日々のこと

自然素材の家づくりに取り組むBois設計室の日々のこと。

2021以降の記事はHP「Bois's Diary」で

2021-10-18 | おしらせ

 

事務所開設時から2020年まで、このgoo blogに記事を書いて来ましたが、
2021年からHPの「Bois’s Diary」にのみ記事を上げて行く事にしました。
HPの更新ソフトの作業が複雑になってしまい・・・こちらと両方に書いて行くのが重荷に・・・
それでなくても更新頻度低いのにね・・・

という事で→「Bois's  Diary」をご覧いただけると嬉しいです。
2015年以前の記事は、移動していないので引き続きこちらのgoo blogでお読みいただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

photo by Shuhei Tonami

こちらは今年の夏に竣工した鎌倉のお家。
撮影は砺波周平さん。
そろそろ・・・完成写真をHPにアップします!

 

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年末の上棟式

2020-12-31 | 家づくり

 

先日、棟上げが行われました。

若い棟梁が手刻みしてくれた木組みです。

来年から、本格的に工事が進んでいきます。

住まい手ご夫妻は、省エネにも住まいの温熱にもご興味のある方々で

このお家は、太陽熱給湯や輻射熱冷暖房など、盛りだくさんのお家です。

窓は、木製窓と樹脂サッシを併用しています。

建物の気密性能も出来る限り上げてかつ、外皮性能はHEAT20のG1水準同等としています。

平成25年省エネ基準レベルの外皮性能の住宅と比べると冷暖房一次エネルギー消費量は

およそ25%削減となる水準です。

 

この設計値を実現するために、

この先の工程も一つひとつ丁寧に確認していかなければなりません。

 

大工さんたちも工務店さんも私も

社会がどんな状況であっても

目の前の仕事や役割に懸命に取り組む姿勢は崩さずに

淡々と進んでいくんだな・・・

 

青空のもと行われた棟上げの様子を見ながら

そんなことを考えていました。

 

今年は、年始から色んなことがあった一年でした。

さらに、世界中がこれまでの暮らしを見直さざるを得ない状況に。

何だか、いつもより加速して時間が過ぎていった様に感じた年でした。

そして今年もまた、沢山の方々に御世話になりました。

Bois設計室と関わって頂いた皆様、本当にありがとうございました。

来年はどんな一年になるのか

少しの不安と期待の入り混じった今年最後の日。

今年最後のウチの夕飯は

すき焼きです。 




 

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木の家と暮らしの手仕事展2020 開催します

2020-10-17 | おしらせ

毎年Bois設計室で行なっています

木の家と暮らしの手仕事展

今年も開催します。

 

8月の終わりに

益子の陶芸家石川若彦さんのアトリエに

フライヤー表紙の撮影に行ってきました。

カメラマンさんは今年も砺波周平さんにお願いしました。

 

石川さん、お忙しい中なのに

スケジュールを空けて待っていてくださいました。

広告デザインをされていた石川さん、

いつの間にか砺波さんの撮影助手みたいになって

ペチャクチャおしゃべりしながら楽しい1日でした。

帰りに同じく益子の伊藤叔潔さんの工房へも伺って

しばし砺波さんと3人でおしゃべり。

 

あれからもう1ヶ月半も経ちました。

そしてMOUNTAIN BOOK DESIGN の山本さんにデザインしてもらった

フライヤー印刷が上がってきました。

これから発送です。

 

今年はいつもと違う状況の中の開催ですが

きっとまた楽しい企画展になると思います。

張り切って準備しています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「木の家と暮らしの手仕事展」

・日時:2020.11.20(金)~11.29(日)pm13:00~18:00

・場所:Bois設計室

・参加作家さん:

 ↓  陶磁器(石川若彦さん・伊藤叔潔さん・川口武亮さん)

     

  ↓  ホームスパン(Atelier Vert  et  Noir 松島しづさん)

  

↓木工(前田洋さん)

  

↓家具(佐々木毅さん)

 

  ↓ 焼き菓子(KANJIRUSHIさん)←注目!!

