タイキシャトル

タイキシャトルくん、ほんの昨日まで、ノーザンレイクにてほのぼの暮らしているのを見ていましたが、突然鬼籍に入ってしまいました。
本当に突然。
老衰による心不全とのことですが、えっ・・・って感じで、今も信じられない。
28歳だし、大往生だと思うと、幸せな人(馬)生を全うしたことになる。
アメリカ生まれで日本に来たのだから、先日亡くなったメジロベイリーのように実家に帰れるものではなく、日本で成功する以外に生き残る道はないのだから、きれいに生きぬいたなーと感嘆する。
鬼強くて、馬券の軸にはもってこいだった。
1998年、土砂降りの安田記念は、Maldivesに潜りに行っていて、ライブで見ていないのだけど、1頭だけ違う競馬をして、夢は世界に飛び立つか！を体現してくれた。
1994年生まれが好きなので、シーキングザパールちゃんもキョウエイマーチさんも好き！同い年のメジロブライトとはアロースタッドでいっしょだったけど、全く知り合いではなかったはずと勝手に思っている。標準語のシャトルvs. コテコテな関西弁のメジロブライト、マイル＆スプリントvs. ステイヤー。
日曜日にジャック・ル・マロワ賞を見ていたけど、あの直線1600ｍをチャトルくんは勝ち切ったんだなー、すごい強いなーという感想しか浮かんでこない。バスラットレオンもナイスファイトだったが、延々と続く1600mってどんな感じ？
チャトルくんの引退レースのスプリンターズSを中山競馬場へ見に行ったけど、観客の数が半端なく、圧でゴール前から1コーナーまで押し流された。その結果、当然コースは全く見えず、ついでにビジョンすらも見えず、実況も切れ切れにしか聞こえず、レースがどうなったかは全く分からなかった。ざわざわとしたざわめきがゴール盤からさざ波のように漂ってきて、
｢タイキシャトルが負けたらしい｣
ということしか分からなかった。連も外したらしいということと、｢ダレ？マイネルラヴって？｣というまわりの反応。朝日杯3歳Sでグラスワンダーの2着に来た、あのマイネルラヴかー！！！馬券外したー！とああいう状況が｢風の便り｣っていうんだなってことを体験しつつ、枠連と馬連しかない時代、1着馬を買っていなければほぼ外れる。
教訓としてあの日以来、立ち見で競馬場へは行かない！ということが我に刻み込まれた。
とりあえず、シャトルくんの体重が安田記念より+20kgだったので、うわっ、これはないわ！と見るからに全身に肉が乗ってまるまるとしたシャトルの体を見て思ったことを覚えている。
レースの後に引退式が組まれていたのだが、なんだか物々しいことになってしまって、本来なら｢タイキシャトル優勝おめでとう引退式｣だったはずが、複勝110円の3着だからね。
｢おかべー！お前も一緒に辞めちまえーーー！｣というヤジが今も耳に残っているよ。
シャトルくんがスタッドインしたアロースタッドに見学に行った時、首まで隠れる馬着を着ていて、こんな防寒対策が施された馬着ってあるんだな！と感動した。
シャトルくんは落ち着きがなく、｢くゎくゎ｣鳴きながら事務所脇のパドックをくるくる走り回っていた。
バナナが大好き！メジロブライトと争うアローのバナナ大好き2台巨頭だった。
不届きな女がシャトルくんの鬣を切ってメルカリで売っていたが、実は我もチャトルくんの鬣を持っている…と思う、多分。アロースタッドの人に｢シャトルのブラシについていたからシャトルの毛」ともらった金髪、本当にプラチナブロンド。こんど探そう、どこかにあるはず。
イーストスタッドとの国内シャトル種牡馬だったので、会えたり会えなかったり。
それに、デジタルで写真が残っていないことにゼツボーした。
シャトルくん、寝ている間に亡くなるとか、死ぬまで幸せだったと思う。
マチカネフクキタルも、朝食を食べ終わり、いつの間にか静かに息を引き取っていたって言われていたので、フクちゃんと同じくらい幸せ。
ああっ、この2頭同い年じゃん、我の好きな94年組！！
羽生結弦くんも大谷翔平くんも94年生まれ！すごい同級生！

今はシャトルが亡くなったのが哀しいのか、幸せに生き切ったと思われることに感動しているのか、よくわからないけど、ジワジワしてる。
ウマ娘のこともあるのかTwitterでもシャトルの写真が流れてくる。全部男前！
顕彰馬さまやで、すごいんやで。もっとあがめていいんだよ！
迷惑になったらイカンと思ったけど、供花も受けますよということで、お花送っちゃおう。でも…、これは大変なことになると思う。花だらけになるぞ、埋まるぞ馬房。
それにしても、毎日元気にしてる、ウイニングチケットとナイスネイチャの健康っぷり、眼福。
メイショウドトウも長生きしてね。
それからイッシーことイシノサンデーも！
タイキシャトルは安らかに！！