ただ日常をダラダラと‥

大人だからといって、ただ年をとっている以外に何かを学んでいるとは限らない。

有名だからといって人に敬意を持って接してもらえるとは限らない。
金を持っているからといって人に尊敬されるわけではない。
喧嘩が強いからといって人に慕われることはない。

人が敬い、慕い、親しみを感じる人物とはどんな人間だろう。

国家や民族に関しても同じように考えてみてはどうだろう。

先の大戦が終わり、骨の髄から戦争に嫌気がさし、
世界中の人々が二度と戦争という愚行を繰り返さないと肝に銘じたはずなのに、
東アジアの空気の中にさえ、
争いと戦さの匂いが微かに漂ってきていると感じないか。
インターネットという新しいメディアが
子どもの戯れのような言い合いから始まる暴力を煽ってはいないか。

まさか・・・という緩みが蔓延していないか。

世界は優しく愛に満ちた人達だけがいるわけではなく、
どうしようもなく卑劣で愚かな人間や
闇が存在していることも子どもに教えなくてはならない。
ナイーブなままでは生きては行けない。
しかし、それでも圧倒的に多数の人々は思慮を持ち、
静かに調和の中で暮らしている。

このことを子どもに伝えなくてはいけない。
子どもだからといって純粋で無垢なままの存在ではない。
その白紙のページに何が書き込まれ、どう染まっていくかは大人しだいだ。

そして、大人だからといって
ただ年をとっている以外に何かを学んでいるとは限らない。

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2011年9月24日 名古屋 日本ガイシホールにて 浜田省吾


この夏にBSで放送された浜田省吾のTVプログラムを今になって食い入るように観ている。まあ、プログラム自体は販売されているDVDの内容にチト別映像を付け足しただけの無難な内容なのだが、彼の歌に合わせてこのような文章がテロップで流された。
十数年前のインタビューで彼は「吉野弘さんの書かれる詩が好きだ。」と言っていたのを思い出した。
アタシも吉野弘さんの詩が好きで特に「祝婚歌」が大好きなのだが、今回の浜田省吾の文章は「祝婚歌」にも負けない素晴らしい詩だと思う。言葉の歯切れが簡潔で心地よく良く、彼がこれからの世界を危惧する気持ちが重く伝わってくる。そして、言葉の全てが心に染み入ってくる。思わず、涙ぐんじゃうよ!アタシも歳のせいか弱くなったな。
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