 

 ↓花と古道具(Urikkeさん)

 

   ↓ジャム(調理室池田さん)

 

 

 【event】

・11/20(金)~23(祝)の三日間限定で、Urikkeさんの生花が来ます。

陶磁器や木工の作家さんの作品イメージに合わせたお花を束ねてくれます。

(ドライのスワッグやリースは会期中を通して展示販売いたします。)

 

・愛媛県松山市の焼き菓子とマフィンのお店、KANJIRUSHIさんのお菓子を

11/21(土)・11/28(土)限定で販売します。

 

・調理室池田さんのジャム販売も行います。入荷予定日はinstagramにてお知らせします。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

・平日は事前予約にてお願いいたします。

11/24(火)から11/27(金)はメールかお電話からのご予約にて受け付けさせていただきます。

*前日の18時まで受付

①13:00~13:45(定員6名)

②14:00~14:45(定員6名)

③15:00~15:45(定員6名)

④16:00~16:45(定員6名)

⑤17:00~18:00(定員6名)

 

・初日の11/20(金)および土日祝日は、入場人数の制限はさせていただきますが

ご予約なしでお越しいただけます。

 

・マスクの着用、入り口での手指の消毒にご協力お願いいたします。

 

・体調不良・発熱などの症状がある方は入場をご遠慮ください。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

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いよいよ地鎮祭。準備に必要なものは?

2020-10-17 | 家づくり

 

先日、鎌倉市で新築されるお家の地鎮祭を行いました。

地鎮祭は、家を建てる前の儀式ですが

Bois設計室に設計を依頼くださる方は

こういった神事を大切に考えていらっしゃる方が多いかなと思います。

地鎮祭のご祈祷をお願いする神社さんは、その土地の神社さんにお願いすることが多いです。

神社さんへの依頼と日程の調整などは基本的には住まい手の方に行ってもらいますが

お願いする神社さんによって、

住まい手さんに準備をお願いされる項目が違っていたりします。

 

今回住まい手さんがお願いした葛原岡神社さんは、

http://www.kuzuharaoka.jp/

お供え物からご祈祷の際に使用する砂や祭壇を囲む笹などすべて

神社の方で用意してくださいました。

それらの費用を全て含んだ玉串料を住まい手さんがお支払いします。

 

一般的には、砂や笹は工務店さん、お供え物は住まい手さんが用意することになることが多いです。

 

葛原岡神社さんの用意してくださったお供え物の中には鯛の尾頭付きが!

お供え物は、海のものと山のものを適宜用意します。

昆布や野菜、果物などなど。

今回は立派な祭壇になりました。

私、設計事務所はいつも「奉献」ののし付きのお酒をお供えにお持ちしています。

お酒もできるだけ美味しそうな、名前も縁起の良さそうなものを選ぶようにしています。

↑ご祈祷の後に頂く「鎮め物」を手にニコニコ記念撮影の住まい手さんご主人。

そして、地鎮祭の後は住まい手さん・工務店さんと近隣挨拶に回ります。

今回はなんと13軒。

あまり広くない道路沿いでの建設ですので

住まい手さんは近隣の方に出来るだけ配慮し、ご挨拶しておきたいとのご意向からです。

 

通常の住宅地であれば両隣、お向かいと裏のお宅、など車両の通行や騒音などで

直接ご迷惑をおかけしそうな御宅4軒から6軒が一般的かなと思います。

住まい手さんは小さな菓子折りなどを持参し、工務店さんは工事の日程などを書いたお知らせと

やはりタオルや手ぬぐいなどを持参しご挨拶先に配るのです。

 

ご近所の方にお顔を見せてきちんとご挨拶する事で

工事中も工事後も、ご近所さん良いお付き合が出来るのだと思います。

近隣の環境についての思わぬ情報が頂けたりすることもあるので、

ご挨拶は大切ですね。

 

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築10年、自然素材の家の外装メンテナンス

2020-10-17 | 家づくり

お引き渡しして7年から10年経過したお宅には

外部に面した木部のメンテナンスをお勧めしています。

Bois設計室で設計させて頂いたお家は、

屋根の軒裏や玄関引戸は杉材、浴室の壁天井は槇板が多いです。

お家によっては窓もアルミサッシや樹脂サッシではなく木製窓のお家もあります。

 

新築時に外部木部用の塗料、例えばオスモの

https://osmo-edel.jp/osmocolor_lineup/category/wood/

外部用クリアープラスつや消し#701や#420を

屋根の軒裏や木製窓、玄関引戸などに2度塗装してもらいます。

ウッドデッキや木製のバルコニーなどは、雨や日光を直接平面で受ける床面がありますので

顔料が入ったより耐候性の高いウッドステインプロテクター などを塗ってもらっています。

これらの塗料は、およそ3年から5年が塗り替え時とされていますが

建物周囲の環境や住まい手の使用状況によって塗膜の劣化速度は違ってきますので

5年から7年の間に一度状態を見に伺ってアドバイス差し上げていることが多いです。

 

