よろしくネ
もうすぐフィギュアスケートNHK杯が始まります。中国杯では、鈴木明子選手が「ウエストサイドストーリー」のメロディーに乗って、時に軽やかに時に激しく舞い、見事に金メダルを獲得しました。
先立つロシア杯では安藤美姫選手が優勝しました。日本人選手が輝いているのを観るのは本当に嬉しいです。ところで、テレビ朝日は中国杯を深夜に放送しましたが、日本選手が男女とも優勝したのですからゴールデンアワーに放送しても良かったのではないかと思うのですが、
いずれにしても、NHK杯をテレビ朝日が放映しないので
ほっとしています。
NHK杯はカタリナ・ヴィットさんが活躍していた時代から私はずっと観ています。私はカタリナ・ヴィットさんが大好きで、
アイスダンスのマリーナ・クリモワさんやペアのエカテリーナ・ゴルデーヴァさんの演技も楽しみにしていました。
当時の解説者五十嵐文男さんは、芸術を愛する想いが伝わってくる素晴らしいコメントを演技の最後に物静かに添えていました。
格調高い落ち着いた雰囲気の中でフィギュアスケートを鑑賞出来たので、今でも当時の名演技は心に残っています。
そんなロマンチックなフィギュアスケートが好きだった私ですが、現在のフィギュアスケートも存分に楽しんでいます。
今シーズンはバンクーバーオリンピックの代表の座が懸かっていますから、選手だけではなく観戦者も燃えていますが、
選手の重圧の大きさを考えると本当はそ～っと静かに観戦する
のが大人のマナーかとは思いますが、観ていて熱～くなる気持ち
もよく分かります。特に今年は浅田選手が苦戦していますので、はらはらドキドキですが、全日本選手権までには復調して欲しいです。
又、安藤選手、鈴木選手の優勝に続き、気迫溢れる中野選手と執念の舞姫村主選手の大躍進も期待しています。全ての選手が持てる力を最大限に発揮してベストの演技を披露出来るよう願っています。それに応えるよう、オリピック出場選手の選抜は公平且つ明晰なものであって欲しいと望んでいます。
海外に目を向けると、圧倒的な強さを誇るキム・ヨナ選手は、昨シーズンの「死の舞踏」と打って変わって、「ボンドガール」では可愛く上品な色香を漂わせて、００７のスリルとサスペンスに相応しいスピード感溢れる演技で観客を魅了しました。
緩急自在のスケーティングの合い間に魅せる小粋なしぐさも洒落ています。欧米人が考える東洋人らしいメークをしているのもさすがです。特に目元が印象的です。
また、キーラ・コルピ選手の姿を久しぶりに観て、ますます美しくなっているのに嬉しくびっくりしました。
キーラさんのクラシカルなスケーティングも味があっていいですし、ジョアニー・ロシェット選手の円熟の域に達した流麗な舞も素晴らしいです。ジョアニーさんの「デリラ」は一昨年、安藤美姫さんが演じていて、あの旋律を聴くと懐かしい気持ちになります。安藤美姫さんの中には通奏低音のように「ファム・ファタル」が息づいていて、安藤さんは「カルメン」「デリラ」「クレオパトラ」と魔性の女を妖艶に演じ続けています。そして、クレオパトラの衣装は古代エジプトを彷彿とさせながらも、グスタフ・クリムトの絵画から現れ出たかの如く世紀末的な絢爛豪華さで煌めいていて美しいです。
ということで、今週末もまた私はフィギュア鑑賞に浸ってしまいそうです。
自分の好きなことが堪能出来るこんな平和な日本に暮らせて有難いと感謝しています。
