戦乱や民族紛争で引き裂かれた人々がどうすれば和解できるかは、20世紀から引き継がれた今世紀の大きな課題です。2008年2月に独立を宣言したコソボ共和国におけるアルバニア系住民とセルビア系住民の対立は、紛争収束後間もないだけに、対立の火種が生々しく残っています。民族間対立を和解に導くには、現に起こった事の正しい認識と、互いに同じ人間だという相互理解の醸成のための様々な取り組みが必要です。演奏する人々にも、聴衆にも訴えかける力のある音楽には、大きな可能性が秘められていると言えましょう。
6月28日に再々放送された、BS特集「“和解”へのハーモニー~“バルカン室内管弦楽団”の挑戦~」は、民族紛争で引き裂かれて以来、母国では共演することがないアルバニア系とセルビア系の演奏家達で編成した管弦楽団を日本に招き、民族の壁を乗り越えて演奏会成功に導いた、日本人指揮者 柳澤寿男さんの献身的活動を描いた感激的内容でした。
7月3日(土)22:00-22:50 NHK衛星第一 BS特集「響け 内戦の記憶をこえて 旧ユーゴ・民族和解の楽団」では、バルカン室内管弦楽団が、かつてのユーゴスラビアの激戦地、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボで演奏会を開くまで、演奏家達が音楽を通じて内戦の記憶とどう向き合い、ともに音楽を奏でていったのか、その心の軌跡を追う番組です。
1948年のイスラエル建国以来、パレスチナ人とユダヤ人の対立は旧ユーゴでのものより格段に根深く、一歩誤れば世界の平和にも重大な影響を与え兼ねない大問題として存在し続けています。しかし去る4月には、音楽を通じて互いに分かり合おうというパレスチナとイスラエルの演奏家達の活動を描いた、BS世界のドキュメンタリー「声をひとつに~パレスチナとイスラエルの音楽で家たち~」が放送されました。
余談になりますが、最近出版された二人のユダヤ人学者による著書は、現イスラエル政権が強硬に主張しているシオニズムやユダヤ人の起源を根底から揺さぶる内容でした。イスラエル建国の歴史の見直しと、パレスチナ人の権利を尊重が、中東問題の解決と世界平和に不可欠です。解決への手がかりが容易に見つからない現在、演奏する人々にも、聴衆にも訴えかける力のある音楽にも期待したいと思います。
6月28日に再々放送された、BS特集「“和解”へのハーモニー~“バルカン室内管弦楽団”の挑戦~」は、民族紛争で引き裂かれて以来、母国では共演することがないアルバニア系とセルビア系の演奏家達で編成した管弦楽団を日本に招き、民族の壁を乗り越えて演奏会成功に導いた、日本人指揮者 柳澤寿男さんの献身的活動を描いた感激的内容でした。
7月3日(土)22:00-22:50 NHK衛星第一 BS特集「響け 内戦の記憶をこえて 旧ユーゴ・民族和解の楽団」では、バルカン室内管弦楽団が、かつてのユーゴスラビアの激戦地、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボで演奏会を開くまで、演奏家達が音楽を通じて内戦の記憶とどう向き合い、ともに音楽を奏でていったのか、その心の軌跡を追う番組です。
1948年のイスラエル建国以来、パレスチナ人とユダヤ人の対立は旧ユーゴでのものより格段に根深く、一歩誤れば世界の平和にも重大な影響を与え兼ねない大問題として存在し続けています。しかし去る4月には、音楽を通じて互いに分かり合おうというパレスチナとイスラエルの演奏家達の活動を描いた、BS世界のドキュメンタリー「声をひとつに~パレスチナとイスラエルの音楽で家たち~」が放送されました。
余談になりますが、最近出版された二人のユダヤ人学者による著書は、現イスラエル政権が強硬に主張しているシオニズムやユダヤ人の起源を根底から揺さぶる内容でした。イスラエル建国の歴史の見直しと、パレスチナ人の権利を尊重が、中東問題の解決と世界平和に不可欠です。解決への手がかりが容易に見つからない現在、演奏する人々にも、聴衆にも訴えかける力のある音楽にも期待したいと思います。
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