今年はちょうど築10年になるSさんからメンテナンスのための点検のご依頼があり

伺ってきました。

←キッチンのカウンター天板は栗の無垢板です。10年で良い感じにエイジングされています。

←真鍮の玄関ドアノブ。こちらもいい色合いになって来ています。

←浴室の天井と壁は「槙」の無垢板を貼っています。換気をしっかりしていただいているようで黒いカビ跡などはとても少ない状態でした。

内部の漆喰壁や床は大きな劣化や不具合は起きていませんでした。

やはり劣化の著しいのは

2階の木製バルコニーと1階のウッドデッキです。

     

屋根の軒裏の再塗装や2階の木製窓を塗装し直すには

足場掛けが必要です。

築10年のお家のメンテナンスにかかる費用は

なかなかばかになりません。

 

ですので今回は、足場でしか作業ができない部分のみのメンテナンス工事とし、

それ以外の部分は2年か3年後にまたご依頼いただくことにしました。

 

工事業者さんは一度にやったほうが割安ですよーーとおっしゃるかもしれないですが

お子さんの進学などにお金のかかる年代のご家族には

分割して計画的にメンテナンスを進める方法をお勧めしています。

 

ですが、先延ばしにした項目をまたさらに延ばしてしまったりすると

手をつけていない部分の劣化がさらに進んだ状態になり

工事費が上がってしまいますのでご注意を。

 

 

 

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古民家改修のお引き渡し

2020-07-20 | 家づくり

今月に入って、古民家の改修設計をさせて頂いたお家が完成に近づき、

くるくるバタバタしているうちにとうとうお引き渡しに漕ぎ着けました。

コロナ禍でおよそ2ヶ月工事がストップしてしまいましたが

現地の大工さん始め各業者さん達は忙しい中、細々誠実に対応くださって

綺麗な仕上がりで完成させてくださいました。

遠方ということもあり、完成写真は自分で撮る事にしました。

( ↑ また後日、HPにUPします・・・)

 

現地でレンタカーを借りて

北欧家具のリペアをされている家具屋さん「tukuroi」さんから家具と観葉植物などをお借りし、

  

 

こちらも現地の素敵なお花屋さん「KARAYA」さんで住まい手の方にお渡しするお花を買って

  

生憎の天気の中、撮影してきました。

それにしても雨・・・残念だったなあ・・・

 

一人でセッティング作業をしていた私を見かねて

元々造園のお仕事をされていた住まい手のお父さんが、

お借りしてきた観葉植物の枝ぶりを整えて下さったり

余った杉無垢の床材で大工さんに作って貰ったテーブルで

お父さんとお母さんと大工さんと一緒に

美味いお饅頭とコーヒーを頂いたり

最後に楽しい時間が過ごせました。

遠いから、もう滅多に伺えないな。ちょっと寂しいです。。。

また行きたいなあ・・・
愛媛、良いとこ、大好き。

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MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

2020-07-18 | 好きなもの

 

ご縁があって、去年から愛媛県今治市で家づくりの仕事をさせて頂いています。

これまでもう何度も今治に通ってきましたが

観光などへ行く時間がなかなか作れないままきてしまいました。

引き渡しも近づいてきた事もあり、せっかくの機会を有効利用しなければと思い

やっと先日、ずっと行きたかったお隣香川県丸亀市の猪熊弦一郎美術館を見に行くことが出来ました。

 

この美術館の設計は谷口吉生氏。
谷口氏の設計した美術館はもう一つ愛知県の豊田市美術館に行ったことがあります。

豊田市美術館は、それは美しくて一度で大好きになった美術館です。

展示空間には来館者が作品としっかり向き合うための工夫と気遣いが細部まで行き届いていて

不思議と疲れを感じることがなく、観終わった後に感じる後味が何とも言えず心地良いのです。

丸亀市の猪熊弦一郎美術館は、長寿命化の為の改修工事が行われていて

今年春に再オープンの予定でしたがコロナ禍で延期になりましたが、6月にリニューアルオープンしていました。

  

