10月に入り、今年も残すところ3ヶ月を切りました。
写真家として悔いのない1年にしようと、
今全力投球で仕事をしています。
なかなかブログを書く時間が取れませんが・・・
皆さんから頂く応援メールや質問にはきちんと目を通させて頂いております。
特に将来日本を背負って立つような若手の写真家や、
未来の写真家を目指す皆さんから頂くメールには、
熱い情熱をいつも感じております。
僕自身、今年世界に出たばかりで偉そうな事など皆さんには語れません。
しかし、昨年10月下旬に米国の写真サイト500pxに参加して以来、
写真家として過ごしたこの1年の時間と内容の濃密さは計り知れないものがあります。
ぜひこれからプロフェッショナルを目指す若手や、
僕の様な中高年で世界に挑戦する皆様にも、
参考になると思える事をここで書かせて頂きます。
例によって、僕の事を「生意気な奴」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、
そういう方はこれより先を読まず、スルーして下さい。
僕には「日本人の美徳」は通用しません!
世界の一流写真家は、というより一流アーティストは、
凡人の何十倍ものエネルギーと強い意志を持っています。
僕が「・・・世界の企業に自分達の写真を使わせる。」、
・・・それを目標にというような事を以前書きましたら、
ある日本人の御年配の方から、
「・・・世界の企業に自分達の写真を使って頂く・・・。」
そう書きなおされた方が良いでしょう・・・とアドバイスを頂きました。
しかし申し訳ありませんが、
僕や相棒だった親友(今年亡くなりました)の発想はそうではなく、
あくまで上で書いた通り、
「・・・世界の企業に自分達の写真を使わせる!」なのです。
この発想の原点を理解できない方に、
お話をいくらしても仕方がない事です。
とにかくこれからの日本人には、
世界中にいる写真家の中で、自ら一歩前に出て目立ってほしいです。
世界で人気者になって欲しい!
僕が思うに「人気は実力の大きなバロメーター」です。
世界のアーティストには「生意気」どころか、
普段仕事以外では絶対付き合いたくないような「性格の悪い者」もいます・・・笑
「俺様が一番!」と思っている連中も少なからずいるのです。
そんな連中と仕事で競う以上、「美徳」など語っていては無理です。
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さて前置きが長くなり申し訳ございません。
今日これから紹介するのは、
僕を世界で最初に有名にしてくれた、
「National Geographic 」ナショジオのフォトコンについてです。
★National Geographic Photo Contest 2012
参加国が130ヶ国を超え、2万点以上作品が集まる、
世界最大規模・最高人気のフォトコンテストです!!
昨年は奇跡的に僕が日本人として初めて入賞しましたが、
このコンテストこそ世界に挑戦する者、
世界でビジネスを考えている写真家には「登龍門」です。
日本で行なわれる既存の有名フォトコンが、
どう頑張ってもナショジオに及ばないのが次の2点。
★国内のフォトコンは一部を除き、日本在住の者しか参加できない!
要するにほぼ100%日本人だけのコンテストである。
またアマチュアだけに限定されているコンテストも多い。
その結果参加者はとても狭い範囲になり世界から注目される事はまずない。
よって今までも、そしてこれからも、
入賞者が世界で紹介される事など全く無いに等しい!!
二番目は、
★選考方法がフィルム時代から殆ど進歩していない。
要はいまだにプリント投稿が主流である。
これはフィルム時代の「プリントが写真」という考えを、
そのままデジタル時代にもちこんだ発想です。
フィルム時代はポジそのものを審査するか、プリントでするか、
そのいずれかしか方法がありませんでした。
ポジ審査が写真家の技量が一番分かるのは間違いない。
カラープリントは誰がするか?プリントする人間の技量が関係するからです。
しかし現代のデジタル写真では、
撮影術と現像術は全てRAWデータを見れば一目瞭然です。
近い将来、世界レベルのフォトコンでは、
Jpg + RAWデータの投稿が普通になるかもしれません。
プリントやJpg画像だけの審査では、
どのような加工が施されたか、
本当の意味で写真のクオリティが分かりません。
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ナショジオのフォトコンは、Nature、Places、Peopleの3部門からなり、
世界中の写真家がアマチュア、プロに関係なく参加できます。
しかも全てが画像データでの投稿。
もちろん加工は殆ど認められず、
入賞者はRAWデータの提出を求められる事も多いのです!
よってRAWデータで撮影していることが応募条件になります。
★「A message about digital manipulation」
ちなみに私もRAWデータの提出をしましたし、
アップル社が私を採用する際にもそれを要求されました。
既に世界はそういうレベルに達しています。
その結果コンテストは高いクオリティを維持する事が出来ます。
また当然世界中のメディアにおける人気も高く、
それ故に世界企業の関心度も高い。
私の作品がアップル社のフォト・プロデューサーの目に留まるのも、
「ナショジオ」の高い信頼度と人気、ようはブランド力が大きいのです。
当たり前の事ですが、人気のある作品を企業が使いたいと考えるのは自然です。
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参加は全世界のWebより簡単に出来ます。
さらに参加者の全作品を閲覧する事も可能。
私は昨年の作品はもちろん、一昨年の分まで、
全応募作品を閲覧しました。
そして自分が審査員になったつもりで鑑賞しました。
また凄いのは、審査員が選ぶ入賞とは別に、
世界中の閲覧者の投票で選ばれる「Viewers'Choice」という賞があり、
審査の一端に世界中の閲覧者も参加出来るのです。
そして世界中にあるナショジオのWeb、さらにはその人気により、
各国のメディアでの露出度は想像を絶するほど凄い!
