enowing

enowing

石橋の『たいむとんねる』18年4〜6月

2021年03月21日 03時03分13秒 | Weblog
Trump時代に見た米国のトーク番組についてまとめていたらとんねるずの石橋貴明の『たいむとんねる』という番組が最初のほうで大コケしていたのを思い出した。

17年は米国のトーク番組をよく見ていたわけだが、18年初頭になって日本でも見てる人がいるんだろうかと思ってTwitterで"コルベア"などと検索したらウーマンラッシュアワー村本のアカウントへのレスが出てきた。誰これと辿ると朝まで生テレビでの発言で炎上しているようだった。さらに遡ると17年末のテレビ番組で政治をネタにした漫才をやって、それでも炎上していたようだった。ちょうど次の週に新宿ルミネで独演会というのがあったので行ってみたら日本のお笑い全般を批判していた。3月と4月にも独演会に行った(このあたり前にブログに書いた)。
その頃3月下旬にとんねるずの『みなさんのおかげ』とナインティナインの『めちゃいけ』が終了した。それぞれ30年、20年ぐらいは続いてたんじゃなかろうか。『みなさんのおかげです』というタイトルが『みなさんのおかげでした』に変わっていたのを知らなかったぐらいに見てなかったが、終了のニュースを知って久しぶりに見てみた。バナナマンのデブったほうがかつてなら石橋や木梨がやっていたような役回りをしていて、とんねるずの二人はそれを見てリアクションをしていた。
自分が馴染みがある『みなさんのおかげ』は宮沢りえとかノリダーぐらいの時期で、その後の記憶は散発的である。
『めちゃいけ』のほうは高いレストランで値段を当てるコーナーを断片的に見かけたぐらい。岡村隆史はわりと好きだがちゃんと見たことがないまま番組が終わってしまった。このての番組はどれも『みなさんのおかげ』の変種だと思って興味が湧かなかった。
翌月の18年4月から深夜番組で『石橋貴明のたいむとんねる』が始まった。『たいむとんねる』は石橋が幼少から売れたあたりの70年代前半から80年代の事物を懐古する番組だった。この番組の最初のほうの何回かは自分にはヒットだった。『サタデーナイトフィーバー』が流行った頃の新宿のディスコとか『あしたのジョー』とか柳沢慎吾が出た回とか。石橋が当時自分と同じものを体験していたのが結構意外だった(新宿のディスコは知らないが『サタデーナイトフィーバー』のサントラは親がよく聴いていた)。時期的には日本のお笑いを批判するウーマンラッシュアワー村本の独演会が抜けて来ない感じがしたのと重なっていた。
爆笑問題の太田光がゲストの時に70年代後半から80年代前半の日本のテレビのお笑い番組の歴史を振り返った回が特にツボにはまった。『お笑いスター誕生』が思い出深い。当時小学生だったが土曜の昼はあれを見るために学校からダッシュで家に帰った。とんねるずなど演者が見せる芸も面白かったが山田康雄が司会で登場する演者を紹介するMCもよかった。
というわけで個人的にツボにはまった『たいむとんねる』だったが視聴率のほうは相当に低迷したようだ。数%ぐらいしか行かず、むしろその低迷ぶりがニュースになっていた。視聴率が振るわないまま夏前ぐらいにはありがちな深夜バラエティ番組へとリニューアルされてしまった。そこからは概ねつまらなくなった。
リニューアル後、水道橋博士が出た回が興醒めだった。ビートたけしが天下を取って30年以上保っているとかたけし軍団のメンバーの話とか。ビートたけしを殿と呼んでいる時点で引く。リニューアルされる前にそんまんま東が出ていて、売れる前に石橋と遊んでいた話をしていたのは面白かった。その頃『お笑いスター誕生』にツーツーレロレロで出ていた時は結構面白かった印象があったのだが、たけしの家来になってからは卑賤な印象しかない。カージナルズのつまみ枝豆、ガダルカナルタカも同様。カージナルズの時は面白かったのに。
彼らのお殿様であるビートたけしは漫才ブームのツービートの頃と『ひょうきん族』のたけちゃんマンまでは面白かった。『笑ってる場合ですよ』の火曜日は面白かった。『ひょうきん族』は今見ても何が面白かったのかわからないのだが、当時マンネリ化した『8時だよ全員集合』のオルタナティブでああいう内輪ウケのパロディが新しいお笑いだった。夜更かししてビートたけしのオールナイトニッポンも聴いたことがあった。それに出ていた放送作家の高田文夫は家来っぽくはなかった気がしたが、たけし軍団を作って若い芸人たちを家来にしたあたりですっかり面白くなくなった。『TVジョッキー』では軍団の芸人たちをいびるのが陰湿でいびられてる芸人たちも貧相でみじめすぎた。『元気が出るテレビ』でも実働しているのは家来や素人で当人はもはや新しい芸などやっていなかった。そのあたりできらいな芸能人入りした。お笑い芸人として上がりがついた後に映画監督などをしていた。そうした文化活動でマウントしながら殿様的なポジションで変な仮装をするぐらいでお笑いの実働は家来にやらせて、それにケチをつけたりコケにしたりするスタイルが固定された。
『笑ってる場合ですよ』の後に『笑っていいとも』が始まったがたるくてつまらないのでがっかりした。司会のタモリはもともとイグアナの真似をする場末の変な芸人という印象しかなかった。トーク番組のホストとして見るとタモリは相手との会話の間が悪くて最悪だった。すぱっとした切り上げ方や話題の転換ができず、あたかも話がしぼむかのようだった。タイミングがとれず会話のリズムをリードできないからトーク番組のホストとしては根本的にダメなのではないかと思われる。そんなたるい状況のまま30年以上続いたのが驚きである。(参考:『笑っていいとも』が拡げる喜び組の輪

石橋貴明のたいむとんねる 
第1回 18年4月16日  80年代のテレビ業界 ゲスト:工藤静香
第2回 18年4月23日 70年代後半の新宿のディスコ ゲスト:DJ.KOO
第3回 18年4月30日 『あしたのジョー』ゲスト:千原ジュニア (これで千原ジュニアを知った)
第4回 18年5月7日  昭和の大物芸能人 ゲスト:柳沢慎吾 
第5回 18年5月14日 売れる前の話 ゲスト:そのまんま東
第6回 18年5月21日 昭和の美女 ゲスト:リリーフランキー
第7回 18年5月28日 昭和のプロ野球 ゲスト:江夏豊
第8回 18年6月4日 お笑いテレビ番組の歴史 ゲスト:太田光
第9回 18年6月11日 60年代生まれが欲しかったグッズ ゲスト:高橋克実
(二週休み ここでリニューアル)
第10回 18年7月2日 いい女 ゲスト:YOU
第11回 18年7月9日 デタラメ芸人 ゲスト:水道橋博士
第12回 18年7月16日 ワールドカップ・ロシア(生放送) ゲスト:澤部佑 小柳るみ子
第13回 18年7月23日 変態グルメ ゲスト:高嶋政宏

高嶋政宏と他でもやっていたような飲食店巡りをするに至って当初の懐古路線に終止符が打たれた感があった。ただその後もたまに懐古に走る回があった。19年に柳沢慎吾が二回目に出演して売れてきた頃に買ったBMWの話をした回は面白かった。それでYouTubeで柳沢慎吾が物真似をする動画を見たりしていたら『ふぞろいの林檎たち』が関連動画で上がってきた


コメントを投稿