日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

八丁出島尾根 再び、 社山まで久しぶりの雪歩き。 中禅寺山/社山

2013-01-10 02:34:03 | 山行

入山日 2013年1月5日(晴)    単独  (写真 : 山中の雪の稜線歩きも良かったですが、まさか下山後にハイライトが待っていようとは・・・)

1/5は去年夏休みに歩いた八丁出島からの尾根を歩いて、中禅寺山へそこから尾根を辿り社山まで・・・ 苦手な雪山歩きを楽しんできました。社山までの尾根からは大日崎尾根がきれいに見えていました。その尾根は”おいでおいで”しているように見えましたが、時間が押していたのと、ちょっとした不安も有ったので今回は見送りました。(予告篇から、引用)

コース : 歌ケ浜p 7:57  八丁出島脇(尾根取りつき) 8:38  中禅寺山 9:55-10-02  阿世潟峠 10:49  社山 12:25-12:58  阿世潟 14:04  歌ケ浜p 15:15

歩きだしすぐの地点、林道から振り返ってみる男体山。気温マイナス12度、微風。


この冬休みは山三昧の毎日を過ごしている。大晦日Yさんと鳴虫山サブルート歩き、元旦城山の初日の出周回、2日、3日は次石山、田沼町/石尊、大久保山とおもしろ低山歩きをしてきた。それら4回の歩きそれぞれ結構充実感は得られた。そんな山歩きをしてきて、少しだけ物足りない事があった。それは何か、雄大な眺望と雪山の風景をま近で見ていない。そんなわけで、1・05は自分もなんとかまだ歩けると推測できた中禅寺山周辺に出かけてみる。中禅寺山~社山あたりは、みー猫さん、たそがれさんも近々行くようなお話をしており、先に行ってしまうのもどうかと少しだけ考えたが、中禅寺山への登りルート八丁出島尾根はネット仲間内では自分が昨年8月に先駆けて歩いており、また、自宅からも近いので、この時期先に歩いてもお二人さんは許してくれるだろう、と勝手に解釈をし、奥日光に向かった。

去年8月の八丁出島尾根のレポ : http://blog.goo.ne.jp/blgmnt49/e/b45f7497c085c862aac42ab0746e9bac

中禅寺湖畔の林道を歩いていると右手前方に白根山周辺が見えだす、錫ケ岳も見える。爽快・・・


林道を約40分歩いた地点にいつものゲート。その先に登ってく八丁出島からの尾根の末端が見える。


八丁出島を右手に見る地点から林道と分かれ、八丁出島尾根に取りつく。(写真下) 林道には人のトレースが有ったが、この尾根にはトレースはもちろん全く無い。斜面の吹き溜まりはかなり雪深いが、尾根のセンター部は木の根が多少露出するほど雪が薄い。気温が低すぎて、積雪はよく固まっている状態。初めは傾斜も緩やかだが、すぐにかなりの急な登り斜面となる。


急傾斜地点は雪が吹きだまる形で、足が膝くらいまで埋まる。(写真下) アイゼンを付けようかと考えるが、効果がいまひとつ期待できそうもないので、装着は見送り、スノーシューは持ってきていない。


この尾根昨年8月に歩いて尾根の感じはだいたい覚えているので、気は楽。雪で夏よりは歩きづらいが、それも苦になるほどでもない。いたって、気持ちよく歩ける。去年すき間時間に、
雨雲に追われて歩いたあの山行がいい偵察になったようだ。久しぶりの雪山にはしゃいだ気分になり写真撮影を連発。
(写真下) 尾根中腹から振り返ってみた男体山、手前は鏡のような中禅寺湖。尾根には自分だけのトレースが、


尾根上部に来ると傾斜も多少緩まる、木立が多少濃くなり森の中を登っていく形となる。(写真下)


尾根取りつき後約75分で半月山、社山間の稜線に到達。合流点付近の少ピークは、もちろん人のトレースはない、大量の積雪のあるピーク。この付近を歩くと、一足ごとに足がひざ上まで埋まった。半月山方面、社山方面への稜線ともトレースは全く無く、静寂の世界。まだ、この時期この稜線間くらいはトレースがあると思っていた。これからどうしようか、来た尾根を戻るのもちょっとつまらないし。トレースも無くちょっとの不安もあったが、社山方面、阿世潟峠に向かって進んでみることにする。最悪の場合、来た道をもどる心の準備をして・・・
(写真下)八丁出島の尾根.最上部のピーク平坦地、ここは歩きずらかった。


登って来た尾根の一般道合流点から少し社山よりに歩くと、中禅寺山の山名板あり。


中禅寺山からは明瞭な尾根上を北西方向に向かい下る。途中、間違いやすい尾根分岐が2度ほど。前方社山方面は視界がきくので、都度磁石と前方確認でルートを選択していけた。 (写真下)中禅寺山直下からの社山方面。


