日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

石尊山から仙人ケ岳をぐるっと一周するも最後でドタバタ   石尊山/深高山/仙人ケ岳

2014-03-20 03:21:56 | 山行

入山日 2014年4月16日(日) 晴れ 単独        (仙人ケ岳南東尾根から見た、歩いてきた石尊山、深高山の稜線 )
引き続き毎晩帰宅が夜11時過ぎの忙しい日々が続いています。15日は何とか17時30分で会社を切り上げ、翌日の山行に備えました。16日は初めて県境の仙人ケ岳方面を歩いてきました。仙人ケ岳への直登、一般コースだけではちょっと物足りないので、石尊山/深高山を絡めて仙人ケ岳経由で白葉峠先までの一周を計画しました。目的は未知のピーク3座の初踏みと、未知の三角点数点の初踏み、それと少しばかりのロング歩きでの脚力トレーニングです。
縦走自体はすんなり行けたと思いますが、白葉峠先での里に降りる斜面で、意外な難儀にはまり込み、ドタバタになってしまいました。(詳細はのちほど・・・)

まずは、石尊山から。 登山口の石尊地蔵尊の駐車地には先客の空の車が1台だけあった。そこからスタートする。積雪などを考えてスパッツを準備してきたが、あまりの暖かさに装着をやめる。スパッツは今日は留守番。 少し植林帯を登ると、女人禁制の石柱。


COURSE:  石尊地蔵尊P 7:07 ・・・ 石尊山 7:55 ・・・ 深高山 8:20 ・・・ 猪子峠 8:52 ・・・ 仙人ケ岳 10:44 ・・・ 376.6P 12:48 ・・・ 白葉峠 13:09 ・・・   327P 13:29 ・・・ 石尊地蔵尊P 14:48

暗い植林の森の中を登りきると、開放的な岩混じりの尾根道になった。周囲は落葉時期の為、木立の合間の眺望が結構いいので爽快。正面にまず、めざす石尊山のピークが見えてきた。進路左手にはすかすかの木立のの向こうに仙人ケ岳の県境の稜線が見えているけれど、初めて来た山域の為、どれが仙人ケ岳本体かよくわからず。



木立の合間から赤城連峰の姿が見えた。ちょっと拡大して撮影。



暑い、この日は天気予報であらかじめ言われていたが、結構気温が高くなるらしい。いつもよりだいぶ薄着なのに、もう背中に汗をかいた。上のウェアを1枚脱ぎTシャツとロングTシャツのみになった。
さしたる急登箇所があった印象もなくあっさり山頂に到着。栃木100をまたひとつ。山頂はなだらかな尾根道の途中にあるといった感じのピーク。その先も同じようなほぼ平坦の尾根道が深高山まで続いていた。

石尊山から先、深高山までの間はなだらかな直線コース。小さな起伏はあるが、ほぼ平坦。ずっとこんな感じの道が続く。



石尊山山頂から25分ほどで、深高山山頂に到着。



石尊山山頂からは尾根沿いに下って、猪子峠をめざす。途中車道が延びてきている地点のすぐ脇を少々歩き、暗い樹林の中の猪子峠と思われる地点に達した。
(峠に降りる前、鉄塔があり眺望がきいた。これからこの左の尾根方面をのぼっていくのだな,と思う。)




猪子峠に降りて行くと、ちょうど峠の鞍部の所で、おじいさんが座り込みパンを食べていらした。なんでも、近々に行われるクリーン登山の下見に来たとの事。峠からは、ゆるやかに、樹林帯や岩稜帯を登っていく。



猪子峠あたりから、登山者のものと思われる、かなりでかい話声がたまに聞こえてきていた。峠からも、自分の登っている尾根と同コースをうしろから来ているようで、終始時々、聞こえてくる。どんだけ離れた相手としゃべっているんだよ、と思うくらいの耳障りな声だったが、同じ方向に来ているのでは仕方ない。遠目でトレランスタイルであるのは確認できた。たぶん元気な若者なのだろうと思った。
(赤雪山が見えてきた)


