映画「謝罪の王様」を観た。
2013年公開の日本映画。
監督は水田伸生。
脚本は宮藤官九郎。
出演は阿部サダヲ、井上真央ほか。
がっかりした。これは酷い。
楽しめたのは最初の数分だけ。
後はどんどん気持ちが引けていく。
テンポは良くて、話は進むのだが。
コメディなのに笑えない。何か主
張があるかと言うと、それも無い。
何を表現したかったのだろう?
芸能界とかでよくある謝罪会見の
中身の無さを皮肉りたかったのか。
日本人の、とりあえず謝っとけ的
な姿勢に対する皮肉とか?
確かに、謝罪のテクニックばかり
が重視される傾向はあるし、本末
転倒だとは思うけど、"末"を笑う
なら"本"も示して欲しいよね。対
岸の安全地帯から他者を笑うよう
な嫌らしさを感じてしまう。
異文化に対しても、なんか傲慢。
上から目線でバカにして笑いを取
ろうとしてるのが、凄くイヤ。
クライマックスで連呼する「腋毛
ぼうぼう自由の女神」も最悪。
そのセリフに必然性は無いし、
下品だし、日本の文化的なランド
マークを外国の映画でそんな風に
扱われたら、どう感じるんだ?
脚本が宮藤官九郎で、キャストも
有名どころが沢山出てきて、それ
でこんな映画を作ったら、これは
もう罪悪だよ。