「皇祖神への報告」「先祖の墓参」などという私的な理由だけで地方を訪問し、多くの公金と公務員を使う理由にならない。
愛子様の伊勢神宮初参拝は、式年遷宮の翌年、G7伊勢志摩サミットの2年前。
式年遷宮後の新しい神殿への参拝
国際社会へ向けた伊勢神宮の広報
という重要な用事があった。
皇太子皇太子妃時代の両陛下の伊勢神宮参拝は、公務で三重県に行く時に行う・・・というのが基本的な形だった。
つまり、愛子様を連れて伊勢神宮を参拝する事が難しい状況であった。
地方公務には幼い子供を連れて行けない。
かといって、皇太子ご夫妻が地方公務以外で訪問出来る程の大事な要件はそうそう無いのである。
皇太子ご夫妻は責任の重い立場だ。
皇太子ご夫妻、東宮家の外出には多数の職員とSPが付き添い、行く先々で厳重な警備が敷かれる。
多数の公務員が動員され多額の経費がかかるのだ。
佳子様の成年報告の参拝は愛子様初参拝の翌年。
参拝の他に式年遷宮に関連した視察があった。
幾つもの宮が遷る為、別宮の遷宮も含めると遷宮は一年で終わらない。
そして、
G7伊勢志摩サミットを翌年に控え、
なぜ伊勢でG7を開催するのか
伊勢神宮の重要性を内外に知らしめる必要もあった。
その点で皇族が成年報告をするというのは効果が大きい。
東宮家と佳子様の参拝の間には、高円宮家の典子様の結婚報告という大事もあった。
眞子様の成年報告の参拝は式年遷宮の2年前。
式年遷宮行事の視察を行い、式年遷宮の広報の役割を担った。
伊勢訪問が神宮参拝だけでないのは、天皇皇后時代の上皇ご夫妻も同じであった。
式年遷宮ではその後に三種の神器と一緒に天皇皇后両陛下が伊勢神宮を参拝される。
直近の式年遷宮では、式年遷宮に合わせて導入した新型観光特急「しまかぜ」に乗って当時の両陛下、上皇ご夫妻が伊勢へ入られた。
平成26年3月である。
愛子様初参拝で東宮ご一家が伊勢神宮を訪れた4ヶ月前の事だった。