瑞原唯子のひとりごと

四季 秋(森 博嗣)

四季 秋(森 博嗣)。読み終わりました。これは主に犀川と萌絵ですね。「有限と微小のパン」の続きが書かれています。S&Mシリーズが好きなら、これは読むべきではないかと! その後のふたりが見られて嬉しかったです。すごく不安を残した終わり方でしたし、どうなるのだろうと心配でならなかったのです。

それに、今さらのように新事実が…! Fはあれがすべてではなかったわけで。恐るべし真賀田四季。というか、恐るべし森博嗣氏と言いたい(笑)。

S&Mシリーズはもちろんですが、Vシリーズも読んでおいた方が確実に楽しめそうですね。春も夏もそうでしたが、今回はS&Mシリーズとのリンクがかなりあるようなので特に。私は Vシリーズは未読なので、微妙にくやしい思いをしてしまいました。


----------
ここからはネタバレありです。

萌絵はやっぱり可愛いな! 指輪をもらったあとの萌絵の壊れっぷり(笑)が、可愛くて仕方ないです。しかし、結局、指輪の意味はわからないままでした。普通じゃない犀川なので、普通に考えていたら肩すかしを食らいそうですけど。どうなんだろうなぁ。1回、何か言いかけたけど、そんなたいそうなことでもなさそうな感じでしたし…。

瀬在丸紅子が犀川の母親で、祖父江七夏が世津子の母親だったのか。ここらへん、複雑そうですね。前回、林が「犀川です」と名乗っていたのもよくわからなかったのですが、いまだにわからないままです…。でも、この人が犀川創平の父親であることは間違いないみたいですね。あれ? 林って、姓ではなく名前? うーん、よくわからない。私が何か大きな勘違いをしているのだろうか。

真賀田四季は犀川が瀬在丸紅子の息子と知っていて興味を持ったのでしょうね。

真賀田四季のお話の三つのこと。そのまま鵜呑みにしてもいいものかどうか。これが本当だとすると、Fで語られた動機やらなにやらがすべてひっくり返ることになりますが…。もちろん、犀川の推測にすぎないので、間違っていても不思議ではないですけど。

もし、娘の死が本当に事故だとしたら、いや、事故というより自殺ですかね。もしそうだとしたら、それが起こってから、すべてを準備したということになりますけど。とてもそうは思えない。何年も前からの用意周到な行動は何のためだったのか、ということになってしまいます。百歩譲って、起こったことはそのとおりだったとしても、それは真賀田四季がそうするように上手く誘導した…と考えた方がありえるかなぁ。死と再生の実験のために、あらかじめ想定したシナリオだったと。クロンは肉体の束縛から逃れるための方法だと考えているのだろうか。

もし、本当に想定外の事故だとして、彼女の細胞を持ち出しクロンを作ろうとしているとしたら、それは新藤の細胞のためなのかもしれない。そうしなければ、新藤の細胞が途絶えますからね。体だけのこと、などといいつつ、「夏」では細胞を受け継いだとか、そういうことにこだわっているように感じましたから。

まあ、これはきっと冬に続くことですよね。冬も楽しみですよ!
----------

ランキングに参加しています

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「小説」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事