30分くらいなな”もがんばって歩いて、そのでか声トレランの前を行ったが猪子岳(511P)を少し過ぎたあたりで水分補給時に追いつかれた。向こうから挨拶して抜いて行った顔をみたら、かなりいいお年のおじいさん二人組だった。すごいねー。颯爽と一時下りになる尾根道をかけ下っていかれた。できるだけ付いて行ってみようと、その後、いつもよりハイペース歩きをしてみるが結構しんどい。20分くらいはついて行けてたと思うけど、写真撮影の都度離され、ついには時折の声しか聞けなくなってしまった。



この猪子峠から登っていく尾根、予想していたとおり面白いあるき甲斐のあるコース。アップダウンもあり岩尾根もあり、周囲の眺望もいい。途中から右手前方にダムのようなものを挟んで赤雪山が見えてきた。いくつも超えて行くピークの多くに名があるらしく、ラミネートされた山名標がくくりつけられてあった。
(正面にめざす仙人ケ岳が見えてきた。まだかなり遠くに見える。)



猪子岳を過ぎたあと少々下って、目の前に大きな岩峰があった。鞍部にて、ふと右脇をみるとロープと共に降りて行く階段状の道があり、それに従い下ってみた。数分岩峰の脇を下り、ついで、岩峰の脇を急に登っていくルートだった。数分がんばって岩峰の向こう側の稜線に復帰。復帰した尾根はごく穏やかなものだった。後にして思えば、この地点が犬返しの鎖場だったと思う。なぜなら、あとにも先にも、鎖場は一度もでてこなかったから。意識しないうち、コースの唯一の難所を巻いてしまったわけだ。
(岩峰を巻いている時みた、岩の壁。 )


この乗っている尾根は松や自然林の中、時に岩尾根も混じる中、進んでいける快適な尾根道だった。





途中、熊ノ分岐なる分岐地点があり、そこに多勢の中高年グループが休憩中。そこを過ぎるとちょっとした急斜面、山頂まであと数分の地点を登っているとさっきのトレランおじいさん二人が勢いよく下ってこられた。その後、少し行くと山頂の一角に赤雪山への分岐なる道標があった。道標の方向の尾根型を確認すると、尾根型は感じられるものの明瞭なものではなく、また赤雪山→の道標があるにしては踏跡などが全く感じられない尾根の始まりで、あまり歩かれていないようだ。かえって面白いかもしれない、ちょっと今後気になる尾根になった。




山頂では、別の中高年グループが休憩を切り上げる所、集合撮影をしてあげた。お返しに珍しく自分入りの山頂写真を撮って貰い、こんなに多くの人と会う山はいつ以来だろうかと考えた。その後、もうひとグループの撮影も頼まれる。山頂からはでっかく真っ白な白根が見えた気がしたその左にそびえる、もっと近くの白い山は何かと居合わせた人たちと、しゃべりながら眺めた。山頂では食事を含めて20分の休憩。その後、予定通り、南西に延びる尾根に足を向けることになる。




山頂からは南西方面に県境尾根を進む。ここから先はめっきり人気がなくなり、だれも前後にいない歩きになった。人の来る頻度も少ないのだろうけど、踏跡は案外しっかりしている。しばらくはアップダウンを繰り返して、その後、前仙人ケ岳との分岐を左に折れて下っていく。
(仙人ケ岳方面を振り返ると、でっかい山容が広がっていた。)



時折、白葉峠への道標が現れる。この尾根の当面のテーマはだいたい誰であろうと白葉峠へということになりのだろうか。途中いくつかのピークを乗り越えて、除じょに下っていくような尾根。




進路左前方、南東方面に朝歩いた石尊山/深高山の稜線がよく見えるようになる。



途中なだらかなピークを過ぎたあたりでは、群馬側に降りて行く尾根や踏跡があまりに明瞭で思わずそのままひきこまれそうになる。あれは地形図の破線路だったのかな。ここは地図読みをして、踏跡不明瞭なちょっとヤブめいた尾根を下った。(P ↓) このあたりは、ヤブ尾根歩きのテイストを少々味わえたか。



途中いくつかの選択微妙な尾根分岐をいくつか分けて、進む。なな”の場合ルーファン要の場合、特に歩みが遅くなる。歩き始めて、結構な時間がたつ。登り返しに少々苦労して、登ったピークが三角点376.6Pだった。そのピークには、ネットで見たことのある山火事の跡と、高萩山という立派な名前の山名板があった。群馬県側も栃木県側も見渡せる、眺望よしのピーク。ものすごく静か、仙人ケ岳からここまで、登って来たおじさん一人としかすれ違っていない。非常に暑く、ここでついに半袖Tシャツ1枚になった。
(三角点と燃えた木の残骸)