(写真下)中禅寺山直下からの足尾の山方面。右奥に皇海山、庚申山、中央奥に袈裟丸、手前に中倉山の尾根が見える。手前の尾根は歩いたことのある例の社山の尾根だろう。


阿世潟峠着き一服していると、阿世潟から単独氏が登って来た。この日初めて見る登山者、自分より少し若め。挨拶を交わし一言二言。彼は先に登っていったがすぐに戻ってきた。アイゼンを付けるらしい、この先が結構凍結していたようだ。自分はここまでの稜線の状態を知っているのでアイゼンなしで、彼に先だって行くことにする。阿世潟峠からは数名程度が歩いた踏跡がある。 峠上部の数メートル、凍結していたが、後はアイゼンをつけるほどでもない積雪状態。時に硬く、時にふかふかになっているが、大部分はくるぶしくらいまでしか埋まらない程度の積雪。 (写真下)社山への稜線、前のこぶを超えて行く。



峠、山頂間の中盤からは雪の斜面のかなりの急登、時にふくらはぎが埋まるくらいの積雪もでてくる。 (写真下)急斜面をつめていく地点。


進路左をみると、一面の銀世界と結構急な斜面。


振り返るとお約束の景色が見えてくる。(写真下) 男体山の手前は大日崎尾根上部、手前に今登ってきた尾根。 



急登はかなり長い間続くが、山頂部に近づいてくると、次第に傾斜も緩やかになる。(写真下)もうちょっとで急登から開放されそうな地点)


山頂かなり手前と、山頂付近で単独氏各一人ずつとすれ違う。この日会ったのは3名のみ。皆さん、アイゼンは履いていて、スノーシューかワカンをザックに縛り付けていた。自分は山頂までアイゼン無しで歩いてしまった。
(だれもいない社山山頂)


山頂から少し西の展望地で小休止、お約束の景色、その2が見える。 (写真下)白根山と左に錫ケ岳。



(山頂から南方面、足尾の山並み)


(お約束の景色 その3。 於呂倶羅山までみえるのが良い)



(お約束の景色 その4。 白桧岳から高薙山までの山並み)


山頂でちょっと眺めの食事休憩をして下山にかかる。このまま道なりに進み大日崎尾根を下るのも選択肢のひとつだったが、時間も押しているし、無理をすることもないと思い今回は見送り。下山は来た道を阿世潟峠まで戻り、そこから阿世潟に降りる行程。
(下る方向 黒いのは半月山、手前に先ほど自分がいた中禅寺山)


下りはアイゼン無しでもスイスイ下れる。滑るように下っていけ、何かスキーをやっているようだ。(写真下)阿世潟峠付近からの進路右前の斜面。


阿世潟峠から阿世潟までは、北斜面の為か、積雪量も潤沢。ふかふか雪も多くあり、雪歩きを楽しめる。(写真下)


湖畔の林道に出て少し進むと、後方に早くも夕日に近くなりそうな日差しが白根山方面を照らし出し、目を疑うほどきれい。ここは何度も来ているが、こんなにきれいに見えたのは初めてだった。(写真下)



(振り返って、さっきまでいたでっかい社山)


歌ケ浜までの1時間以上の林道歩行、この林道も季節はずれの今は歩く観光客も一人もいない。素晴らしい山々が輝く景色を十分堪能しながら、ゆっくり歩く。久しぶりに心の中でひとりガッツポーズがでる眺望だ。途中雪だらけのイタリア大使館別荘跡の公園を散歩したり、イギリス大使館別荘を眺めたりしながら、車の駐車地をめざす。
今回のテーマは少しでも雪の尾根を歩くこと、八丁出島尾根を登れ、行くかどうか決めていなかった社山まではトレースもあり行けたので、まずは満足。林道にでて時間が遅かったのが幸いし、天気が好転し素晴らしい山々の眺望も見渡せたので、プラスで大満足。大日崎尾根は登りでやってみたいが、次回以降の宿題。(この冬中に行けるだろうか。) しばらく、渋い低山歩き(それはそれで、結構ルート難解で面白かったりする)が続いたので、今回の山行はとてもよいアクセントになった。冬休み中の山歩きも一通り良いバランスをとれた形になった。歌ケ浜の駐車地に付くと、自分の車と無人のハンターさんの車が1台、そこは朝と変わらぬ一面の”氷の世界”のままだった。  ■■
(輝く白根周辺の山塊)


(氷の中で待っていた、アウトバック)