やっぱりこの美術館も

たっぷりした空間に、柔らかい光と静寂に囲まれた空気が漂い

猪熊さんの作品といろんな距離と角度からじっくりと向き合える美しく楽しい美術館でした。

猪熊さんの作品、年代を追って鑑賞したのは初めてでしたが

どの年代の作品も私はその「色」が好きで、特に色と色の組み合わせが素敵だなあと思うのです。

 

そのほか、今回の企画展では田園調布の吉村順三設計の猪熊邸の模型や室内を再現した展示がありました。

  

この田園調布の猪熊邸は大沢さんとおっしゃる建築家がお住まいになっていて

何年か前にご縁があって見学させて頂いたことがありました。

今は老朽化に伴って改装されてしまったようなので

またあの時の空間を垣間見ることが出来てワクワクしました。

 

この日は生憎のお天気だったので

美術館のほかはどこへも行かずに松山へ戻りました。

今度行く機会があれば丸亀の街も探索したいな・・・

 

 

 

 

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この頃のこと ーレモンバームー

2020-05-01 | 出来事

 

ウチの玄関脇に、4月になってレモンバームの新しく若々しい葉っぱが茂って来ました。
ある朝、思い立って葉を摘んで、ハーブティーにして飲んでみたら美味しくて

それから毎朝のように飲んでいます。

『ハーブと精油の基本辞典』林真一郎著、池田書店、2010年

によると、レモンバームの主な作用は

鎮静・鎮痙・抗菌・抗ウイルスで

緊張による神経性胃炎などの機能障害や不安、不眠、偏頭痛、神経痛に

適応できるみたいです。

玄関脇のスペースは、一日にほんの数時間しか日が当たらないのですが

レモンバームはおかまいなしにぐんぐん育っています。

とても育てやすいハーブの様です。

 

旦那さんが、在宅勤務になってから

ほぼ毎日自炊。(←普通のお家は当たり前ですよねー)

普段は私一人だから、お惣菜とか外食ですごく適当に済ませていたけど
買い物も毎日行くのを控える様になって
尚更、徐々に自炊スタイルに。

 

色々不安もあるし、

自由に動けない日が続くのはしんどいけど

こうやって自分たちの暮らしを整える

良い機会にはなってるなと、この頃は感じます。

 

 

 

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この頃のこと ーお花とマスクー

2020-04-22 | 出来事

 

今、会いたい人に会いたい時に会いに行けない
こんなこと、皆んな初めての経験。

一人暮らしの友達や

遠くにいる家族や

大好きなあの人の顔を思い浮かべて

会いたいなあ、一緒にご飯食べながら話したいなあって日々思う。

一方で、お仕事ではWeb会議のシステムを利用して打ち合わせをする様になってきました。

それはそれで、人との新しい距離感覚。面白い。
初対面や仕事相手との話は、この方が良い距離感を保てる気がする。
住まい手ご家族とのお話も、直に会って打ち合わせするのと遜色ないなあ、とも思う。

でも、やっぱり会いたいなあ。。。会ってお話ししたいです。

自由にどこへでも行けるってこと、特別な事じゃなかったのに。

 

うちも、旦那さんが在宅勤務になり
ずっと二人。毎日二人。いつか煮詰まる?!
何かと小さな用事を作っては外に出たがる旦那さん。
私は旦那さんの世話の「手間」が増え、何故か小忙しい毎日・・・

 

↓素敵なもの作ってる友達が作ってくれたマスクと、いつも忙しい友達が持ってきてくれたお花。

こういうのすごく嬉しい・・・

   

あの人どうしてるかなって気になりつつも、追われる様に1日が過ぎて行っちゃうけど

明日は時間作ってLINEしてみよう。

 

 

 

 

 

 

 

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小さなリフォーム 【キッチン】 : 横浜市Rさんの家

2020-04-22 | 家づくり

 

Rさんとは、Bois設計室が毎年開催している企画展「木の家と暮らしの手仕事展」に来てくださってからのご縁。
某住宅メーカーの一戸建てにお住まいで、白いシステムキッチンをお使いでした。

リフォーム前は、ガスコンロとシンクが横並びで、リビングダイニングにお尻を向けて作業をする配置でしたので
そっちにいる家族と会話しながらキッチンを使いたいというのが一番のご要望。

それと、

イメージを変えて楽しい気持ちで日々を過ごしたいというオーダーでした。

 

