がんばってお弁当

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室生犀星的な想いの6月13日とお弁当

2023-06-13 18:40:06 | お弁当
ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて異土の乞食かたゐとなるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや

室生犀星の詩の中でも、(多分)一番良く知られた詩ではないでしょうか。
学校の国語のテキストで初めて出逢った時、室生犀星に己をだぶらせずにはいられませんでした。

それから大人になり、故郷を切り捨て遠くに暮らすようになった今、その詩の中に愛情への渇望を感じるのは、単に私がそうだからだけなのでしょう、きっと。

父親の犯した恥のせいで、閉鎖的な田舎町で、物心ついた頃から後ろ指さされて来ました。
それでも歯を食いしばって故郷に留まり続けていたのは、母の存在。
でも母が不治の病に冒され他界した時、私は故郷も冷たかった父方の親族も、一切捨てて来ました。

なのに、なぜか今でも桜が見事だった故郷の夢を見ます。
今朝も近隣に名高い城跡に咲く桜の中を、母と歩く夢を見ながら泣いていました。

よしや
うらぶれて異土の乞食かたゐとなるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ』

親も兄弟姉妹もいない私の居場所は、私の存在を必要としてくれる誰かの傍ら。
お荷物扱いされて来た故郷の親戚など、他人以下なのです。


私弁当

彼弁当

・豚の角煮
・ひじきの煮物
・味玉
・きゅうり漬け
・かぼちゃの塩バター合え
・蕗の佃煮

夢見のせいで、ちっとばかりおセンチな來夢でした。





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