この日は朝からいいお天気!
朝食はホテルのブッフェでとり、一階のおみやげ物屋も見に行きました。
昔住んでいた時から気になっていた、カラフルな陶器があり、今回はそれをどれか一つ買って帰ろうと思って来ました。
このホテルのおみやげ物屋にも置いていましたが、やはりホテルなので値段も高い。
色々な動物の陶器なのですが、やっぱり買うのは馬でしょう(笑)。
高さ8センチぐらいの馬装された青い馬が気に入りました。
これは一つずつハンドメイド、ハンドペインティングなので、同じ商品でも少しずつ違います。
とにかく目をつけておいて、値段だけ覚えておくことにしました。
ホテル価格で2200元(約8000円)。
さて、今回のツアーは全てフリータイムですが、滞在中一日だけ使い放題のMRTの一日カードが特典としてついていました。
どうせなら遠出する日に使わなくては。
と、いうことで今日は王子とMRT乗り放題で遠出することにしました。
遠出するってどこへ行くのか???
昔私が所属していた乗馬クラブです。
台北市内には乗馬クラブはありません。
私は当時台湾で2つの乗馬クラブに所属していましたが、最初のクラブ(近い方)に行くことにしました。
MRT最寄駅で降り、歩いてクラブへ。
大人の足で歩いて15~20分はかかります。
台湾では乗馬はお金持ちのスポーツなので、MRTに乗って歩いてくるような奴は私だけでした。
クラブの駐車場にはいつもジャガーやBMWが並んでいて、炎天下歩いて帰ろうとする私を気の毒に思ってか、よく会員さんたちが車で送ってくれていました(笑)。
てくてく歩いていくと、田んぼの向こうに見えてきます。
一枚目の写真です。
ここは私が初めて乗馬を始めたクラブです。
当時台湾一有名で景気の良いクラブでした。
インストラクターも名の売れた選手がそろっていました。
平日でも人気のインストラクターの予約は取れなくなるほど会員も馬主もいっぱいでした。
馬場には常に馬が4~6頭出ており、多い時は9頭出ていたこともありました(何頭出ていても全てマンツーマン。一人の生徒に一人のイントラがつき、同じ馬場で個別にレッスンする)。
それが・・・遠目に見える覆い馬場の中には一人ぐらいしか影が見えない気がします・・・
外馬場もがらがら・・・
一度オフィスの前を通り過ぎ、やっぱり受付で挨拶してから入るのが筋だと思い返して戻りかけると、中から私を見た男性のスタッフが出てきました。
知らない人で、「見学ですか?」と聞かれたので、
「私は以前ここの会員でした。藍先生はいらっしゃいますか?」と聞くと、
なんと!・・・
すでに辞めたとの答え・・・
藍先生は台湾乗馬界ではその名を知らない人はいないほど有名な馬場の選手であり指導者です。
私の先生では有りませんでしたが、満足に駈足もできない私を気にかけ、ずっと親切にしてくださっていました。
レッスンの後いっしょにクラブのレストランでご飯を食べたり、他の人のレッスンを見ながら馬の話をしてくれました。
私は身の程知らずにも、「私のレッスンを見て欲しい」と頼んだことがありましたが、もちろんそんな偉い先生が初心者を教えるはずがございません。
やんわり遠まわしに断わられ、穴があったら入りたい気持ちになったものです(笑)。
でもその先生が、このクラブでの会員期限の最後の日、自分から、私のレッスンをみてやる、今日は俺の弟子だと思って教えるから、といってレッスンをつけてくれたのでした。
レッスンでは厳しかったけど、その心の優しさに感動して泣きながら帰ったものです。
そして別れる時、「いつか、また、馬のいる場所で。」といって下さいました。
ここへ来たのは、先生に会いたかったからです。
なのに、辞めちゃったとは・・・
「彼の電話番号知ってる?」とスタッフに聞かれ、
「知ってる。でもどこのクラブに行ったの?遠い?」と聞くと、淡水から車でかなり行った僻地だと教えてくれました。
バスも通っていないそうです。
どこなんだよ・・・
そうこうしていると、中から私と気づいた女性スタッフが出てきてくれました。
「ティティ!!帰ってきたの!!」
「久しぶり~!観光に来ただけなの~。」
更にもう一人、知り合いの女性スタッフが出て来て喜んでくれました。
彼女達は先生の行った先のクラブの電話番号を書いてくれましたが、そんなどこか知らないような遠い所に行くのは気がそがれました。
「じゃあ、アーミンはいる?」
「彼も辞めたの。」
「え~~!アーミンも?」
ショックでした。
彼は以前ここのトップコーチで、障害の有名な選手でした。
とても優しくて、私のような初心者のレッスンも嫌がらずに見てくれました。
その彼もいないなんて・・・
「じゃあ、アノーは??」
「もういないわ。
アーミンが連れて行った。」
アノーは私が一番愛していた美しい障害馬です。
元の名前をプリンスダコーといいました。
大きくて優雅で優しい栗毛でした。
