日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

中善寺湖畔に行きたくて足尾から社山をのり超えてみた 足尾/社山,南東(派生)尾根から

2013-11-05 23:51:43 | 山行

入山日 2013年11月2日(土) (曇、晴)  単独  (途中のピーク1564Pから見えた社山山頂部)
先週中禅寺湖南岸尾根から見た美しく色づいていた中禅寺湖方面が気になっていました。テレビなどでここ数日やたらその周辺の実況をしていたり。また、山友のAちゃんが数日前、中禅寺湖畔に行って、1周したい美しさだった報告があったりと、普段は考えない紅葉の中禅寺湖畔に立ちたいとの思いがふと沸き起こりました。しかし、場所はいろは坂の上、折りしも紅葉真っ盛りの3連休。恐怖の渋滞が待ち受ける奥日光に、車で行くのはかなり忍耐が要ります。趣向ガラどうせ紅葉見物だけでは満足できないのは、よーくわかっているので、せっかくの機会なので、足尾から中善寺湖南岸尾根を越えて、中禅寺湖に至ってしまおうと考えました。最初は阿世潟峠超えのピストンを考えましたが、往復ピストンも少々味気ないので、行きは多少未知尾根歩きをふくむヤブルートで社山へ登り、先週全山紅葉状態に見えたいつも歩く大日崎尾根を降りて、湖畔に立つことにしました。予想以上に季節の移ろいは早く、期待の紅葉が終了していた地点も多々ありましたが、歩き自体は満足できました。
また社山かよ、という声が北関東のあちこち(一部埼玉や千葉北部)から聞こえそうですが、自分がやりたかったので仕方ありません。



(もちろん、自分のものではありません。// 笑)

先週に引き続き、銅親水公園Pに到着。先週より30分遅い、みー猫さんはいるかな?などと考えながら坂を降りると、今週は先週より車が多い。見たことの有るような自転車利用の若者、や屈強そうな若者(いづれも単独)が先に出発していく。ななの車を停めた脇では外人の青年を含む横浜ナンバーの3人組が沢登りの機材を広げ出発準備中だった。
メンバーのオヤジさんに行く先を聞くと、ウメコバ沢とか言っていたと思う。こちらの行く先を聞かれ社山と言うと、ぴんとこないようだった。沢やクライミングのかたは個別の山への登頂など、どうでもいいことなのかもしれない。
(あれは、先週歩いた南岸尾根だろうか?朝日に浴びて輝きだした。)


COURSE: 銅親水公園P 6:09  阿世潟峠への林道末端(尾根取り付き) 8:03  南東尾根合流1480m 8:50  社山山頂 10:06  中禅寺湖畔 11:59  阿世潟 12:18  阿世潟峠 12:37  林道へ 13:09  銅親水公園P 14:48

阿世潟峠への林道を登る、基本ゆるやかな登り歩きが続く。この林道を歩くのは昨年から何度目になるのだろう、数えきれない。もう何処でどうカーブがもわかってきて、3,4度ショートカット。ショートカットして歩行する距離は大したことはない。ショートカットして林道に合流すると傍らに綺麗に紅葉した大樹があった。



林道の崩壊がひどいあたり出てくると林道終点に近い。もう1時間40分も歩いている、朝は精神が高揚して興奮しているせいか、ここまであっという間に感じる。そんな長時間歩いているとはとても思わない。
沢の対岸に今日取りつくはずの尾根のあたりが見えてきた。(P ↓) この尾根、初挑戦。



崩壊林道を通過し、現存する林道では末端になる阿世潟峠へのコースとしては渡る渉点に到着沢を渡り、阿世潟へ方向とは逆に南に左折する。少々斜面をトラバースして人工的な石積みの堰堤のある沢を渡り、(P ↓) 目的の尾根末端に到着。本当の尾根末端と思われるような地点から取りついた。




さて、取りついた尾根だが、のっけから急登。(P ↓) しかしどうにもならない程度ではないので、木の幹や根っこに掴まりながら攀じ登る。それもそう長時間でもなく、15分ほどがんばっただろうか。ようやくひと息付ける程度の傾斜の緩まりになってきた。




ゆるやになった尾根は非常に歩きやすく、雰囲気もよろしい。尾根センターには鹿みちが堂々と通っていた。こんな尾根をめったに歩く人もいるとは思えない。


ゆるやかになった尾根がまた少々急登になりだした頃、周囲がかなり明るくなりだす。ふと遠くを眺めると、真っ白だった周囲の風景の一部から青空が見え出し、その下の稜線や山が見えてきた。雨やガスの景色から晴れへの移行時のほうが、いい写真が摂れる。とは”みー猫さんの法則”
(遠くに一瞬、男体山が見えた。 )