高萩山から急な斜面を降下し、尾根が穏やかになった地点にも木の焼け跡があった。その先に、進んでいく方向にまた結構目立つピークが見える。



だいぶ降りてきた感が漂いだした明るい尾根道を下っていると、下に舗道らしいものが見え、ひょっこり白葉峠に降り立った。自転車のりのおじさんがちょうど去るところだったようだ。それと軽トラが1台走ってきて走り去っていった。



白葉峠からは、車道を横切り向かいの尾根に登り返す。今回、非常によく参考にさせていただいた”みつまん”さんの記録でこの先も踏跡があるのは知っていた。
(群馬県側の眺望、向こうに見えるのはあのハイトスさんのおひざ元の吾妻山から続く稜線ではないのか・・・)




峠からも結構歩いた気がするも、ようやく327Pに到着。そこには山名板はなく標高の数字の板があった。踏跡も引き続きあるけれど、かなり細い踏跡になっている。



その327Pピークから東に尾根伝いに歩きもう一つのピークへ。そのあたりからは、南東にのびる尾根型を辿って、楽に下山する算段だった。(P ↓) 




なんとか踏跡のある尾根型を下って行くと、少々ヤブめいてきて最後にはかなりの岩場の急傾斜。これより先はストンと落ちていて、なな”の実力ではとても無理。進路右の林の斜面に逃げようとしたけれど、その途中で危険を感じ、しばしセミになる始末。結局、右の林の斜面への逃避は諦め、進路左方向の傾斜の穏やかなヤブに侵入。降りていってみるが、しだいに篠竹やつるが密生してきて、クモの巣につかまったようになる。それでも突破を試みて下るも、幹にとげのある木なんかも出てきて、ついには下方への進行をあきらめなくてはならなくなった。さきほどから、左方向もっと先に別尾根が見えていた。その尾根まで行けば何とかなるような気がして、その尾根までの数重メートルを篠竹ヤブの薄い部分を見つけながら進行してみる。が、ついには、結局猛烈なヤブ漕ぎになり、何度も突破を試みるうちに木屑だらけ、腕に引っかき傷と、いつものヤブ歩きのひどい時の状態になってしまった。結構長い時間もがいた気がするが、ほうほうの体で別尾根に乗り、一安心。予想通り、尾根の上は歩きやすい尾根型が続いていた。

(篠竹の密ヤブにはまいった。幹に針のある木も写っていた。動揺して、写真もぶれているか・・・)


今日の修行はこれだけでは終わらない。平穏な尾根を下れたのも束の間。すぐにまた急斜面に出てしまった。今度もまた岩場の急傾斜、先がみえないほど急に落ちている。すぐ下をバンが走った。その角度でこの先の急傾斜が判る。目先下方には、何かの営業施設”○○園”とかの看板と建物も見える。こんなに里に近い所で苦労しまくるとは。ここは尾根右の樹林の急斜面を歩いて降りられそうだった。木につかまりながら降りるも、落ち葉で滑りまくる。なんとか傾斜が緩くなると今度はまた篠竹と雑木のヤブ。目の前すぐ下には立派な民家が1軒あった。そのほんの30メートル先にもなかなか進めない。その民家の庭で幼稚園くらいのおねーちゃんが一人で遊んでいた。ヤブの中のガサコソに気づいて、驚いて腰を上げるが、”ごめんなさーい”と声をかけると人とわかった為か、もとの遊びにもどった。その後もバカみたいに苦労して、ようやくその民家の庭まで辿りついた。(それ以外の進路はちょっと、考えられないヤブだった。)おねーちゃんに「こんにちは。」と声をかけると、明るく笑って「こんにちはー。」と言ってくれて、ほっとしたよ。得体の知れない密ヤブの中か木屑だらけ、引っかき傷だらけで飛び出してきたお兄さんを見て、この娘は何を思ったろうか。この家のかなり広い敷地のお庭とカーポートの間を横切らないようにするには、またヤブとひと悶着しなければならない。この子に、「ここ通っていい?」と訊くと、いいと行ってくれたので、お庭の隅っこを歩かせてもらった。家の中で、この子のおばあさんだろうか、怪訝そうな顔をされていたような気がするが、会釈をして通りすぎた。
(この地点に降りてきた。)