いろいろ紆余曲折があった馬で、私が台湾を離れる少し前、アーミンが買ったと聞いていました。
彼の馬なのだから連れて行くのは当然・・・
でも、きっと会えると思っていたのでものすごくショックでした。
いなくなったのは彼らだけでは有りませんでした。
6人のインストラクターがすでに辞めていました。
皆親しくしてくれていた人たちでも有り、名の通った人たちでも有りました。
「誰もいないじゃん!!」
「そうなのよ。だいぶ変わってしまったの。」
オフィスでコーヒーをご馳走になりながらスタッフと話をしているところに、クラブのオーナーとレストランのおばさん(実はオーナーのお姉さん)が来て、二人とも私を覚えていてくれて温かく迎えてくれました。
オフィスはとてもきれいに改装されていて、厩舎は窓がふさがれてドアもつけられていました。
覆い馬場を見ながら食事ができたレストランはなんと取り壊されてしまっていました。
あそこで何度も食事をし、ミルクティーを飲みながら話をし、年に数回のバーベキューにも参加しました。
レストランを取り壊すなんて、やっぱりお客が少なくなっているんでしょう。
覆い馬場には2頭しか出ていませんでした。
裏の畑のあった場所は広い放牧地が出来ていました。
「じゃあ、サンリャンはいる?」と聞くと、
「いるわよ!」
「良かった!サンリャンには会える!
昔何度も彼に乗ったの。
大好きだったのよ!」
「じゃあ、にんじんあげたいよね?切ってきてあげる。」
と、スタッフに大量のにんじんを袋いっぱいもらい、王子と厩舎へ行きました。
顔見知りのインストラクターやスタッフが、「お帰り~。」「久しぶり~。」と声をかけてくれました。
一人こっちをちらちら見ているとてもハンサムな若い男性スタッフがいたのですが、知らない人だと思い、ニコニコ会釈するだけにとどめましたが、後でわかったのですがそれは、当時の私の先生の研修生で、ほとんど私と同じ時期に馬をはじめたのにあっというまにイントラになったシャオツォーだったのでした。
確かに昔からかわいい顔立ちでは有ったけど、3年見ない間にあんなにハンサムになるなんて・・・
いっしょに写真撮れば良かった(って、その時誰か気づいてもいなかったくせに)。
とてもショックです・・・(バカ)
練習馬の厩舎は懐かしい顔だらけでした。
毎回戦っていた頑固な葦毛のビッグジョン。
馬鹿にされて一度も駈足を出せなかったジョーダン。
最後は常歩さえも出来なくなったシャオワンズ。(なんか馬鹿にされてばっかりだな・・・馬との思い出が・・・)
わざと埒ぎりぎりに歩かれて足が痛かったラーメイ(やっぱり馬鹿にされてばっかり)。
他にもいっぱい・・・
そして、ぶち切れて走ることもあったけど、いつも初心者の私に優しくしてくれたサンリャン!!
最初に落馬したのもこの子でした。
ものすごく走られて、ものすごく怖かった。
でも大好きで、またこの子に乗りたいと思った。
乗っているときは「俺につかまってろ!」と常に強気の馬でしたが、乗ってないときはずっと甘えてくれてすごくかわいい馬でした。
私を覚えてくれているはずはないのでしょうけれど、にんじんがなくなってからも昔のようにずっと甘えてくれました。
先生達がみんないなくなってしまっていたのも、プリンスダコーがいなかったのもとてもショックだったけど、サンリャンに会えて、きてよかった!と思いました。
繋ぎ場にいた、パースークリン(バスクリン)です。
この子も強情でへたくそな私には乗りこなせませんでした。
覆い馬場です。
完全に覆われてはいないので、雨が降ると空いている所から降り込みます。
放牧されていた馬です。
誰かわかりませんでしたが、とても人懐こくてずっと遊んでくれました。
スタッフにお礼を言って、クラブを後にしました。
大好きなクラブだっただけに、とても複雑な気分でした。
私がいた頃は、このクラブの一番良い時期だったのかもしれません。
立ち去りがたいほど良いクラブだったのに・・・
朝食はホテルのブッフェでとり、一階のおみやげ物屋も見に行きました。
昔住んでいた時から気になっていた、カラフルな陶器があり、今回はそれをどれか一つ買って帰ろうと思って来ました。
このホテルのおみやげ物屋にも置いていましたが、やはりホテルなので値段も高い。
色々な動物の陶器なのですが、やっぱり買うのは馬でしょう(笑)。
高さ8センチぐらいの馬装された青い馬が気に入りました。
これは一つずつハンドメイド、ハンドペインティングなので、同じ商品でも少しずつ違います。
とにかく目をつけておいて、値段だけ覚えておくことにしました。
ホテル価格で2200元(約8000円)。
さて、今回のツアーは全てフリータイムですが、滞在中一日だけ使い放題のMRTの一日カードが特典としてついていました。
どうせなら遠出する日に使わなくては。
と、いうことで今日は王子とMRT乗り放題で遠出することにしました。
遠出するってどこへ行くのか???