↑リフォーム前のキッチン。引き出しも収納も天井から床までたくさんあるけど高い所はほとんど使っていない状況。こういうお家、多いと思います。

 

キッチンだけの小さなリフォームですが、住まい手の方と一緒に考えるべきことはたくさんあります。

設計段階で、住まい手の方に同じ質問をしても返ってくる答えは十人十色。

それを一つ一つ、出来るだけ取りこぼしの無いように掬い取って設計に反映していくのが私の仕事です。

 

↑完成引き渡しから1週間後の様子。4月から高校生の娘さんにモデルになって貰いました。タイル以外の部分の壁は漆喰塗り。天井は杉板貼りです。

 

タイルや引き出しの取手、タオル掛けや天井・壁の仕上げなど、デザインに関わる所は私の方からご提案して話し合いながら決めて行きます。

今回タイルに関しては、Rさん、最後まで粘ってご自分の好みを追求されました。

これはホント、良かったなと思うことの一つです。

出来上がりを見て、私が当初提案したものよりも、ずっとRさんらしい選択で素敵だと思います。

発注してしまった直後の変更検討依頼だったのですが、タイル屋さんが素早く対応してくださったことも良かったです。


設備機器については、
コンロは歳を取ってからの安全性を第一に考えてガスからIHへの変更をご希望で、

食器洗い乾燥機も元々お使いでしたので組み込むことになりました。

機器の使い勝手も、ほんと人それぞれ。

最近はその機能も格段に便利になっていますが、それだけに操作がちょっと面倒だったりすることもあります。

なので、こういった機器はなるべくメーカーのショールームへ行って、ご自分たちで実際に触って確認して頂くことをオススメしています。

 

Rさんも未経験のIHコンロに関しては、ショールームへ行ってご自分達が納得したものをお選びになりました。

食洗機は、以前は引き出し式の収納力の小さいものをお使いで、特に不便を感じていなかった とのことでした。

(そんなご意見は珍しい!のです。思うように食器が入れられない・使えないなど不満の声を聞くことの方が多かったのですが・・・)

ですが今回はリンナイのフロントオープンの食器洗い乾燥機を採用することになりました。
イニシャルコストも外国製の食洗機に比べるとお手頃ですし、引き出し式より収納力はぐんとUPしますから。

収納は、引き出しをメインに提案。

手の届かない高い所には収納は作らずに、Rさんのお使いの食器や道具、食材やストックなどを

隈なく見せて頂き、それらに有効に使える収納を心がけました。

 

この小さなリフォームは述べ8日間で完成しお渡し出来ました。

着手からしばらくはキッチンが使えない状況でしたが、工事の途中でとりあえず流しを使える状態に持って行くなどして、

各業者さんにご協力いただいて完成までの不便な期間を出来るだけ短縮出来ました。

 

そして

完成引き渡しから1週間後に伺ったのですが

写真のように、すでにスッキリ!!片付いていました。

 

このリフォームのお陰で、暮らしのこと・身の回りのモノについてたくさん考える機会になったようで

キッチンだけのリフォームだったけど、お家全体をリフォームした感じがするーー!とRさん。

楽しそうに使ってみた感想をお話しくださる様子に、私も嬉しくなりました。

 

今、こんな時期だから・・・

あんまりじっくり撮影も出来なかったので

もう少し使って頂いて、

また改めて様子を伺いに行きたいなと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

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20.04.03

2020-04-03 | 出来事

 

今日は、最後のお別れの日でした。。。

 

海遊びが大好きなご家族Wさんご夫妻との出会いは

自由が丘にBois設計室の事務所があった頃

道路を挟んでお向かいにお店を出されたWさん夫妻が訪ねていらしたのが最初でした。

Bois設計室の家づくりにすごく共感してくださって

海好きのご夫妻と3人の子供たちのための週末を過ごす家を私が設計させていただきました。

建築中に東北の震災が起きてしまったりしましたが

何とか無事出来上がってからは良く遊びに使って頂いていました。

年賀状や事あるごとに、今度は自宅を藤田さんに設計してもらいたいです!

