「工場」という響きが暗くて冷くて固いイメージを受けて
響きがなんか好きじゃないんですけど、
いざ見てみますと私のイメージする「工場」とは全く違う
カラフルで曲線が多く明るい工場でした。
工場というよりはテーマパークのようなところでした。
しかしやしかし。
この話ってね、結構怖い話なんですよね。
笑おうと思えば笑えるけど、映像も綺麗っちゃ~綺麗だけど、
グロイなぁと思うシーンもあるわけです。
あぁ、でもラスト泣きました。
ウォンカは親が自分の邪魔ばかりするからと家を飛び出した人。
歯医者の息子でお菓子は虫歯の元だからダメだという
厳しい家庭で育ちました。
しかし、チョコレートやお菓子の魅力にはまり、自分でお菓子を
作りたくなり、親の反対を押し切って家を飛び出し、
世界一大きなチョコレート工場を作るまでになった。
でもずっと父親に対して心にひっかかりを抱えていたんですよね。
そう、家族というものを避けてきた。
そして人間不信でもあった。
昔、自分のレシピが従業員によって盗まれたから。
しかし、家族や人を避けるということは自分の後継者はいないわけで、
それで今回、ウォンカは5人の子どもを極秘のチョコレート工場に
特別招待するんです。
後継者を探すために・・・。
その招待には家族の一人を連れてきていいという条件付きで。
主人公のチャーリー少年以外は金持ちの子やわがままな子など
お母さんかお父さんと来ていた。
チャーリーは貧しい家庭で家族はおじいさんと。
チャーリー以外の親に甘えきっている子どもたちは自分勝手な行動をして、
次々と酷い目にあっていく。
ウォンカはそれを見て薄ら笑いをする。
子が悪いのは育てた親が悪いとでも言わんばかりに、
その苦しむ親の姿をも楽しむウォンカ。
子どもとその付き添いの家族が一グループ、一グループと
消えていく中で、チャーリーのグループだけが残り、
特別な賞品を受け取ることになるのだが・・・。
その特別の賞品というのは工場で、跡継ぎになって欲しいとウォンカ。
しかし、家族は捨てて工場に来いというのである。
チャーリーは家族を捨てることはできないのでと跡継ぎの話を断る。
それに酷く驚くウォンカ。
家族のほうが大切だなんて・・・とそんな答えが返ってくるとは
全く思ってなかったウォンカだった。
しかし、その日からウォンカは自分の心の傷に向かい合うことになるのだ。
苦しむウォンカはお菓子を作っても失敗作ばかり続く状態に。
そして、チャーリーの提案で父親に会いに行くことにする。
一人では行けないということで、チャーリーについていってもらって。
父親はウォンカが家をでるときは「もうおまえの戻ってくる家はない!」
と言ってはいたものの、ウォンカの活躍した新聞記事があれば切り抜き、
それらを誇らしげに壁に貼っていたのだ。
ものすごい量の記事だった。
そして、父親はウォンカに会えて感激する。
そして抱きしめる。ウォンカも最初は戸惑うものの、それに素直に応える。
それをきっかけにウォンカはチャーリーの家族ごと工場に呼び、
チャーリーに工場の権利を渡しともに工場を運営していくことにする。
新しい家族の一員をして。
家ごと丸々工場の中に引っ越しているのにはびっくりでしたが、
皮肉屋だったウォンカが人を好きそうな素直な笑顔で終わるのは
とても嬉しかった(;_;)。素直になれてよかったね、ウォンカ。
最近、家族ってものについてよく考えるので、今回の映画も
いろいろ考えさせる映画でした。
家族があるっていうことはすごく素晴らしいことなんだよなぁって。
生きる勇気になるし、力になるよなぁって。
どんなに否定しても生みの父親と母親がいて自分があるんですよね。
そうでなければ、自分は存在しないのだから。
そして、自分の起源はそこだから、そこは避けては通れないものでもあるんですよね。
自分が意識的に避けていても心のどこかで欲するものなんだろうなぁと
思います、家族って。
この映画の中で、かなり気になるだろう存在の人がいるんですけど、
というか、部族っていうのが正しいのか。
工場で働く小人軍団(ウンパルンパ)が出てくるんですけど、これね、
同じ人(一人の役者)が演じているんですが、
CGでのコピーではなくて、一人一人の動きをそれぞれ実際に動いて撮った
っていうんだから、すごい根気ですよね、役者もスタッフも。
これもストーリーとは別に見所です。
ラストも笑わせてくれます。
最近の「映画」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事