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聴刻堂日乗

映画「愛がなんだ」

映画「愛がなんだ」を観た。

2019年公開の日本映画。
監督は今泉力哉。
原作は角田光代。
脚本は澤井香織と今泉力哉。
出演は岸井ゆきの、成田凌ほか。

主人公のテルコはマモルが好き。
でもマモルはテルコを恋愛の対象
と思っておらず、他の女に片思い。
他にも片思いの男女が出てきて、
三者三様の片思い模様。テルコの
思いは、もはや好きとか愛とかと
呼べるものではなくなってきて・・・。

ふむ、そう来たか。
なかなか面白い映画やないの。
途中やや退屈になったが、どんな
オチかと、最後まで引っ張った。

途中の会話も緊張感があって面白
い。何気ない言葉にどう応えるか。
楽しい会話は続けたい。本音も少
しは伝えたい。でも真面目な答え
だと重くなる。どんなセリフが出
てくるか。

よくぞ微妙な所を踏みとどまった。
登場人物の誰もが、とても嫌な奴
になってしまいかねないのだが。
なんとか憎めない存在に踏みとど
まってくれたので、映画として成
り立った。

とは言え、登場人物達に共感する
のは難しい。それは年齢や性別の
問題ではないと思う。観てる私は
彼らほど自分のことを好きでいら
れない。

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