真夏の夜の夢

　「さがり花」　沖縄で夏の一夜だけ川の近くでそっと咲いて、明け方になると川面に散ってしまう、幻の様な花。

　何年も前から見てみたいなぁ、と憧れていたけれど土地勘の無い素人にはツアーにでも参加しない限り、それもタイミングが合えばの場合なので憧れだけで終わるのかと思っていたら・・・

「いやぁ、ゆってみるもんだねぇ～。今晩咲くみたいだよ～。」武美パパが地元ネットワークでサーチして、連れて行ってくれました。
　美しいでしょ。花びらが繊細。明け方川面に散りばめられた姿も目を見張る美しさなんだそうです。

　でもね、すごい場所なの。木がとにかく沢山で真っ暗な中を木と木の間を中腰でくぐり抜けていくの。BGMは野生のフクロウ。本当にホーホー鳴くもんなんだね。

懐中電灯必需品です。そしてディープな森の中に行くとは思っても見なかったのでりりぽん、服装間違ってます。お姉ちゃんも似たようなもんなんだけどね。　こんな真っ暗で何処に何が生えてるかもわからない所を地元島人の隊長と武美パパが案内してくれるのです。

　
　「え？妊娠７ヶ月？安定期だから大丈夫さー。」沖縄人、前向きだ。

「大丈夫、ハブはこの辺いないから。もしもいたら　Have a nice day!(ハブ ア ナイスデイ！」　まぢか？

しかもさあ、戻ろうという時に「あれ？こんな道だったっけかな？」「パン、撒きながら来れば良かったさー」　ヘンゼルとグレーテルか？

　迷ったぁ？そんな地元の人ですらたまにわからなくなってしまう、人の手の入っていない森の中を流れる川の側に静かに咲く美しい下がり花。



　会えて心から嬉しいです。