社山方面のガスも急速に引いていき、社山の巨体の全貌が姿を現してきた。うーん、こんな瞬間、この歳でも少しわくわくするぞ。


約1480mの小ピークまでは、気持ちのよい尾根道を登っていく。空は爽快な晴れに移行しつつある。


尾根入り後、約47分で1480mの小ピークに立てた。この小ピークは南東尾根の通過点。要するに南東尾根に合流したということ。去年の9月に南東尾根を歩いているので、ここからは、すでに歩いた道になる。そのため、安堵感も漂う。小ピークから今歩いてきた尾根を振り返るとかなり急。(P ↓)


1480mからは、目指す社山へ続く尾根が続いているのがガスの合間に見える。まだ、遠いなー。なんだか、中善寺湖に降り立つ目的がどうでもよくなりそうな、社山ピークの遠さ・・・を感じた。


1480mから南東尾根を進む。時にガスに巻かれるが、周囲の潅木はところどころいい色をつけていたりして、目を楽しませてくれる。


1年前に歩いたこの尾根、ずいぶん急登が多かった思い出があるけれど、再度歩くとやはり結構急。岩交じりの急登りもあったりする。本日は紅葉の色のおかげで、さほどしんどさを感じずにすみそう。



北東方面、お隣の尾根がガスの向こうに見える。この尾根はガレの上を走っているけれど、上にむかえるのだろうか? 合流するのは社山東尾根のはずだが・・・


南東尾根上部の紅葉は終わり気味、それでも急登は続いている。


進路左には、先週みー猫さんと下った南尾根。その向こうには中倉からオロ、鋸、皇海の稜線が見えてきた。南尾根は先週歩いた時も、紅葉が非常によかったが、ここから見た南尾根もカラマツなのだろうか、非常にいい感じに色づいている。


社山一般ルートの東尾根がくっきり見えてくると、その向こうに男体山の巨体がのっそりと姿を現しだす。


尾根入り後78分経過地点。かなりつめてきたが上をみると山頂部は見えるけれど、まだまだ遠い印象。ここからは全て急傾斜だな。


進路右後方を振り返ると半月山が独特の山容を見せている。この山、足尾方面から登ってきた人間にとっては、単に観光に毛の生えた程度の歩きで登れる山とは思えない大きさを持っている。


振り返っての南東尾根、先のピークは先ほどの合流点1480mピークか。


山頂部がだいぶ近づいてきた。例の展望地にいるハイカー二人くらいの姿が豆粒のように見えている。けれど、そこに至るまでの傾斜はあくまで急。


社山山頂部と最後の笹の急斜面。最後は尾根型もあまり関係なくなり、少し深めの笹原をじぐざくにつめて行く。昨年秋の早い時期にここで苦労したことをよく思い出した。


先週歩いた南尾根とその手前のひだの急斜面は、今年春にたそがれファミリーで登った、沢から取り付いた最後の急斜面あたりだろう。あんな急なところを登ったのか、登っている時は夢中で気づかないものだ。しかし、あんな急斜面をのぼるとは、我々もモノズキですねー。


ほとんど葉っぱが吹っ飛ばされた後の潅木の並ぶ急傾斜をつめて、笹原を攀じ登り、一般ルートである東尾根に合流。
(笹原の南東尾根最上部、急登の連続。)


一般ルートに合流するあたりで、また濃いガスが周囲を巻いてしまった。東尾根からのハイカーさんが3,4人目の前を歩いていく。山頂に着たのに何も見えない。尾根入り後約2時間3分。


山頂の森の中で風を避けて、年配のご夫婦がお弁当を食べていらした。少し西の展望地に行くも、だれもいない。今日は先週とは対照的にここでは何も見えない。ここまでで体力は大して消耗していないので、少し予定として考えていた、いつも歩いている大日崎尾根を降りようと思った。先週みー猫さんと上から見た、その尾根は全山錦秋のような状態に見えたから・・・。今日はどうかしら、ガスで中禅寺湖まで真っ白だったら少々悲しいが、大日崎(ショートカット)尾根で紅葉見物でもしながら、湖に下りてみることにした。
(社山を下った鞍部から見たこれから向かう大日崎尾根。)



南岸尾根と別れ、大日崎尾根に乗る。最初のころは冷たい風と真っ白のガスに巻かれた状態。せっかくの展望が素晴らしい前回ジンギスカンをやった笹原も、今回は眺望面ではだいなし。



などと、思いながら、笹の深い藪尾根をすべりに用心しながら下っていると、ガスがあっけなく晴れてきた。こんなことならあの展望笹原にもう少しいればよかったな。


先週は縁のなかった白根山、今週はここで初めてご対面。



右手後方に、紅葉越しにさっき越えてきた社山を見る。



この尾根、少し前にノラさんが歩かれていい尾根とほめていらした。ななころびさん尾根などと表現されていたが、自分が発見したり初発表したわけでもなく、自分で言うのはたいそうおこがましい。この尾根、こんな風景が続き確かに、非常に優良尾根ではある。


さて、大日崎尾根の紅葉は、上部ではだいぶ終わっている状態が続き少々残念、。 たった、6日でだいぶ紅葉の状態はかわるのだな、と実感。しかし中間付近より主に下部はたいそう綺麗な各色の紅葉が十分堪能でき、なな”的には十分満足。ただし、尾根の傾斜が急、足型のないヤブ尾根、落ち葉潤沢で滑りやすく、下りづらく非常に難儀した。



