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聴刻堂日乗

「きみのお金は誰のため」(田内学)

「きみのお金は誰のため」(田内学)
を読んだ。

読み易いように小説風に仕立てた
経済の本。よくある個人向けの金
儲けの指南書ではない。金の活か
し方に近い内容だった。

国の中ではお金はあちこち流れる
水のようなもの。還流すると良い
が、一部に溜まるとそれは格差に
なる。それは税金等で吸い上げて
政策で再配分する必要がある。と
いった具合で解り易い。

赤字国債の問題も、必ずしも悪い
わけではないと言う。国内に金が
流れて個人の貯蓄になったり、国
のインフラ等のストックになった
りするのであれば問題ない。ただ、
金が国外に流れたり、ハコモノ等
の無駄な投資になったりするのは
問題なのだ。

以前、森永卓郎氏の本を読んで、
財政規律を守ることが諸悪の根源
のように書かれてて、腑に落ちな
かったのだが、本書を読んで金の
使い方が大事なのだと気が付いた。

金が使われる向こう側には、人の
働きがある。その働きが誰かの、
できるだけ多くの人の、幸せにつ
ながるのが良いのだな。

本書はよく売れているらしい。
図書館でも多くの予約待ちだった。
こういう本が多くの人に読まれる
のは悪い事じゃないと思う。

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