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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
中善寺山/社山 (みー猫)
2013-01-05 19:37:26
こんばんわ。
今日行かれたのですね。雪は多かったでしょうか?ちょっとした不安って何でしょうか、確かに時間もかかりますからね。自分は明日、足尾側から入ってみようと思ってますので、メール見てみてくださいナ。今日一杯歩かれたなら明日は休止or里山まったりでしょうかね?ななさんはもしかして毎日ずっと歩いてる?お二方と歩かれて加速しましたネ(笑)
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みー猫さん (ななころび)
2013-01-05 21:24:04
こんばんわ。
八丁出島尾根、中善寺山、社山、阿世潟間、いづれも積雪はおおむねたいしたことなかったです。ただ、中善寺山、阿世潟峠間はトレースなし。社山山頂から西方向もトレースなし。それとごく稀に吹き溜まりはひざ上まで踏み抜きしました。
ちょっとした不安とは、社山から大日崎尾根方面のトレースなし部分で雪が深かった場合など、自分の実力ではちょっと不安を感じたということです。
この冬休みは5回、山あるきができました。
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八丁出島尾根 (たそがれオヤジ)
2013-01-10 08:39:53
おはようございます。ご苦労さまでした。
ツボ足通しで、アイゼンもワカンもなしというのは、さすがななころびさんですね。部分的にはフカフカでも、結構、下は固い雪ではなかったでしょうか。
まして、社山まででしょう。私なら、きっと、阿世潟峠で根性も薄れてしまうでしょうね。
ところで、八丁出島尾根って、地形図を見ている限り、中禅寺山にストレートに辿り着く感じがありますけど、やや東寄り・半月峠寄りに到達するようですね。
この時期、半月山周辺を歩く人はいないのか、稀なのか、そういえば、以前、半月山に行った際、トレースはなかったですね。
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たそがれオヤジさん (ななころび)
2013-01-10 12:50:25
こんにちは。
積雪の状態は、八丁出島尾根が少なめ、固まり気味、一部吹き溜まりありの状態。中禅寺山稜線付近や阿世潟から北斜面などはふかふか雪、それ以外の場所も歩けないほどのひどい状態ではなかったので、気持ちよく歩けました。
阿世潟峠からはトレースもあり、登っている人もいたので、思い切って行ってみました。よく知っているルートなので、安心できたのかもしれません。
八丁出島尾根はおっしゃる通りほんのわずかに東寄り・半月峠寄りで一般ルートに合流します。
半月山って、社山より先にトレースが早く無くなるようです。眺望は同じくらいいいのですけどね。
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再コメント (みー猫)
2013-01-11 00:52:26
この眺めは、見覚えありますがやはり気持ちよさソーですね!13:00をまわってからの大日崎下山は、アイテム無し、トレース期待無しでは、自分も選択出来なかったと思います。また、2010年、2011年と12月に半月山に行きましたがやはり、来る人少なそうな気配でしたが、展望台や、半月峠に向かって降りていく途中から眺める社山はとてもいい感じでした。
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みー猫さん (ななころび)
2013-01-11 01:42:17
こんにちわ。
やっぱり、横着せずシューしょって行かないとだめですね。
自分にはこの時期、大平山は厳しそうなので、この冬中に半月山には行きたいですね。とか、言って里山歩き三昧になりそうですが・・・
雪山に入る時はお互い、雪崩には注意しましょう。
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雪歩き (ハイトス)
2013-01-11 21:45:13
こんばんは。
今年はいまだに雪歩きをしていません。
気持ちよさそうですね。
ななころびさんはアイゼン無しで歩き通すなどとは雪道歩きに慣れておられるのですね。
自分は雪国出身なのに雪歩きはへたくそです。
自分らは明日も雪の無い栃木の里山に行くことになりましたよ。
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ハイトスさん (ななころび)
2013-01-12 01:57:17
こんにちは。
自分の今回辿ったコースは積雪が潤沢にあり、溶け固まってツルツル凍結部分はほんの1、2箇所、それもよけて歩ける程度だったので、アイゼンを着けず通してしまいました。
アイゼンが必要なのはむしろ、湖畔の林道の凍結部だったです。
12日はご夫婦登山ですか、いいですね。何か面白い名前の山みたいで・・・栃木県民なのに知りませんでした。私は12日はお仕事です。
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はじめまして、かな (つるると)
2013-02-10 00:47:12
こんばんは、つるるとと申します。
阿世潟峠と山頂でお会いしたのはたぶん私だと思います。
ずいぶん健脚な方だと思ったのですが、日光の山をかなり歩かれているようですね。
その時にお話してくださった八丁出島の尾根から中宮祠まで9日に歩いてきました。
狸山~茶ノ木平の辺りがトレースがなく大変でした。
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つるるとさん (ななころび)
2013-02-10 14:49:53
こんにちは、コメントでははじめまして。
つるるとさんのBLG、(まだちょっとだけ)見させてもらいました。今までヒットさせたこと無かったと思いますが、面白いBLGですね。これから常連にさせていただきます。ランニングに自転車もやるんですね、面白そうです。今MTB購入を考えているのでそちらの関係でも参考にさせていただきます。
八丁出島の尾根から歩かれましたか、狸山~茶ノ木平辺り、トレース無しでは大変だったでしょう。私はつるるとさんと出合った翌週、その辺で大変な目に遭っています。
2・09の記事も楽しみにしています、それではまたどこかでお会いしましょう。
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