今市では、まだ全然梅は咲いていない。今年しみじみ観た初めての梅の花。



降りてきた地点は石尊敬不動尊より車道で200Mくらい北の地点。歩きながら朝歩いた石尊山の姿を眺める事ができた。(P ↓) 今日はほぼ、予定通りの歩きができたが、最後が非常にドタバタで、私らしい。収穫は冒頭に書いたとおり。他のかたのネット記録をみると、この周回を歩き通すと17キロくらいになるそうで、へーそんなに距離いくものなのかと思ったものだ。今日は、平日過労気味のわりには、疲労感なく歩けた。 先週に続いて、ちょっと負荷をかけた歩きができ、また初めての仙人ケ岳も起伏にとんだ充実尾根で満足な山歩きとなった気がする。 ■■





なな”が事故を起こした為、入院中のいつもの相棒に変わって、本日は代社のマツダが快調にここまで走ってきてくれた。





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6 コメント

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仙人ヶ岳 (たそがれオヤジ)
2014-03-20 08:54:10
白葉峠からの下り、ご苦労さまでした。あの辺、ごちゃごちゃして、わかりづらいんですよね。私もイバラで全身創痍の状態になったことありますよ。
仙人ヶ岳って、グループ歩きが多いようですが、日曜日もそうだったようですね。一人で行くと、何か違和感を覚えるところです。これにいたたまれず、赤雪を往復したことがありますけど、さほどの眺望はなかったような気がします。プチヤブ程度です。
足利から歩かれたのでしたら、今度の際は桐生側から歩いてみてくださいな。それなりに面白味もありますよ。
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最後の藪 (ハイトス)
2014-03-20 19:38:41
こんばんは。
この周回コースはそこそこ距離もあり、体力維持にはよいかも。(笑)
327Pの次のピークはたぶんヤシオ山じゃぁないかなぁ。
例年なら今頃にこの界隈で最初に開花するのですが。
ヤシオ山からの下りは自分も痛い目に遭っています。
イバラの木ととげのある木と笹藪で難儀しましたね。
たそがれさんも同様の経験をされていますが、自分は最初からわかっていて突入したのですが、少々後悔したりして。
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たそがれオヤジさん (ななころび)
2014-03-20 22:45:21
こんにちは。
327p先のピークからの下りは途中で踏跡がなくなり難渋しました。たそがれさんもあの辺の下りでそうなりましたか。
327pからすんなり降りられるルートなんかはあるのですかね。
そういえば、仙人ケ岳はグループ登山が多かったですね。尾出山や不動岳と比べても同じ栃木100でも、かなり人気の度合いが高い気がしました。あの雄大な感じがいいんでしょうね。
赤雪山にも興味がありますが、桐生側から仙人ケ岳のコースはマニアックっぽくて面白そうです、いつかやってみます。
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ハイトスさん (ななころび)
2014-03-20 23:02:14
こんばんは。
そうなんです、結構ロングコースで、脚力維持にはうってつけかもしれません。
やはり、あれがヤシオ山なのですか、327pから踏み跡ありの尾根伝いでした。
みなさんのあの最後のヤブの記事は、まだ観たことがありません。ちょっと探して読むのが楽しみです。それにしても、とげのある植物があったりして、久しぶりに厄介なヤブでした。
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仙人ケ岳 (みー猫)
2014-03-22 17:32:06
こんにちは。
栃木100のみならず、一帯の尾根を駆け巡りですね。近いうちに行き尽くしそうですね。花の時期に合わせたりしても楽しめますよ。女性?の前ではお兄さんになってしまうななさんが面白いです(笑)
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みー猫さん (ななころび)
2014-03-22 20:55:38
こんばんは。
今回は、脚力トレと栃木100を目的にしましたので、こういうコースになりました。最初は石尊と仙人ケ岳に行きたいだけだったのですが、あの周回をネットで知りました。登りで使った仙人ケ岳の尾根、いい尾根ですね。ハイトスさんの記事を後から見たら、お花もきれいな尾根なんですね。
私の目標は、万年青年でしたが、最近相当無理が出始めております。
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