尾根の脇も紅葉真っ盛りだった。


社山山頂より1時間53分で中禅寺湖畔に到達。尾根の末端(p ↓)は黄色の紅葉のトンネルだった。


湖畔で見る男体山。


ここまでの、歩きで湖畔をロング歩きして散策などという気持ちもあまり無くなってしまった。紅葉はそこまでで十分きれいなものを鑑賞したとの気分と、簡単に阿世潟峠経由足尾まで林道歩きだけでも、結構な時間の歩きがこれから必要と思ってしまったから・・・。ここからは帰路にしようと、阿世潟方面に向かう。
(晩秋の阿世潟も最後の紅葉に色づく。)


阿世潟から少し登ると颯爽とあるいてくる単独山ガール(いまどきのチャラいスタイルではない)とすれ違い、続いて山頂でお弁当を食べていた年配夫婦が降りてきた。おじさんが「これから登りかい?」 と訊くので、「山頂で会いましたよね。」というと、おばちゃんのほうがなな”を覚えていてくれ、ここでまたすれ違う意味をご説明した。 おじさんは、それを聞くとしきりに感心されていた、しかし、なな”の観点から見れば、この程度の歩きは、質、ボリューム共に大したことのない事。むしろ、このご夫婦の歳まで、元気で社山クラスの山歩きをできることのほうが、よっぽど凄いよ、などと感じていたのだが。

いつもはなんとも思わない阿世潟峠への登り道も、紅葉の時期に歩くと、一味違って感じる。


阿世潟峠も秋のよそおい。向こうに見えるのは、中善寺山かな。


阿世潟峠は素通り、沢に下りるまでに男性単独とすれ違う。この時期先週もだが、やはりいろいろな人がいる。通常このルートでもほとんど人に会わないものだ。
沢を何度か渡りかえし、林道に乗るのが正解ルート。なな”はここでよく道迷いをする。(P ↓)過去2,3度やったかな。今回も少し悩んだけれど、用心して普通に林道に復帰できた。ここからは朝のルートをピストン。



天気も朝よりよくなり、今日取り着いた尾根をよく確認できた。(P ↓) 遠くに見えるのは社山ピークかな。?




南東尾根の例の薙のポイントも薄っすら秋の気配。


林道も淡い紅葉で迎えてくれた。


銅親水公園に戻る頃には、結構日も傾いてきていた。今日は意外に時間的には歩いた。
阿世潟峠への林道終点部からの南東尾根の派生尾根を歩くのは、時間的にはほんの50分未満、その後はヤブ尾根でも登り下りともかつて知っていた道でもあった。南東尾根の派生尾根はネット記録で、なな”は他の方の記録を見た記憶がないので、それなりに新鮮なドキドキかんが味わえた。それといろは坂などを使わず、自分の足で足尾から大きな山を越え、日光中禅寺湖畔に降り立ち、峠を越えて足尾に戻る。他の人からみると何の意味の感じられないかも知れないそんなことでも、今はやっていて楽しいので、自分だけで今回の歩きは◎ 。  ■■



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4 コメント

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Mr.社山 (みー猫)
2013-11-06 01:33:17
こんばんわ。
土曜日はお休みだったのですね。これまた長時間、しかも湖畔までの下りを入れると一般にはなかなかマネ出来ないと思いますよ。それにしても社山の南面がいいですね~。紅葉も長持ちしてるみたいですし。天気の変わり目の法則、ありがとうございます。お疲れ様でした~。
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社山 (ハイトス)
2013-11-06 18:12:14
こんばんは。
今回で十数回目の社山でしょうか。
足尾からの通しで湖畔までとはまさにこだわりのルート取りですね。
実はU字工事中の記事の冒頭を読んでいたのでお二人を連れてこのコースかと混同しておりましたが、いくら何でもそんなことは無かったですね。
勝手な勘違いでした。
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みー猫さん (ななころび)
2013-11-06 21:36:15
こんばんわ。
足尾から湖畔へは、なかなかマネできないというよりかは、そんな馬鹿げたことをする人があまりいないというべきでしょうか。
でも足尾方面の道路はこの時期でもスイスイですね。日光市内で少々渋滞につかまりましたが、許せる範囲内でした。
社山の南斜面、綺麗でした。 社山を見渡す意味では南東尾根は南尾根を上回るような気がしました。
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ハイトスさん (ななころび)
2013-11-06 21:43:22
こんばんは。
そうなんです、もうちゃんとカウントしないと数はわからなくなりましたが、社山に10回は超えました。
”こだわりのルート取り”なんて言ってもらえて光栄です。個人的理由で遠出が難しく、それでも紅葉を観て少々のロング歩きがしたかった為の、苦肉の策の計画でした。
なな”隊のあのお二人、計画を組めば、今回の社山超えのルートも、ずうずうしくこなしてしまうような気がいたします(笑)。
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