DEEP ACIDなんでもかんでも日記・ヤプログ!より移行

誰でもよかった

 AKBの殺傷事件の犯人は、刺す相手は特定のメンバーではなく誰でもよかったと言う。要するにAKBと言うブランド名を除けば、メンバーは彼にとっては匿名も同様だったと言うこと。
 AKBに限らず、今やアイドルユニットはメンバーがユニークな存在ではない。もちろんファンは特定のメンバーを推すだろうが、メンバーが抜けてもグループは続く、と言うのは私のようなキャンディーズ、ピンクレディー世代には違和感。メンバーがやめたいと言ったらそれは直ちにグループも解散する、つまり他に変えがたいユニークなメンバーの存在がグループの存在価値を決定づけている、と考える。
 今の時代はそうではない。メンバーが新しく入ったり、卒業したり、時々選挙と言う名目で順位をつけられたり。アイドルユニットがアイドルの女の子個人を使い捨てにする時代。それなら歳を取っても少年隊やTOKIOの名前を背負っているジャニーズの方がグループの名前にメンバーが責任を負っている分好感が持てる。僕はこんな非正規雇用の労働者が直面するような試練をアイドルにさせること自体がとても心苦しく耐え難い。ふなっしーは中に人などいない、とファンタジーを語れるのに、なぜ今のアイドルは選挙で順位付けされると言う生々しさを味わうのか。
 もはや今のアイドルはファンタジーではなく、むしろスポーツ選手のようなサクセスストーリーとして語られる。いやスポーツ選手ならいい、私はやはり今時のアイドルに非正規雇用労働者の生々しさを感じてしまい、見ていて息苦しい。殺傷事件の犯人もまた、単なる殺傷ターゲットと言うより、彼女たちの在り方の息苦しさに自分の将来の不安定さを重ねていたのかもしれない。
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