馬とお昼寝

他愛ない毎日の日記と、旅行と福袋とちょこっと映画のブログです。

モンゴル 二日目ー2

2011年08月25日 11時55分11秒 | 旅行
乗馬を仕切るのは「馬の先生」と呼ばれる馬係の人達で、旅行社のサイトで「馬に乗れる」日本語ガイドとうたわれているガイド達の力量は様々で、かなり上手で馬装や馬を囲いから捕まえてくることもできるベテランガイドから、速歩までしかできずもちろん馬装も腹帯を締めなおすこともできないガイドまで。
しかも後者の「馬に乗れる」とは言えないガイドがほとんどの人数を占めています。
私達のガイドのAさんも、後者のガイドでした。



朝のうちに囲いの中に集められた馬たちを、長い棒の先についている輪を首に掛けて捕まえ、囲いの外につないでいきます。
馬たちは捕まえられるまでは逃げたり抵抗したりしますが、いったん捕まるとおとなしく言うことを聞いてつながれます。
馬係達は鞍を持って集まってきた客やガイドの人数や体格を見て馬を選び、馬装をしてくれます。



馬はみんなポニーサイズで小さくてかわいいです。
ポニーというのは特定の馬の種類をさすのではなく、肩までの高さが147センチ以下の馬の総称です。
身体の大きい客には大きめの馬があてがわれるので、うちのパパにも囲いにいる中で一番大きい部類の馬が連れて来られました。
馬に名前がつけられているのかどうかわかりませんが、私達は自分達で勝手に名前をつけて呼んでいました。
パパが乗ったのは、大きな(といってもポニーの範囲で)川原毛のノンちゃん。
私は普通サイズの濃い目の粕毛のモグちゃん。
王子も同じサイズで明るめの粕毛の桃ちゃん。



私のモグちゃんを馬装してくれたのは、リピーターの3人のおじさまがたについている日本語ガイドの男性で、私のチャップスを見て、「日本で乗ってるんですか?」と聞いてくれたので「はい」と答えると、「サラブレッドですか?」「はい。」
すると、「ここの馬達はサラブレッドより簡単ですよ。」と言われました。
外乗の馬だからそうだろうな~~。



馬達はおとなしく、群れでいるのが好きなので勝手にどこかに行ったりはしません。
そうでなければまったくの初心者を乗せて外乗とかできないよね。
この日は暑くてものすごい数のハエが馬にも人にもたかりまくっています。
馬達はぶんぶん首を縦に振ってハエを払いますが、ほとんど効果なし。



昨夜遅く到着した私たち5人の客と、数日前から滞在しているお客さん達、それらにそれぞれついている日本語ガイド達、4人の馬係の人達、数えてませんがかなりの人数(たぶん30人前後)が列になって出発。
こんなに人数が多いとは・・・
列といってもほとんど団子状態で歩いて行きます。

一緒についてくるものすごい数のハエたち。
首を振りながら、団子状態でくっつきあって歩く馬達、降り注ぐ太陽・・・

不快指数200パーセント!!!

歩き出してしばらくして、ふと右足の付け根の下の辺りに何かが引っかかりました。
何だろう・・・つぎはぎだらけで縫い目がほつれてきているような鞍だから、革の縫い目部分が触ってるのかしら・・・

次の瞬間、ざりっと嫌な音が!!

キュロット破れた???

腰を浮かせてキュロットを見てみる。
ちょっと毛羽立ってるけど破れたり穴が開いたりはしていませんでした。
その部分の鞍の表面をなでてみると、何か硬くてとがったものが・・・
なにこれ??
強く触ると鞍の右のお尻から足の付け根が触れる部分の革を突き破って下の尖った金属が顔を出しました。
ありえね~~~~!!!
ってか、危ねえよ!

