3月のライオン 前編・後編。17歳の将棋のプロ棋士の話。原作は読んでなくて将棋の話というくらいしか知らなかったんだけど、まさかこんなに暗いとは思わなかった。主人公は子供のころに両親と妹を事故で亡くし、父親の友人である棋士に内弟子として引き取られ、生きるために将棋が好きだと嘘を言い、生きるために将棋をして強くなるしかなかったという。しかも義姉は強烈に性格が悪くて気持ち悪い。途中までは本当にただただ鬱屈とした雰囲気で、しんどくて見るのをやめたくなるくらいだった。でも対局シーンはどれも心理描写をメインに描いていて面白かったし、人間関係も失敗しつつ成長していくのがよかった。将棋もまわりの人との関わりで大事なことに気付いて成長していく感じで。
ひなたと結婚を考えているとかずいぶん先走ってたけど、その後どうなったのかとても気になる。
幸田が娘と息子に奨励会をやめさせたのは、正しいかどうかは別にして親心だったんだろうな。プロだからこそ二人に見込みがないことがわかってしまって、奨励会に年齢制限までいてもそこから舵を切るのは大変だし、次の道を探すなら早いほうがいいと思ってのことかなと。結果的に失敗だったけど。やめさせるというより、厳しい現実を教えてそれぞれ自分でどうするか選ばせればよかったような。見込みがないと言われても気のすむまで挑戦したかったかもしれないし。やめさせるにしても零を引き合いに出すことだけはしてはいけなかった。プライドがズタズタになって、憎しみがすべて零に向かうことくらい想像がつきそうなものだけど。ただでさえ香子は零をいじめまくってたんだし。まさか気付いてなかったなんてことはないよな?