お手紙の中で「16歳で大津の陸軍少年飛行兵学校に」と書いた。
しかし、それを見た母親から指摘。
父親は昭和4年の早生まれ。入校したのは昭和19年10月。
実際は15歳であったとの事だった。
父から良く聞かされていた「16歳で」というのは、
秋田に戻ってきた時の年齢だったそうだ。
15歳・・・
どんな思いで故郷を離れたのか。
長男ではなく次男だったがゆえの決断。
今の15歳には考えられないことだろう。
だからこそ、記録に残しておきたいと思った。
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大津の陸軍飛行兵学校跡地にある「若鷲の碑」
その裏に父の名前も刻まれていると聞き、数年前に見に行ってみた。
滋賀県は初めての訪問。
琵琶湖が見える高台に、その碑はあった。
今の時代でも秋田から大津は遠かったから
当時の交通網も整っていない時代には、どんなにか時間がかかったか。
もう二度と故郷には帰れないと覚悟していたのは間違いない。
琵琶湖越しに見えた三角の山が、こころなしか故郷の風景に似ていた気がした。
毎日の訓練の中で、この山を見ながら故郷に思いを馳せていたのだろうか・・
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