外乗は始まったばかりとはいえ、馬の足ですから既にかなりキャンプから離れています。
この人数を足止めして他の鞍を取りに戻るのはちょっと申し訳ないかも・・・
モンゴルでは手綱はひとまとめにして左手で持つのが普通です。
右手は空いているので、自分の足と鞍の間に右手を差し入れて金属部分を手のひらでガードしながらしばらく乗りました。
でも、歩いてるだけならそれで何とかいけるかもしれないけれど、速歩になったら手でガードしながら乗るのはきついよね。
まだずっと歩いてるだけだけど、金属が気になって景色も楽しめないし、金属に当たっているグローブに穴が開きました・・・

だめもとでガイドのAさんの横へ行き、鞍が壊れていて怪我しそうなのでどうにかできるようならして欲しいと頼みました。
すぐにAさんが通訳してくれ、馬係とさっき話しかけてくれた他のお客さんのガイドの男性が近づいてきて降りるように言われました。
私が降りると二人は鞍の革を飛び出した金属に顔をしかめ、こぶし大の石でがんがんたたいて突き立っている金属を寝せて平らに戻してくれました。
直るんだ~~、もっと早く言えばよかった・・・

外乗の団体はと言うと、私達を待たずにどんどん歩いていっていたのでかなり離れてしまっていました。
馬に乗るとガイドの男性が、「走っても平気ですか?」
「平気!!」
やった~~、走れる~~!

しかし・・・

一応普通に駈足の扶助をやってみる。
今までも海外の外乗の馬にはこの扶助が効かない事の方が多かったのですが、やはりここの馬にも効きません。
じゃあ、蹴るか。
蹴る!蹴る!どんどん蹴り飛ばす!
日本の乗用馬だったらびっくりしてとんでもない勢いでどこまでも走っていきそうな強さでがんがん蹴っても、速歩になるだけ。
さっぱり駈足が出ません。
こちらの馬は、「チョー、チョー」という声で走るように調教されているそうなので、恥ずかしながら言ってみますが、チョーなのかチューなのか、馬係の微妙な発音でないと馬に通じず相手にされません(涙)。
空いている右手で馬のお尻をぶったたいてみても速歩が早くなるだけ。
団体は歩いているだけなので、結局速歩のまま追いついてしまいました(涙)。
せっかくチャンスだったのに~~~

しかし追いついた後、歩きながらさっきの男性ガイドが話しかけてきてくれました。
「日本では週にどのくらい乗ってますか?」
「週に3鞍、息子は2鞍で障害をやってます。
パパはジャンプはできないけれど駈足までできます。」と言うと、
「走りたいですか?」
「走りたい!草原を走るのを楽しみに来たんです。」
「休憩の後、私のお客さん達と一緒に列から離れて走りましょう。」

やった~~~!!!



かなり歩いてから休憩。
みんな馬から下りて写真を撮ったり水を飲んだり。
誘ってくれた男性ガイドの担当しているお客さんが話しかけてきてくれて、親しくなれました。



草原の真っ只中で、休憩しても馬達をつないで置く場所などありません。
で、どうするのかと思って見ていると、馬係が自分の馬の両前足を紐で縛りました。



足を縛られた馬はその場から動くことができません。
他の馬達は集団で行動するので足を縛られた馬のそばにじっとしているのです。



馬達は皆仲良しで、お互いの首をこすりあったり自分の首やあごを乗せたり。
足元の草を食み、のんびり





15分くらいの休憩が終わり、また皆馬に乗ります。



さっきどんなに蹴っても駈足が出なかったので、走るガイドのそばにいなければ置いていかれると心配でしたが、時既に遅く、馬に乗ったとたんガイドと走っていくリピーターのおじ様たち。
去年の北海道の外乗で外を走る楽しさを知ったパパと王子、虎視眈々と走るチャンスを狙っていたので、同時に走り出します。
私のモグちゃんはちょっと離れた所にいたので「つられ駈足」も出ません。
置いてかれちゃう~~~!!

