オモチャが極端に少なかった。
実際は、いくつか他にもあるんだけど、
大人たちが渡してくれなかったのだ。
その理由は、、、
母方の祖父の教育方針で、
その日に渡された1つだけのオモチャで遊ぶことにより、
集中力&想像する力を養える!との考えがあったらしい。
この教えは、祖父の子供である母や伯父たち、
そして、孫の私達にまで続いた。
幼児期の頃、毎朝、遊びの時間になると、
オモチャ箱の中から、1つだけ選択させてもらう。
で、それだけで1日を過ごさなければならない。
如何なる理由があろうとも、他のオモチャは渡してもらえない。
例えば、お人形を選択したとしたら、
ドールハウスはダメ!
必ず、どちらか一方なのだ。
伯父も伯母も、私が泣こうが喚こうが一切お構い無しで、、、
やっぱりオモチャは、ただ1つ。
となれば、どうすれば楽しく遊べるのか?を子供なりに知恵を振り絞る。
工夫してドールハウスを作成すれば良い!!と。
そこら辺にある段ボールを切ったりして作って遊んだものだ。
ある日は、折り紙を選んだ。
飛行機、鶴、風船など折ったりしていても2時間もしていれば飽きてくる。
とはいえ、他のオモチャは無い。
ならば、どうしよう、、、?
貼り絵しよう!と、画用紙にペタペタ貼ったりして遊んで過ごした。
こういう風にして育つと、
「この材料で何が出来るか?」と常に考えるようになる。
兄も私も、1つの物から色んなことを発想出来る。
一方向からだけではなく、上、下、斜めから、、、ってね。
伯父も仕事での研究にも役立ってるみたいだ。
もし、飽きた時に他のオモチャを渡されていたら、
飽き性にもなっていただろうし、
考える力も欠損していたかも知れない。
そういえば、私の、、、
通知表の備考欄に毎回、担任教師から、
「ねばり強く最後まで頑張る」と必ず書かれていたっけ?
あっ、兄は、担任教師から、
「何事も深く考えた上で行動するタイプ」と。
祖父の教育方針については、
もう飽きちゃったぁ!は通用しないし、
オモチャのプレゼントも年に1度。
それも、たった1つだけを徹底していた。
厳しく思ったこともあったけど、
「ねばり強さ」「想像力の豊かさ」は、
この教育のお陰だったのかな?と感謝している。
孫たちが成長した時、母方の祖父は言った。
「孫たちに物をプレゼントを渡して好かれるのは簡単だ。
でも、沢山のオモチャで遊ぶことで、
気が変わりやすい子になって欲しくなかった。
1つの物をよく観察して、
何かを生み出す力を養って欲しかったんだ。
たとえ、厳し過ぎる!と思われたとしても、
分かってくれる時が必ず来る!と思ってたから」と。
やっぱり、そうだったんだぁ。
ってか、両親も伯父夫妻も、この祖父の考えだ。
毎回、1つだけのオモチャだったから
遊びの中に学ぶ!みたいな、、、
勉強だったような気がしないでもない。
結構、子供&孫の教育には良いかも?