ー マンガ本 1ー
ある日、先輩と僕は別々の場所に出張することになった。
その前の晩...
先輩)「明日オレ出張」
僕)「何処行くんですか?」
先輩)「東京」
僕)「僕も明日から出張なんですよ」
先輩)「………」
僕)「何処行くの? とか聞かないんですか?」
先輩)「そんなことはどーでもいいけどさ、おまえイニシャルDの新刊買った?」
いつもの感じだ。
僕)「買いました。明日移動中に読もうと思って」
先輩)「それオレ読むわ」
この言い方が、まったく悪そうでも・申し訳なさそうでもなく
これが定食屋のお味噌汁なら、「赤ミソにしますか白ミソしますか?」って質問に
「赤ミソで」って答えるくらい普通な言い方で言う
一瞬聞き間違えたのかと思い「えっ?」って聞きなおすと
「くどいな、それオレ読むから今晩持ってきて」って
ちょっとお醤油取って くらい普通に言う
多分この人は人間の心を失っているか、
あるいは、自己中界の王様なのかもしれない。
確かに、自分のことを殿だと思っているような自覚症状は以前からある。
(詳しくは過去ブログをご覧ください)
とは言え、これは僕が出張に合わせて買った本
そう簡単に渡すわけにはいかない!
僕)「じゃあ、僕が出張から戻ったら持ってきます」
先輩)「オレ明日から」
知っとるわ! さっき聞いたわ!! と思いつつ無言でいると
「おまえが買ったんならおまえはいつでも読めるやろ。
明日は“オレが読む!”」っと、
まるで
“天下布武!” かと思うような宣言をし...
その夜、僕は敗走しながら本を配送した。
そして翌日...
つづく