と奥さんの言葉をいただきました。

その言葉を聞くたびに

私は、自分の仕事に邁進していいんだという気持ちになれるのでした。

何年か経って、Wさんの奥さんのご実家で、ご家族みんなが使える様に古民家を改修したいというご依頼があって

引き受けました。

ところがその後、私の怪我もあったりで、中々その設計に着手出来ずに延び延びとなってしまっていました。

Wさんの奥さんは、いつでも良いですよ〜藤田さんのペースで進めてくださいと言ってくださっていましたが

そうこうするうちに・・・・・

昨年奥さんに癌が見つかってしまいました。

私は、自分の力不足と不甲斐なさに打ちのめされた気分でした。

どうしてもっと早く着手してあげられなかったのか・・・

 

それからは、彼女の癌と競争する様に工事着手まで辿り着き、工事が始まりました。

彼女もすごく気丈にそして常に明るく、希望を持って癌と闘っていました。

本当に強い人でした。

我慢強過ぎて心配になるくらい、ほかの人のことばかり気にかけて

自分のことは後回しにしてしまう、優しい方でした。

あともう少しで完成するのになあ・・・

 

すごく頑張って、希望を絶対捨てなかったWさんの奥さんは

先日旅立ってしまいました。

 

そして今日、彼女をお見送りしました。

 

これまで闘病を支え続けたご主人の深い深い悲しみやお子さん達の不安や悲しみ

ご両親や妹さんの心中を思うとやりきれない、、、、

 

工事がなかなか思う様に進まず焦る私に、

Wさんの奥さんは頑張れとは言わずに

楽しみにしてます、一つ一つ出来上がっていくのを写真で見てそれを嬉しいです、

といつも言ってくれました。


今日、葬儀で彼女を見送りながら思った事は、
工事が完成しない限り、私はまだ、Wさんの奥さんからのミッションを達成してないって事。
これではまだ、本当にはお別れできないなと。

本当に不思議な事で
彼女はもう居ないけど、まだ私の背中を押してくれてる気がする。。。
泣いてないで、良いもの作ってねって言われてる。

葬儀の帰り、うちの近所の菅生緑地に桜を見に立ち寄りました。

いつもは閑散としている緑地で、子供達や家族連れが遊んだりお花見したり。

また来年、桜を見る時はWさんの奥さんを想おう。。。

 

 

 

 

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戸建てリフォーム ー シロアリのはなし

2020-03-25 | 家づくり

 

某大手住宅メーカーで40年以上前に建てた鉄骨造のお家のリフォーム物件です。
新築の数年後に増築した木造の建物に、蟻害(蟻の食害)を発見し相談に来られました。

壁を剥がすと、そこにあったはずの柱や梁が見事に食べられて消失している状態でした!

    

シロアリの画像は、ちょっと気持ち悪いのでここには載せません。。。

一番大きな被害を受けたのは増築した木造建物でしたが、大きな鉄骨造の建物に付属する形で立っている小さな増築部であった事と、外壁をALCパネルというパネル状のもので作ってあったので柱や梁が無くなっても直ぐに倒壊する状態ではありませんでした。

だけど、一体どうして柱や梁が無くなってしまう様な状態になってしまったのか。

原因は

(1)壁面や屋根からの漏水に気が付かず、長年湿った状態の外壁や室内の状態になっていた事。

(2)蟻害のあった部屋は物置として使用され、たくさんの荷物で壁面が見えず、ほとんど使わない部屋となっていたため長期間漏水などの異常に気が付かなかった事。

(3)建物外部の周囲は植物が茂り、エアコンの室外機が置かれ、白蟻の活動しやすい暗がりを作ってしまっていた事。

(4)建物周囲の雨樋からの雨水を受けて流す役割の排水枡が土で埋まるほど詰まってしまい、雨水が流れず地面が長期間常に湿った状態になっていた事。

など、複数の要因が重なってシロアリちゃん達のの天国!の様な環境を作り出してしまっていました。

大抵の築40年以上のお家の床下は土のままです。

その為、シロアリが建物周囲や床下に生息すると、土を伝ってどんどんその範囲を広げて行きます。

案の定、このお家も木造の増築部分だけでなく、鉄骨造の建物側のキッチンや勝手口、玄関など比較的湿り気を帯びやすい箇所に範囲を広げて、あちこちにシロアリが生息していました。

建物全体のリフォーム工事を計画する中で、シロアリ駆除のエスケイユニオンの金子さんに点検と駆除の必要な範囲の特定を行って頂き、工事の工程に合わせて駆除作業に入ってもらいました。

    

シロアリ対策は、床下や建物周囲の点検と、シロアリが好む環境を作らないことが最大の予防策です。
新築の場合も、リフォームの場合も、シロアリ対策についてのアドバイスはいつも行うことの一つです。

