「 老〜い、どん!」 樋口恵子著。 婦人之友社 1350円+税
あなたにも「ヨロヘタ期」がやってくる
常に女性の立場からの 社会問題を書い来られた樋口恵子さんが、人生の最晩年を考えておられます。一口に老年と言いますが、軽い仕事や趣味に生きる70歳代、いよいよ足腰が動かなくなる最晩年。その最晩年を「ヨロヘタ期」と名付けておられます。ちなみに彼女は1932年生まれ
以前は「ヨロヘタ期」になると子ども達が世間から自分の親を隠すというか、あまり人目につかないようにしておりました。
しかし多くの人が100歳近く生きるような現代、必ず助けが必要な状態になります。
サテ そうなら、そうなった時 私達はどうしたらいいのでしょうか?
樋口さんは
ご自分の体験を中心に愉快な文を書いておられます。ユーモアたっぷりに。
例えば 老婆は一日してならず(ローマは一日ならず)
BBーー貧乏ばあさん増加中
そして樋口恵子さんの優れているところは身辺雑記を書いても、その問題を社会的視野に結びつけておられます。その点が文学者の文との違いでしょう。