連合国軍の軍事的占領の下で日本の弱体化を狙ってつくられた憲法9条は、敗戦利権を得た日本人、占領軍それに韓国・中国寄りの言論人が足並みを揃えて定着運動を進めた結果、二重三重の相乗効果を得て、平和憲法という名で今日の日本社会に定着した。
占領下の21万人に及ぶ公職追放の嵐が吹き荒れる中にあって、日本人にとっては憲法9条の肯定こそが敗戦利得を得るための最も安全な近道でもあった。
敗戦利得者集団は、教育、言論、法曹界へなだれ込み、そこで手に入れた利権と地位は弟子から弟子へと受け継がれ今日に至っている。
さらに、それに群がる人々によって大きなうねりとなり、敗戦利得者集団の考え方が社会の隅々にまで行き渡り定着した。
敗戦後の混乱と公職追放令の下で、占領軍の意向に沿い、現行憲法を平和憲法と呼び肯定することは、わりのよい職業にありつき安定した地位を得るために必要不可欠なことでもあった。
■ 敗戦利得者集団とその弟子たち
連合国軍の日本占領後、「公職追放令」、「教職追放令」が発せられ、政治家、官僚、教員、言論界や法曹界などでそれまで要職にあった多くの人々を戦争に加担したとして職場から追放した。
追放された空席に入り込んだのは、日本人を否定し、日本国を否定する学者、マスコミ・言論人、法律家といった人たちで、彼らが敗戦によって利得を得ることができた最初の集団となった。
彼らは日本人・日本国を否定することによって占領軍の歓心を買うとともに、その地位と生活の安泰を図ることができた。
さらに、敗戦利得者集団の周りに多くの弟子たちが群がり世論を形成した。そのため、日本人でありながら日本人を否定し、日本弱体化運動の下で生計が成り立つといった今日のいびつな社会ができあっがてしまった。
教育・マスコミ・言論界、法曹界にそういった人たちが多かったため、ひと頃は日本・日本人を否定する人が教養人・知識人であるという奇妙な「空気」が社会全体を覆っていた。
敗戦利得者集団に勢いをつけたもう一つの出来事は、占領軍によるウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP)であった。
このプログラムは、戦争についての罪悪感を日本人の心に植え付けるための宣伝計画で、その中で強調されたのは、日本と米国(連合国)との間の戦いであった大戦(大東亜戦争)を、現実には存在しなかった「軍国主義者」と「国民」との戦いにすり替えようとするものであった。
この架空の対立の図式を現実と錯覚し、あるいは錯覚したふりをして占領下で敗戦利得を得ようとした多くの日本人が生じることとなった。
このプログラムが国民に与えた架空の図式を現実と錯覚している日本人が今も多数存在している。そのため、大戦が終結した今の平和な時代に、自分は軍国主義者と戦っているという絶叫を度々聞くのである。
占領軍が力を注いだ日本人の心理的占領は、このウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムWGIPによって完璧といえるまでに成功した。
また、「公職追放」・「教職追放令」により、公職に就くものは、その発言の如何によっては職業を失うという恐怖心を与えながら、日本人に贖罪意識を植え付けた。
教育においても、敗戦利得者集団や韓国・中国寄りの言論人の暗礁によって国民に贖罪意識を植え付けることができた。その結果、日本人の心理的占領統治が成功するとともに、日本人の調教と洗脳も完璧なまでに成功した。