『A NOD IS AS GOOD AS A WINK・・・TO A BLIND HORSE』 FACES
久しぶりに音楽ネタ!70年代初期のブリティッシュロックっていうのは、もんの凄いエネルギッシュな頃で、ロックの黄金期だよね。よく言われてるけど。
僕もめちゃくちゃ好きなわけで、その中でも忘れちゃならない奴らがいる。
FACES
メンバーは言わずと知れた、ロッド・スチュアート(vo)、ロン・ウッド(G)、ロニー・レイン(b)、ケニー・ジョーンズ(ds)、イアン・マクレガン(key)の5人だ。後にロニー・レインが脱退すると日本人ベーシスト 山内テツが入るわけだけど、今回紹介の名盤はロニーです。
バンドの経緯に関しては、皆知ってるからいいでしょ。
このアルバム、1972年発表の名盤『A NOD IS AS GOOD AS A WINK・・・TO A BLIND HORSE』 邦題にすると簡単『馬の耳に念仏』。
1曲目のMISS JUDY’S FARMのロンのギターリフ、心地良いディストーションがもう最高にカッコいいんだよね、これでやられました。この頃のロンのギターというのは、ストーンズに入ってからの彼とは全然違うんだよ。キレがあるというギターではなく、とっても低音で太くルーズで、軽いオブリガードを混ぜながらけっこう豪快なギターなのであるよね。そして、スライドも最高だ。ロンのリズム感というのもいいよね。間違いなくFACES SOUNDはロンのギターだよ。
ケニーのドラムも堅実でパワフル、ロニーの粘りのベース、イアンのハモンドもいい味だよね、うまい具合に絡んでくるんだ。そして、ロッドのソウルフルなシャウティング、これが一体となってガツンと来るわけだ。
ブルース、ロックンロール、カントリーをベースにして、アメリカ南部の泥臭さを感じさせてくれる、ミディアムテンポでとってもルーズな感じがたまらないな。チャック・ベリーのMEMPHIS もカバーしてるし、その辺のルーツがしっかりやってるよ。
そして何と言っても、5曲目のSTAY WITH ME この曲のためのアルバムだよね。左のスピーカーからはロンの掻き鳴らすギターリフ、右からスライドギターが絡んでくる、そしてケニーのタメの利いたドラムがドン・ドン・ドンと入ってくると、ブンブンとロニーのベースがまとわり付く、今度は一旦ブレイクがありリズムが変わり、ロンのギターもリフが変わる、イアンのハモンドがちょっと控えめにサウンドに厚みを持たせると、ロッドのあのヴォイスだ。この曲は何度聴いても、たまらない!最高だ。
しかし、この頃のブリティッシュロックは凄いよなぁ。なんせ、周りを見ても、もうそりゃ書ききれないほど強者がうじゃうじゃいて、タイムリーに体験してみたかったですよ。
ロニーのギターはストーンズへの参加後はだいぶ大人しくなり個性も控えめになってしまったのは残念、まぁキースの兄貴がいるから仕方ないけど、この頃のギターが自由に弾きまくってて最高だね。
今回の来日ツアーでの調子はどうかな?ロッドは最近アメリカの懐メロ歌手になってしまたし、この頃のブリティッシュロックはパワーが違うよね。