き分け林道に着地できた。
降りた林道からは、尾根通しで歩くことも可能。林道はここから超S字で、計3回のショートカットが地図読み上可能だ。前回登り時は下から1つめのショートカットをして結構な岩場歩きだった記憶がある。今回は、おとなしくS字を辿って帰ろう。
(上から3つ目のショートカットをするなら、ここから。前回はここを登ってきた。今回はやらない)
今回の歩きの要所地点に戻ってきた。先に見えるのが、今朝の南東尾根取り付き地点。手前の岩ごろごろは昨年、東南東尾根に末端から歩いた時の取りつき地点。(P ↓) 光って見づらいけど、林道には小さな名無しの橋。
林道を歩いてスタート地へ向かう、当たり前だけれど長い。下り基調なので、早歩きでがんばれる。途中、何匹もの鹿の屍が林道脇に転がっている。前例のないような例の大雪による影響での事故だろうか。いづれも急斜面の下で死んでいた。中には2匹寄り添い死んでいるというのもあった。林道もかなり落石で荒れ放題。昨年5月頭にはプラドやテラノが入っていたけれど、今回は道のど真ん中に人の体よりでかいような巨岩が転がっていて、小型車以外はまだ入れないんじゃないかな。そもそも、登山者は車で入らないだろうから、どうでもいいか。
銅親水公園に戻る、今日はたそがれさんもRRさんも来なかったようだ。観光客でほどほどにぎわう公園から見ると大平山方面は遥かかなたに感じられ、歩いて来た感慨に浸れる。公園では桜が今頃ほぼ満開の状態、、GWには、この公園のちがう桜たちが咲いているのもなな”は知っている。もうすぐ来るGWはどこに行こうか、ほとんど決まっていない。これから考えなければ・・・ ■■
先週に続いて、桜見物で山行の締めくくり。
松木山は地味だけど、裾野から見上げると凄い眺めですよね。前回を思い出しましたU+1F3B5…西からのアプローチはしばらく間を置いてからでしょうか。土曜日の好日は所用があり、日曜日に青空を求めて浅草岳の叶津ルートに出かけたのですが、残念ながら薄曇りで、誰にも会いませんでした。それにしても末端のネットデスマッチみたかったなぁ。お疲れ様でした。
そうですね、松木山は雄大ですよね。西方面からのアプローチは少しドキドキですが、やってみたい気もします。
浅草岳の叶津ルートとは、また私の全く知らない山域に行きましたね、・・・ 記事楽しみです。
南東尾根の末端のネットデスマッチですが、登り始めから体力を消耗するわけにもいかないので、今回は最初から、計画外でした。
じぶんも早く松木山にとりつきたいものです。
平素は眺めるばかりでして。
ついに大佐飛でも使わなかった新品のワカンを使われましたね。
効果の程はまぁまぁ効果があるかなぁと言うのがほんとの所でしょう。
でもそれは効果を期待しすぎるからなのかもしれませんね。
最初からこんなもんだとおもって使うと・・・おお仲々いいじゃぁないかとなるのでしょうね。
あれ、ハイトスさんもしかして松木山、未踏ですか?。そうだとしたら、かなり意外です。
松木山は遠くからの山容は平坦で地味ですが、実際入ってみるといいですよー。広い山中にたいてい誰もいませんし、尾根全体が鹿の楽園で、あちこち動物園の臭いがします。山頂近くだけある笹ヤブもおK3にも、許容範囲と思います。
山頂から東方面に進むと、踏み抜きだらけになりまして、ワカンを使用しなければいけなくなりました。
たしかに、効果はほどほど。今回は付け方がへたで、うまくフィットした歩きができませんでした。
行かれたのは19日ですか。私は出勤で論外ですが、RRさんは日曜日限定ですから、お会いするのはかなわなかったでしょう。
北西尾根というよりも、私の感覚では南西尾根なのですが、写真に見えている尾根は丹平治沢右岸尾根かと思われます。私が最近歩いたのはちょいその先ですね。
西側のいずれの尾根も、東側の尾根の様相とはかなり違っておりまして、それはそれで楽しめますよ。お試しください。
大平山の山頂付近、やはりまだ残雪があるようですね。融けるのはまだ先でしょうか。
それにしても、先日、社山やら中倉山を歩いて気づいたのですが、シカの死骸がやたらと目立ちますね。例年にないくらい。やはり餓死でしょうか。
東南東尾根、ここのところ歩いておりません。久しぶりに歩いてみたくなりました。あそこも、歩く人はまれですからね。
どうでもいいことですが、ななさんは南東尾根を歩いたのお初でしたか。じゃ、知らなくとも仕方ないですね。林道は1356mを巻いて、ちょっと先まで続いていますよ。ほとんどの方が林道を監視カメラのある1356m真下までテクテクと歩いて来られますが。
1179m三角点経由のルート、これまで私と雪田爺さんが記しておりましたが、これで広まっちゃうなぁ。困ったもんです。
19日はあんなにお天気が良いのに、あの一帯では誰にも会わない山歩きでした。銅親水公園に出向く時は、RRさんやたそがれさんに会わないか期待してしまいます。
北西尾根というのは誤りで、南西尾根と書くつもりでした、訂正済みです。あの写真は南西尾根ではないようですね、どうりで急すぎると思いました。
シカの死骸は、自分の見たのは、主に林道上のもの。急傾斜の斜面の下でしたので、雪崩や、雪庇の崩落時に巻き込まれての転落事故などが原因かなと思いました。これも、あの大雪に由来するものなら、シカたちも災難です。
南東尾根の林道出合いは、その時まで意識していなくて、林道が出てきてから、そういえばたそがれさんの記事に地形図にない林道があると書かれていたな、と思ったものです。あの辺まで、林道テクテクが主流派ですか・・・、自分は考えてもみませんでした。これから行こうと思っている方、林道歩きのほうが面白いと思いますので、お勧めします。(笑)なんていうと、おこられちゃいますかね。