テニスと読書とデッサンと!

秋の歌、雨の音。




雨は止んだのかなと思って窓を開けたら

秋を告げる虫たちの合唱が降ってきました。

きっと平安時代の優雅な貴族たちも

戦国時代の規律の乱れた生臭坊主たちも

縄文時代の子を寝かしつけている母親たちだって

この時期は同じ合唱を耳にしていたはず。

その虫の音は夏の終わりを惜しむように、

切なく寂しげに聞こえますね。

もしかしたらこんなふうに季節の移ろいを

音で感じることができるって

ぼくたちはかなり風流な感性を

持っているのかも知れません。

うっかり"合唱"なんて書いてしまったけど

オスたちは声帯をもっていないので

羽を擦り合わせることで愛の歌を奏でる。

メスたちはその素敵な羽音に誘われて

オスに近づく(人間とは反対、かな?)。

彼らの命は羽化してから約40日と短い。

だから人間にとってはどんなに切なく

寂しげに聞こえたとしても、

彼らの中には案外激しく情熱的で

濃密な時間が流れているのかも知れない。

ぼくたち日本人は虫の音を言語として

左脳で処理しているらしいです。

でも西洋の人たちは耳障りな雑音として

右脳で処理しているのだとか。

どちらがいいとか悪いということではなく、

聞こえる音の感じ方の違いが

とっても面白いなぁって思いました。


夜中は降っていなかった雨が

朝方になってとうとう降り始めました。

短い時間しか生きられない彼らにとって

この雨続きは想定外かも知れませんが

羽が雨に濡れても健気にメスを

呼び続けるオスたちの生き様を思い、

その誘いにのってあげてもいいかなって

誘惑に応えるメスたちの生き様を思うと、

傘をさしてあげたくなります。


写真は葉の上に乗った雨の雫。

グググ〜っとズームしてみると

まるで妖精の卵みたい。

生まれたら森に向かう前に

コロナウイルスを退治する魔法の杖を

おもいっきり振り回していただけると

ありがたいんですけど。



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