皆さんこんにちは、長浜奈津子です🌱
今夏7月のおとがたり北海道ツアー旅日記、小樽文学館 編です。
<小樽文学館>
| 小樽文学館は、日銀通りにあります。この写真は旧色内駅跡のすぐ横にある正面入口で、2階をみると所縁の文豪たちが、窓ごとに並んでいます。
2020年、初めてここで朗読会をさせて頂きました。こんなに青空の小樽ですが、あの日は雨でした。
< 本番前の風景 >
| ヴァイオリニスト喜多直毅さん。音の響きが豊かな会場です。
開演1時間前…
会場の準備はすべて整って、あとは定刻を待っている空間です。
ヴァイオリンの深い響きが、会場に沁みてゆきます。
その豊かな音を聞きながら、わたしは静かにその時を待っていました。
< 初演の頃 >
| 小樽文学館での初演は、2020年です。
演目は「白鳥古丹 -カムイコタン- -未知から白鳥は来る- 吉田一穂の世界」
初めての小樽、初めての小樽文学館。「小樽で吉田一穂の朗読をしたい」という願いで、コロナ時期にたくさんの方々にご協力頂きました。今回の札幌編でも「コロナ時期に歩いたこと」として、当時のことを書きました。
| 初演時のブログはこちらです。
| 「古平町」一穂の海へもゆきました。言葉の原点を知りたかったから。
< 坂口安吾の世界「桜の森の満開の下」>
| この作品は、ひとり語りで上演を重ねていました。その後、2017年に喜多直毅さんと初めて朗読とヴァイオリンで上演。物語が鮮やかに、そしてスリリングに弾けるので、とても刺激的でした。美しい場面はより美しく表現されて、心から感動しました。
そして数年ぶりに、昨年12月に六本木で上演したのです。私はその時、初演の時の新鮮な感動は色褪せず、より緻密に、大胆になったと思いました。そして今年の北海道ツアーで取り組むことになりました。
「桜の森の満開の下」、機会あれば、いろいろな会場で上演できたら嬉しいです。
| 2022年に安吾の「夜長姫と耳男」を小樽文学館と札幌俊カフェにて上演。
<小樽の皆さまに、感謝>
| 小樽文学館の館長さま、職員の皆さま(お名前控えます)。今回も企画の頃から、設営・上演・片付けまでご協力頂きましてありがとうございました。FMおたるの田口さん、朗読の会の宮嶋さん。辻忠さん…お越し頂きました全てのお客様。Nipimomさん、私の朗読生徒さん、本当にありがとうございました。
次の朗読会の折には、またどうぞよろしくお願い致します。
公演詳細
演目:『桜の森の満開の下』 坂口安吾
【小樽】7月5日(金)
<無頼派・坂口安吾について>
骨太・硬派と呼ばれる、坂口安吾の筆で書き描かれた朱玉作品「桜の森の満開の下」と共に札幌・小樽・室蘭・函館を訪ねます。
2022年、坂口安吾の傑作『夜長姫と耳男』を、北国の小樽市文学館と札幌の俊カフェで上演しました。残酷で美しい夜長姫と、鬼となり一心不乱に仕事に打ち込む、耳男。物語の初めから最後まで、熱の途絶えることのなく、衝撃的で静かな最後の場面を皆様と共に迎えました。
2024年は、山賊の男と、妖しく美しい残酷な女の幻想的な怪奇物語。坂口安吾の傑作短編小説『桜の森の満開の下』を上演致します。坂口安吾、必聴の幻想小説。
「桜の森の満開の下」~あらすじ~
桜の森は、恐ろしい。満開の桜の木の下を通ったものは皆、気が狂うという。鈴鹿峠には山賊が棲み、山のすべてを我が物としていた。ある日、山賊はいつものように都からの旅人を襲って、身ぐるみ剥がして殺し、美しい女を家に連れ帰り、女房にした。わがままで冷酷な女。「美」という魔術。やがて都へ戻ると、女は男に命じて切り落とした都の人々の首で、遊び耽る。都の暮らしに馴染めない男はやがて、懐かしい山へ帰りたいと考えた。はらはらと舞いあふれる桜の花びら、夢にまでみた桜の森の満開の下、男の孤独が深まってゆき、やがて…。1947(昭和22)年5月15日初出
<長浜奈津子> 長浜奈津子 公式サイト 芝居・歌・朗読
<喜多直毅> https://www.naoki-kita.com