料理と読書はとても良く似ている。
一冊の本を何通りもの読み方で飲み込んでいくように、
料理も食材を駆使し何通りもの味付けで噛み砕き飲み込んでゆく。
因に今日の晩ご飯はトリの生姜焼きとナスとピーマンの味噌炒め。
雨が降っていて気候の変化激しいので、あえて生姜はすりおろさず薄く刻んだ。
酒と醤油とで漬け込んでいる。
一日中夕方の様な暗めの今日は、本も軽いものしか読まない。
一番興味のない分野だが、家族的な。感動的な。
漫画の様な本をサラッと読む。
ああ。大人になったなー。
とか言ってやはりその手の本はスカスカで味気なく、
ギュンターグラス、ドストエフスキー、大江健三郎とビシッと締めくくるのだけれど。
うちには前からテレビと言うものが無く、
何をしているかと言えば本を読むだけ。
ああ。お酒が必要でなくなった今、離脱も終わり(長かった)、
今日飲まずに明日明日とくぐり抜け、
素面の人生を味わい中。
素面でも楽しき毎日。
いや、飲みたいよ今すぐ飲みたいよ浴びる程飲みたい。
でも今はそう思いながらも飲んでた日々が遠い昔のよう。
つい最近まで普通の人の一生分を30クールくらい消費していたのに。
自分の失敗をすのこ男に全ておっかぶせた今、
酒なんか飲んでいられない。
味わいたい普通の生活。
風邪を引いても休める日々。
パニック発作が出てもどうと言う事のない日々。
悪夢で魘されても「あービックリした」っつって冷や汗かいておしまいの寝起き。
もう悩む必要のない精神の病。
狂っててもええ言うとるさかい、個性個性。
つかのろけしか出て来ないごめん世間。
今まで一人ぽっち四苦八苦してホントに死のうとしてたんだから
書かせてダーリン。
私は今でもドキドキしているよ。
車に轢かれそうになった所をサッと助けて貰った様な感じで。
戸惑いはきっと一生続くのかな。
こないだまでの苦しき生活、病気と借金と生活と人間不信と残酷さと、
実は毎日、夢で見るよ。
汗びっしょりかく寝起き、これはもう続くのだろう。
でももう本も人生も料理も同じで、
グルグルグルグル回っているだけ。
気にせず夢現(ゆめうつつ)漂ってれば良いのかなと思う。