昔私が所属していた乗馬クラブです。
台北市内には乗馬クラブはありません。
私は当時台湾で2つの乗馬クラブに所属していましたが、最初のクラブ(近い方)に行くことにしました。
MRT最寄駅で降り、歩いてクラブへ。
大人の足で歩いて15~20分はかかります。
台湾では乗馬はお金持ちのスポーツなので、MRTに乗って歩いてくるような奴は私だけでした。
クラブの駐車場にはいつもジャガーやBMWが並んでいて、炎天下歩いて帰ろうとする私を気の毒に思ってか、よく会員さんたちが車で送ってくれていました(笑)。
てくてく歩いていくと、田んぼの向こうに見えてきます。
一枚目の写真です。
ここは私が初めて乗馬を始めたクラブです。
当時台湾一有名で景気の良いクラブでした。
インストラクターも名の売れた選手がそろっていました。
平日でも人気のインストラクターの予約は取れなくなるほど会員も馬主もいっぱいでした。
馬場には常に馬が4~6頭出ており、多い時は9頭出ていたこともありました(何頭出ていても全てマンツーマン。一人の生徒に一人のイントラがつき、同じ馬場で個別にレッスンする)。
それが・・・遠目に見える覆い馬場の中には一人ぐらいしか影が見えない気がします・・・
外馬場もがらがら・・・
一度オフィスの前を通り過ぎ、やっぱり受付で挨拶してから入るのが筋だと思い返して戻りかけると、中から私を見た男性のスタッフが出てきました。
知らない人で、「見学ですか?」と聞かれたので、
「私は以前ここの会員でした。藍先生はいらっしゃいますか?」と聞くと、
なんと!・・・
すでに辞めたとの答え・・・
藍先生は台湾乗馬界ではその名を知らない人はいないほど有名な馬場の選手であり指導者です。
私の先生では有りませんでしたが、満足に駈足もできない私を気にかけ、ずっと親切にしてくださっていました。
レッスンの後いっしょにクラブのレストランでご飯を食べたり、他の人のレッスンを見ながら馬の話をしてくれました。
私は身の程知らずにも、「私のレッスンを見て欲しい」と頼んだことがありましたが、もちろんそんな偉い先生が初心者を教えるはずがございません。
やんわり遠まわしに断わられ、穴があったら入りたい気持ちになったものです(笑)。
でもその先生が、このクラブでの会員期限の最後の日、自分から、私のレッスンをみてやる、今日は俺の弟子だと思って教えるから、といってレッスンをつけてくれたのでした。
レッスンでは厳しかったけど、その心の優しさに感動して泣きながら帰ったものです。
そして別れる時、「いつか、また、馬のいる場所で。」といって下さいました。
ここへ来たのは、先生に会いたかったからです。
なのに、辞めちゃったとは・・・
「彼の電話番号知ってる?」とスタッフに聞かれ、
「知ってる。でもどこのクラブに行ったの?遠い?」と聞くと、淡水から車でかなり行った僻地だと教えてくれました。
バスも通っていないそうです。
どこなんだよ・・・
そうこうしていると、中から私と気づいた女性スタッフが出てきてくれました。
「ティティ!!帰ってきたの!!」
「久しぶり~!観光に来ただけなの~。」
更にもう一人、知り合いの女性スタッフが出て来て喜んでくれました。
彼女達は先生の行った先のクラブの電話番号を書いてくれましたが、そんなどこか知らないような遠い所に行くのは気がそがれました。
「じゃあ、アーミンはいる?」
「彼も辞めたの。」
「え~~!アーミンも?」
ショックでした。
彼は以前ここのトップコーチで、障害の有名な選手でした。
とても優しくて、私のような初心者のレッスンも嫌がらずに見てくれました。
その彼もいないなんて・・・
「じゃあ、アノーは??」
「もういないわ。
アーミンが連れて行った。」
アノーは私が一番愛していた美しい障害馬です。
元の名前をプリンスダコーといいました。
大きくて優雅で優しい栗毛でした。
いろいろ紆余曲折があった馬で、私が台湾を離れる少し前、アーミンが買ったと聞いていました。
彼の馬なのだから連れて行くのは当然・・・