あせって速歩で追いかけながら蹴りますがだめ・・・
そこへ馬係の一人が迎えに来てくれました
馬係の馬に釣られて走り出すモグちゃん。

リピーターのおじ様二人とそのガイド、馬係、私達の7人で草原を爆走し、丘を駆け上がりました。
気持ちいい~~~!
なかなか駈足のでなかったモグちゃんも、つられて走り出してからは(笑)順調に走ってくれました。
振り返るとはるか彼方に常歩の団体が見えます。
私達のガイドのAさんも、速歩までしかできないので後ろの団体にいます。
圧倒的に数が少ない「馬に乗れる」日本語ガイド。
彼らが付くのは、走れるとわかっているリピーター客や、キャンプにずっとステイするわけでなく馬で移動しながらテント泊をする客のようです。
私達は子供のいる家族連れなので、きっと馬に乗ったことがない客だと思われたのでしょう。
申し込んだ時に何も聞かれなかった(馬に乗れるかどうか)ので言わなかったのですが、こういう制度ならもっと自己申告しておけばよかった。
そしたら彼みたいなベテランのガイドが付いたんだろうな。
私達のAさんはいい子だけど馬はさっぱりだから・・・

気持ちよく走って下り坂まで来ると、人馬転が怖いので速歩に落として降りていきました。
戻りながらおじ様達といろいろお話し、これからも一緒に走れるのかと思っていたらなんと彼らは今日のお昼にキャンプを離れウランバートルに一泊して帰るのだとわかりました。
もちろんガイドの男性も一緒に行ってしまいます。
午後からどうしよう~~
もう他に走れるお客さんいなかったよね・・・
誰もついてこなかったものね・・・
心配



走ったおかげで早く帰ってきてしまったので、鞍を担いで先にゲルに戻りました。
パーカーを羽織っていってしまったのでかなり暑くて汗びっしょり。
着替えて日焼け止めを塗りなおしてからゲルでのんびり、コーヒータイム。

お昼ごはんは1時からです。
一緒にお食事を取るガイド達はいつもご飯の時間の少し前からレストランで待機していて、毎回客を入り口で出迎えてくれます。
朝ごはんの時はコーヒーと紅茶ですが、お昼と夕ご飯の時は現地のお茶が出ます。
あまり癖がなく飲みやすいです。



今日のお昼ご飯は、キャベツのサラダ、春雨、羊のミートボール、羊肉、野菜の入ったスープ、カレー風味の揚げ餃子みたいなインド料理、暖かい干しぶどうのジュース。
具だくさんのスープは本当においしいです。
揚げ餃子の中身はお約束の羊肉とお米、カレー風味でサワークリームがかかっていてグッド
干しぶどうのジュースは・・・
干しぶどうをジュースにするって言う発想初めて。
お味はまさに干しぶどう・・・正直私はこのジュースはあまりいただけませんでした(笑)。



ご飯の後、パパはゲルでお昼寝。
私達はキャンプのおみやげ物屋を開けてもらいました。
おみやげ物屋はキャンプの中で一番大きなゲルです。
ゲルは壁の数で大きさが変わるのだそうです。
一番基本的な大きさは5枚の壁で作られたもので、客用のゲルは全てこのサイズです。
おみやげ物を置いているゲルは壁が11枚でかなり巨大で、中に入るとクーラーが付いているかのようにひんやり涼しいです。
実際のゲルは円形なので、壁が5枚とか言われてもどこからどこまでが一枚なのかわかりません。
しかしゲルというのはもともと一年に4回も移動して生活する遊牧民の家なので、解体したり組み立てしたりが簡単にできるのです。
なのでばらばらにすれば、壁が5枚あるということなのでしょう。

かなりの広さのゲルですが、商品があるのはその一角のみで数も種類も少ないです。
でも、帰りの空港くらいしかお買い物のチャンスがないので、欲しいものがあったら買っておくことに。
羊の毛で作った馬を2体、らくだを1体、ゲルの形のキーホルダー、モンゴルブーツのキーホルダー、全部で25950トゥグリク。
約1740円くらい。

無料で民族衣装を着せてもらって写真も撮りました

お昼にまた新たなお客さん達が到着したので、午後の乗馬は2交代制になりました。
午前中に私達が乗った馬達は腹帯を緩められて囲いの外につながれたままで、午後の乗馬の時間を待っています。
普段の午後の乗馬は3時からですが、お昼に到着した人達が2時から出発し、私達は4時半から行くことに。

2時と言うと日が高く、先に行った人たちはかなり暑かったことでしょう。
4時半出発の私達はいい感じで涼しくて日差しもゆるくてラッキーでした。








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