これは入賞した者にしか分からないでしょうが・・・
入賞者は発表後わずか数カ月で世界の数億人によって作品が閲覧されます。
以前も書きましたが、
私の入賞作品は発表後数週間以内に、主要な世界の国々で、
色々なメディアによって紹介され続けました。
しかもこれからもずっと「ナショジオ」のWebで、
2011年度入賞作品として掲載され続けるのです。
下記をご覧下さい。
★「National Geographic Photo Contest 2011」
このページは「ナショジオ」が消えて無くならない限り、
僕が死んでも残るでしょう・・・。
その結果世界でビジネスをする際、企業に自己紹介するのが簡単です・・・笑
こんな素晴らしい、しかも美味しいコンテストは世界中探してもどこにもありません!
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僕に質問を寄こすような若手の皆さん、
悩んでいる暇があるなら、今すぐ外に出て、自分がこれだと思う自信作を撮り、
ここに挑戦すべきです!
失う物は1作品につきたったの15ドルだけ。
もちろん僕は今年もチャレンジしています!
★Kent Shiraishi - 「The Sun & Shadows」
★「Farmers' Wisdom」
★「A Little Happiness in Sapporo」
★「The woman who takes a photo」
加工は殆ど御法度ですから、Retina Photoにするのが難しいので、
モノクロ作品と、撮影時にRetina Photoに近づけて撮れた作品を投稿しています。
まだまだ投稿締切の11月30日までに、
「ナショジオ」で最も人気の高いNature部門に自信作を発表する予定です!
また昨年の入賞者は殆ど今年も参加するようです。
私のFacebook友達で昨年のグランプリ優勝者、
Mr.Shikhei Gohの今年の参加作品は次です。
今年も素晴らしい瞬間を撮っています!
★「Reaching」
さすが!世界の一流は考えている事が違う!!
彼のように毎年挑戦するプロフェッショナルも多いのです。
これから世界に出て写真家として活動するなら、
当然世界でもっとも権威と人気のある写真コンテストに挑戦すべきです!
野心と気概のある日本人が、僕の後に続いてどんどん挑戦して欲しい。
そして二人三人と、日本人入賞者が増える事を僕は楽しみにしています!!
戦わずして勝利は無い・・・。
「Kent Shiraishi Photography」
追伸:
外国への挑戦は英語の壁もあり難しいと感じている方・・・、
(実は僕は英語ダメですが、それでも全く関係なく挑戦しますが…。)
出来れば日本語で参加したいと考えている皆さんには、
★「日経ナショナル ジオグラフィック写真賞」という、
日本版ナショジオの写真賞があります。
投稿締め切りは今月末です。
賞金賞品も素晴らしく、入賞作品は世界でも紹介されるようです。
こちらもプロ・アマチュア関係なく参加できるようです。
ブログ村「写真講座」ランキングに参加しております。
今回の内容がお役に立ちましたら一票投票お願いします。出来るだけ多くの方に読んで頂ければと思います。
下記「写真講座」ボタンクリックで一日一回だけ投票できます。
http://ngm.nationalgeographic.com/ngm/photo-contest/2012/entries/154182/view/
でもkentさんのには勝てそうにないですね・・・(^_^;)
このコンテストは何枚も応募できるんですね。
先日500pxで99.5点取った写真があるので私ももう一枚応募してみようかな。(^^)
何枚でも自分が挑戦したい自信作があれば、
投稿されたら良いと思います。
ただご自分の作品が僕の作品に勝てるかどうか?
そういう狭い裁量で考えない方が良いです。
相手は世界中の2万作品ですから・・・笑
大切な事は「自分自身の感性との戦い」です。
例えば僕に関して言えば、
過去の結果を見ると、モノクロ作品の入賞率は低い。
でも自分はそれでも投稿してみたい。
その自分の感性が大切だと感じます。
選ぶのが神様ではなく人間ですから、
誰かと戦うというより自分との戦いです。
頑張って下さい!
私は写真家ではありませんが、
白石さんの御意見は、写真家に限らず、
世界で活躍したい日本人全体に、言える事ではないでしょうか?
日本人以外の人達は、とにかくハングリー精神旺盛です。
日本人からすれば、図々しいと思う位です。
でも、かと言って、他人を蹴落してまで、這い上がるというのは、
ちょっと違うかと思いますが。。。
日本人は、もっともっと、図々しいくらいで
丁度良いのでは??
要は、自分自身との戦いだと、つくづく思うのです。
お忙しいかと思いますが、これからも、この様な元気が出る見解、
ブログ更新を、楽しみにしています。
私もgooでブログを開設しておりまして、kentさんも既にご存知かと思いますがgooのブログでも、
【今話題のブログ】という情報タグがあって、そこで紹介されていました。
そこから私も「青い池」の壁紙を戴きました。
私自身、先日「青い池」へ行ってきました。冬の風景も是非見てみたいですね。
今後のご活躍をお祈り致します。