でも、きっと会えると思っていたのでものすごくショックでした。
いなくなったのは彼らだけでは有りませんでした。
6人のインストラクターがすでに辞めていました。
皆親しくしてくれていた人たちでも有り、名の通った人たちでも有りました。
「誰もいないじゃん!!」
「そうなのよ。だいぶ変わってしまったの。」
オフィスでコーヒーをご馳走になりながらスタッフと話をしているところに、クラブのオーナーとレストランのおばさん(実はオーナーのお姉さん)が来て、二人とも私を覚えていてくれて温かく迎えてくれました。
オフィスはとてもきれいに改装されていて、厩舎は窓がふさがれてドアもつけられていました。
覆い馬場を見ながら食事ができたレストランはなんと取り壊されてしまっていました。
あそこで何度も食事をし、ミルクティーを飲みながら話をし、年に数回のバーベキューにも参加しました。
レストランを取り壊すなんて、やっぱりお客が少なくなっているんでしょう。
覆い馬場には2頭しか出ていませんでした。
裏の畑のあった場所は広い放牧地が出来ていました。
「じゃあ、サンリャンはいる?」と聞くと、
「いるわよ!」
「良かった!サンリャンには会える!
昔何度も彼に乗ったの。
大好きだったのよ!」
「じゃあ、にんじんあげたいよね?切ってきてあげる。」
と、スタッフに大量のにんじんを袋いっぱいもらい、王子と厩舎へ行きました。
顔見知りのインストラクターやスタッフが、「お帰り~。」「久しぶり~。」と声をかけてくれました。
一人こっちをちらちら見ているとてもハンサムな若い男性スタッフがいたのですが、知らない人だと思い、ニコニコ会釈するだけにとどめましたが、後でわかったのですがそれは、当時の私の先生の研修生で、ほとんど私と同じ時期に馬をはじめたのにあっというまにイントラになったシャオツォーだったのでした。
確かに昔からかわいい顔立ちでは有ったけど、3年見ない間にあんなにハンサムになるなんて・・・
いっしょに写真撮れば良かった(って、その時誰か気づいてもいなかったくせに)。
とてもショックです・・・(バカ)
練習馬の厩舎は懐かしい顔だらけでした。
毎回戦っていた頑固な葦毛のビッグジョン。
馬鹿にされて一度も駈足を出せなかったジョーダン。
最後は常歩さえも出来なくなったシャオワンズ。(なんか馬鹿にされてばっかりだな・・・馬との思い出が・・・)
わざと埒ぎりぎりに歩かれて足が痛かったラーメイ(やっぱり馬鹿にされてばっかり)。
他にもいっぱい・・・
そして、ぶち切れて走ることもあったけど、いつも初心者の私に優しくしてくれたサンリャン!!
最初に落馬したのもこの子でした。
ものすごく走られて、ものすごく怖かった。
でも大好きで、またこの子に乗りたいと思った。
乗っているときは「俺につかまってろ!」と常に強気の馬でしたが、乗ってないときはずっと甘えてくれてすごくかわいい馬でした。
私を覚えてくれているはずはないのでしょうけれど、にんじんがなくなってからも昔のようにずっと甘えてくれました。
先生達がみんないなくなってしまっていたのも、プリンスダコーがいなかったのもとてもショックだったけど、サンリャンに会えて、きてよかった!と思いました。
繋ぎ場にいた、パースークリン(バスクリン)です。
この子も強情でへたくそな私には乗りこなせませんでした。
覆い馬場です。
完全に覆われてはいないので、雨が降ると空いている所から降り込みます。
放牧されていた馬です。
誰かわかりませんでしたが、とても人懐こくてずっと遊んでくれました。
スタッフにお礼を言って、クラブを後にしました。
大好きなクラブだっただけに、とても複雑な気分でした。
私がいた頃は、このクラブの一番良い時期だったのかもしれません。
立ち去りがたいほど良いクラブだったのに・・・
アドレスをお知らせしておりましたが、ご連絡がないのでひとまずアドレスは消させていただきました。
もしお知らせしていた間にご覧になっていらっしゃらなかったら申し訳ありませんが、もう一度ご連絡下さい。