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聴刻堂日乗

映画「ドント・ルック・アップ」

映画「ドント・ルック・アップ」
を観た。

2021年のアメリカ映画。
監督・脚本はアダム・マッケイ。
出演はレオナルド・ディカプリオ、
ジェニファー・ローレンスほか。

地球へ直撃が予測される巨大彗星。
発見したインターンと天文学者は
警告を発するが大統領もマスコミ
も、誰も彼も捉え方が軽すぎる。

表現したいことは、よく分かる。
地球が全滅すると言うのに、世論
支持率やテレビ視聴率や、SNSで
バズったとか、そんなことばかり
気にしてる。なんでやねん!

カリスマ的なビジネスマンが巨額
の寄付金で影響力を発揮し、無責
任で、利己的な政策を誘導する。

対策は注目を集めるため喧伝され、
感動的に演出され、華々しいショー
と化す。打ち上がる花火が軽薄だ。

分断を煽るプロパガンダ。題名の
「ドント・ルック・アップ」は、
彗星という現実から目を逸らす為
のスローガンだ。

各エピソードはブラックジョーク
だが、さほど誇張されているとは
思えない。どれもこれも今、実際
に起きていることに近いだろう。

少し中だるみ感はあるが、よくぞ
作ったこの映画。これを観た人が、
これじゃダメだと少しでも思って
くれるといいな。

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