いよいよ子の権現に向かう山に登ります。いったん道路に出てそのまま道路を歩いていけば西吾野駅に行けるようだ。向かいに山の入り口があった。最初は、「えー]って感じだった。いきなり崖のような山道。必死でおじさんのあとについて上って行った。上りがずっと続いていて休むところが全然ない。道も草がぼうぼう生えているようなところがあったり岩場みたいなところとか、さっきまでの山道とは大違いだ。おじさんは、途中で休憩しながら登っていた。私は、おじさんを追い越してどんどん登って行った。
でも、登っても登っても上り坂。まだかまだかと思いながら、でもゴール(子の権現)が近いことは確かだ。私は、とても元気だった。鳥居が見えた。山道の終りだ。やったー! 子の権現の矢印があるほうへ歩いて行った。金のわらじ、金のわらじ。30年振りだ。すると、子の権現のほうから、おばさんが歩いてきて、話しかけられらた。
おばさんは、私がどこから来たのか、来る途中10人位のグループに会わなかったか聞いてきた。おばさんの話しから、そのグループは伊豆が岳の頂上の手前で、雨が強くなりや雷が鳴り出したとき下ってきた人たちではないかと思い、たぶん引き返したんじゃないかと伝えた。そのうち、おじさんも到着。おじさんにもそのグループの話しをすると、たぶん引き返したとおばさんに言っていた。おばさんは、そのグループが来るのを待っていたようだ。
そんな話しや雨や雷の話しをしていたら、なんとまた雨がぽつぽつ降ってきた。とりあえず、お参りをして、金のわらじを見なくてはと思い急いで社のほうへ行った。金のわらじは、想像してたより小さかった。それにこの場所もこんなに狭かったかなーって感じ。私が大きくなりすぎた? 5円玉を出してお願いした。ほかにこんな山に似合わない若いカップルが来ていた。でもちゃんとお賽銭を入れてお願いしていました。
雨がとても強くなってきた。伊豆が岳で降られたより本降りになってきた。でも雷がないだけまだましでした。カップルが、本殿のほうで雨宿りをしていたので、私は金のわらじのほうへ行って雨宿りをしていた。おじさんはどうしているだろう? おばさんは? また雨が降ってきちゃったら、またここで1時間ぐらい待ってないとならないかなー? でも、あと帰るだけだし、今度びしょ濡れになったらほんとに電車に乗れないし。まあ、ちょっと待ってみよう。わらじの横に座って雨を眺めながら、メモ帳に今日の出来事を思い出しながら書いていた。
すると、おじさんがさっきのおばさんが車で駅まで送ってくれるみたいだと呼びにきてくれた。おー、なんてラッキーなんでしょう! 私ってやっぱり運がいい。でも、とても汚いんですけど・・・それがちょっと気になりましたが。 その前にお守りを買っていこうと思い、おじさんにちょっと待っててもらい私の好きなひょうたんの形のお守りを買った。雨は全然おさまる様子はない。おじさんの傘に入れてもらい、少し先の売店まで行った。 売店はやっていませんでいたが、座るところがあったのでおばさんともう一人雨宿りの男の人(30代ぐらいのおにいさん?)が待っていた。おばさんが、会うはずだったグループの人たちのために用意していた差し入れのスイカをくれた。冷えていて甘くてみずみずしくて、とてもおいしかった。久々の水分補給。からだの外側は水分取りすぎましたが・・・。生き返ったー。もっと食べたかった。夏は、スイカ食べたくなるね。
しばらくすると、雨はさっきより小降りになり車のところまで行くことにした。おじさんは、健康の為に歩いていくとのことなのでここでお別れだ。おにいさんと私はおばさんに送ってもらうことにした。最初は吾野駅までの予定でしたが、おばさんが飯能まで帰るので、そこまで乗せてもらうことになった。私が小学校の卒業文集を読んで、伊豆が岳のことが書いてあってので行ってみたくなり、30年振りに登ったこと。小学生が登れたんだからという軽い気持ちで来てしまったことなどを話したら、大笑いされてしまった。 すごい軽装で、時計も雨具も持たず来てしまった自分がとても恥ずかしくなってしまった。でも、おばさんとおにいさんは、山について、いろいろ教えてくれた。おにいさんは、自転車で色んなところを旅するのが好きらしい。キャンプをしながら、走るんだって。自転車は坂道が大変だけど、気持ちいいだろうね。来週富士山に登るんだとか。
おばさんは、私が自信喪失・・・? してもう山登りやめるんじゃないかと思ったらしく、山の話をたくさんしてくれた。そんな中で、同じ山に何度行こうと思っても何か都合が悪くなったり、天候が悪くなったりして行けない山があるって話をしていた。それとは、反対に何の予定もしてなかった山に行けるときもあるって。でも、ずっと行けなくてもいつか何かの拍子で行けるかも知れないし。山にも“縁”がそして“運”があるみたいだって。人生と同じだよ、あきらめちゃいけない。私は今日、とてもいい人達に出会ったと思った。
飯能でおばさんにお礼を言って、おにいさんとも別れた。とても寒くなっていました。このままだと風邪をひいてしまうと思いとにかく着替えたいと思った。ここが、吾野じゃなく飯能でよかったです。駅ビルの中にユニクロがあったので、迷わず向かった。赤紫色のTシャツと迷彩柄の短パンで1,580円。安い、それになかなか可愛い。かなり満足。靴下も買えばよかったな。でも、気分はすっきり、とりあえずさっきよりは寒くないし。これで、堂々と電車に乗れる。
私は山登りやめませんよ。(おばさん、安心してください。また、どこかの山で会えるかもしれないですよ) 山から(自然から)学ぶのもはまだまだありそうだし。やっぱり、登ったあと頂上の景色は気持ちいいし。次は、ちょっと低めの日和田山・高麗川コースかな。大変長くなりましたが、これで伊豆が岳の思い出終了! 家に帰ったら、保谷のほうもかなりすごい雷だったそう。次の日の朝刊には、雷でJRの電車が止まったっとか調布のあたりが停電したとか書いてあったから、やっぱりかなりすごかったんだ。それを読んだらさすがに怖くなった。←気づくのが遅い。 (おわり)