昨日は『産經新聞』掲載の「産経歌壇」で入選があった。せっかくなので入選作を紹介しておきましょう。
☆古文にも横書きというトレンドへひとり抗う出版会議
(『産經新聞』2021年11月18日/「産経歌壇」/小島ゆかり選)。
もう四年前のことだが、『春つぐる古文単語』という単語帳を出版したときのことを詠んだものである。
もともとこれはスマホのアプリ用に作った教材なので、アプリではやむなく横書きだった。
それが、アプリ絶版によって紙で出すことになった際、あらたにコンテンツを付加すると同時に、体裁等もろもろを話しあう会議で、出版の編集者が参考に持ってきた他社商品のいくつかに横書きのものがあった。意外にも、それは三四点ほどもあったと思う。
そして、編集者曰く、「最近ではデジタル媒体で見慣れている子が多いので、紙も横書きで出すとどうでしょう」と。しかし、その提案に自分は強く抗った。
ちなみに、このプロジェクトは、アプリを作る際に、全国の職場講師で好きな(やりやすい)人、誰でも自由に二名チョイスしてよいと、職場の事務局責任者から言われ、頭のなかに他地区のあの人やこの人を思いうかべだが、何度か会議をする必要があったので、安直に同地区の比較的若い講師二名を選んだ。あとあとこの人選は失敗だったなあと悔いたのたが、それはまたさておき。
☆古文にも横書きというトレンドへひとり抗う出版会議
(『産經新聞』2021年11月18日/「産経歌壇」/小島ゆかり選)。
もう四年前のことだが、『春つぐる古文単語』という単語帳を出版したときのことを詠んだものである。
もともとこれはスマホのアプリ用に作った教材なので、アプリではやむなく横書きだった。
それが、アプリ絶版によって紙で出すことになった際、あらたにコンテンツを付加すると同時に、体裁等もろもろを話しあう会議で、出版の編集者が参考に持ってきた他社商品のいくつかに横書きのものがあった。意外にも、それは三四点ほどもあったと思う。
そして、編集者曰く、「最近ではデジタル媒体で見慣れている子が多いので、紙も横書きで出すとどうでしょう」と。しかし、その提案に自分は強く抗った。
ちなみに、このプロジェクトは、アプリを作る際に、全国の職場講師で好きな(やりやすい)人、誰でも自由に二名チョイスしてよいと、職場の事務局責任者から言われ、頭のなかに他地区のあの人やこの人を思いうかべだが、何度か会議をする必要があったので、安直に同地区の比較的若い講師二名を選んだ。あとあとこの人選は失敗だったなあと悔いたのたが、それはまたさておき。
そして、その二名も、横書き商品に積極的な興味を示したようだったので、結局、編集者と他講師二名のプロジェクトチームで、自分ひとりが強く横書きを拒むかたちになったのである。
「オレの目の黒いうちはぜったい横書きの古文教材など認めんからな」ということを、心では本気でも口調は冗談ぽく主張したときのことを思い出す。上掲作はそのときの作である。
□本日落語一席。
◆三代目柳家権太楼「鼠穴」(TBSチャンネル『落語研究会』)。
東京三宅坂国立劇場小劇場、令和元(2019)年12月25日(第618回「TBS落語研究会」)。
「オレの目の黒いうちはぜったい横書きの古文教材など認めんからな」ということを、心では本気でも口調は冗談ぽく主張したときのことを思い出す。上掲作はそのときの作である。
□本日落語一席。
◆三代目柳家権太楼「鼠穴」(TBSチャンネル『落語研究会』)。
東京三宅坂国立劇場小劇場、令和元(2019)年12月25日(第618回「TBS落語研究会」)。