そんなこんなで色々問題山積だったこのお家ですが、無事大規模リフォームも完了して猫たちとの暮らしを楽しんでおられます。

 

 

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家づくりの楽しみ

2020-03-23 | 家づくり

 

マンションリフォームでも、壁や天井は漆喰や土壁で仕上げます。

呼吸できる材料の土や漆喰の天井や壁は、マンションの室内環境を快適な状態にする助けになってくれます。

漆喰や土に藁スサや麻スサ、砂や顔料を混ぜる事で様々な色や表情を作ることも出来ます。

どんな色の漆喰や土壁にするか相談するための色見本を左官屋さんにたくさん作って貰うのですが

  

それを住まい手の方と色々迷いながら選ぶ作業は

何度立ち会ってもいつも楽しくワクワクする時間です。

この住まい手の方は、大切にしていた陶片のいくつかを玄関土間に埋めました。

あんまり主張しない様に、センス良く、

埋める場所は住まい手の方がよくよく吟味して決め、

  

後で取れてしまったりしない様に、左官屋さんが上手く仕上げてくれました。

こうやって、住まい手も家づくりの作業にちょくちょく参加して工事を進めていくって事

作ってくれた職人さんの顔がわかるって事

大事な事なんだよなぁって思いながら

毎回、住まい手ご家族との家づくりを私も楽しませて頂いています。

 

 

 

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瓦のはなし

2020-02-20 | 家づくり

 

今、愛媛県今治市で進んでいる現場は瓦葺工事が完了したところです。

  

愛媛県今治市はタオルで有名ですが

「菊間瓦」という瓦のブランド産地でもあります。

いつもは、関東でも淡路島の「淡路瓦」を使用するのですが

今回は地元産の瓦、「菊間瓦」を敷いてもらいました。

 

現場のご近所は、古い家屋が残る集落です。

散歩しながら瓦を注意して見ていると

それぞれの家にそれぞれのデザインの鬼瓦が見られます。

  

  

この集落の家々の鬼瓦はほぼ100%、「立浪」という波を模した形が基本のようです。

屋根瓦は、火事対策で使われるようになったこともあり、鬼瓦には厄除け以外に

火除けの意味合いも込められているようで、水や海、波に関連したデザインが多いのです。

波の形に合わせて、鶴亀など子孫繁栄の願いを込めた形も見られます。

 

「菊間瓦」の産地は、瀬戸内の海沿いの菊間という地域で瓦の製造工場さんが立ち並んでいます。

今回の現場では菊銀さんという瓦メーカーさんにお世話になりました。

瓦造りの工程の様子も見学させて頂きました。

瓦のプレス機が開発されたのは1970年代後半だそうで、

プレス機導入以前は、木製の型に板状にした粘土を押し付けて叩いて一枚一枚成型していたのだそうです。

ですがプレス機がある現在でも、基本の形の成型以外のほとんどの工程が人の手に依るものなのにびっくりしました。

  

菊銀さんには、鬼瓦や水板という屋根の装飾部分を製作する鬼師さんがいらっしゃいます。

社長さんのまだ若い娘さんです。

お祖父様が鬼師だったため、小さい頃から鬼師の仕事を見てこられて仕事を覚えたのだそう。

     

日本の伝統的な手仕事が

若い人の手に渡り繋がっていく「希望の光」を感じた、貴重な時間でした。

 

 

 

 

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2020あけましておめでとうございます

2020-01-04 | おしらせ


今年は大阪へは帰省せずに年末年始は自宅で過ごしました。

お陰様で、片付けも思う存分出来てスッキリ新年を迎えました。


私の作るお雑煮は、お澄まし+角もちの関東風です。

実家は関西ですが、父が関東出身だったので母はいつも

関東風のお雑煮を作っていました。

元旦の朝起きると、

着物を着た父がどことなく楽しそうに

火鉢でお餅を焼いている姿が

私のお正月の記憶の一つです。

今ではその火鉢は私が貰い受けました。

うちでは旦那さんが炭を起こして餅を焼く係です。


明日は、今月中旬に棟上げ予定のお家の基礎配筋の検査に愛媛県の今治へ行きます。

めちゃくちゃ早起き・・・頑張ります!


今年もまた、それぞれのお家の住まい手の皆さんと

良い家づくりが出来るように

心楽しく取り組んで行きたいです。

どうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

 

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