鎌倉のグロリア少年合唱団さんも今年が創立50周年で、フレーベルよりひと足早く、先日10月12日(祝)に記念演奏会が行われました。会場のカトリック雪ノ下教会に私も行ってきましたので、そのご報告です。
以前の書き込みで勘違いをしていましたが、実はグロリアさんも今年が50周年。50周年に向けて、前年度の演奏会などでは、会場でOB諸氏に記帳するようにアナウンスが流れたり、50周年の軌跡のような写真展示があったりしていましたが、いよいよ記念演奏会本番を迎えました。
古都鎌倉という土地柄もあり、お客さまの中にはお坊さんの姿もあったりで、さすがは鎌倉といったところでしょうか。鎌倉駅から観光客をかき分けて、なんとか15分前には到着したのですが、すでに会場に空席は少なく、こっそり聖堂の2階席に上がって席を確保しました。それもすぐに満員となり、聞けば前売りでほとんど売れてしまい、若干の当日券を手配するのも大変だったそうです。
さて、一つの関心は、OBの方たちがどのような関わり方をしているかということでした。グロリアさんにはOB会という独立組織はありません。その代わり、OBによるグロリア男声合唱団が本部の活動の下にあり、子供たちの活動とセットになっています。というのも、宗教曲には少年パートの他に男声パートも必要ですから、変声した少年のクラス(高校生含む)があるものの、全体のバランスとしてやはり大人の声(OB)も必要だという側面もあるのでしょう。
今回、男声合唱団(OB)の出演は十数名というところでしたが、年齢は十代から髪の毛が気になる壮年世代まで幅広くおられたようでした。
さて、いよいよ開演となったのですが、しょっぱなの演奏が男声合唱でスタートしたのには驚かされました。OBと変声した子供達によるグノーの『神学校のためのミサ曲』第5番ハ長調より。
スタートは団歌を全員で歌ってから、といった固定観念があるので、いきなりの男声合唱にはびっくりしました。それには理由があるようで、この最初の演奏だけはオルガン伴奏によるもので、そのあとには…
演奏が終わって男声陣がはけたあとに、オーケストラがぞろぞろと入場。グロリアさんにはプロ演奏家による「グロリア室内オーケストラ」が編成されており、合唱団のスペイン・ポルトガル演奏旅行の際にも同行したと聞いています。そしてこのオケを従えて歌うのは、今度はカワイイ下のクラスの子供達10名でした。なんという対比でしょうか。歌うのはサンサーンスのアヴェマリア。ちょうどその頃から、西日がステンドグラスを通して十字架を照らしはじめ、歌の音程がどうこう言うのを超えて、弦楽の美しい音色とあい余って、まさに天使の調べとなって会場全体を包んでいました。普段はその辺の普通の小学生のはずなのですが、すべてが一体になった時に、グロリア特有の音楽が生まれるのかもしれません。
…といった具合でずっと書いていくとキリがないのですが、次の曲で上のクラスが加わり、さらに次の曲で男性パートが加わる形で、全員が歌う頃には、オケも音量を上げて、全体が迫力ある演奏となっていました。
今回プログラムは全て宗教曲です。小学生は暗譜で、これらの宗教曲を原語で覚えるというのは、なかなか大変であったろうと思います。できれば、高校生たちも暗譜で頑張ってもらえればとも思いましたが、いろいろ事情もあるのでしょう。自分の経験でいうのも何ですが、子供のころに一度暗譜した曲を、大人になってから男声パートで新たに覚えさせられると、頭が混乱して暗譜できなくなることがあったりします。
グロリアさんは宗教曲オンリーというわけではないのですが、今回は宗教曲のみのプログラムで、オケの伴奏による重厚なものでした。グロリア少年合唱団の特徴を存分に発揮していたように思います。アンコールでのハレルヤも、オケを従えて迫力ある演奏でした。オケの伴奏で歌えるなんて、グロリアの子供たちはなんて恵まれているのでしょう。そしてそのオケが、その辺の市民オケとは違って、非常にうまい演奏であるというのが素晴らしいのです。いやホントに素晴らしい演奏でした。
そうそう、会場では一切のアナウンスがなく、始まりも、休憩も、終演も、全てはライティングだけ。もちろん、途中で挨拶も一切無しです。これはこれで清くて良かったと思います。
本番前に1時から記念ミサもあったそうで、子供たちはそこでも歌ったそうです。本番中どうも舞台(祭壇)への出入りがフレーベル並みに(^^;うまくなかったので、どうしてだろうと思ったら、ミサがあったので直前ゲネプロができなかったんですね。子供たちやご指導の先生方は一日中大変だったと思います。本当におつかれさまでした。
客席には、比較的若いOBとおぼしき面々もみえていましたから、鎌倉という街に住む限り、合唱団との絆は何年経っても切れない関係にあるのでしょう。これも素晴らしいことだと思います。
終演後、少年合唱団の演奏評論を書かれている道楽氏と会場でお会いし、小町通りの珈琲屋で感想などを聞かせていただきました。この週末には広島少年合唱団の50周年演奏会が開催されるとのことで、今年は広島もオーケストラが入ることとや、土の歌を演奏するためにOBが加わるらしいことなどの情報を頂きました。OBが一緒に舞台に立つかどうかは別にしても、50周年の記念演奏会になんらかの形でOBが関われるということは意義深いことだと思います。うちのOB会としてはうらやましい…。(^^;
最後になりましたが、グロリア少年合唱団の半世紀のご活躍をお祝い申し上げますと共に、次の半世紀の益々の発展を心よりお祈り申し上げます!
以前の書き込みで勘違いをしていましたが、実はグロリアさんも今年が50周年。50周年に向けて、前年度の演奏会などでは、会場でOB諸氏に記帳するようにアナウンスが流れたり、50周年の軌跡のような写真展示があったりしていましたが、いよいよ記念演奏会本番を迎えました。
古都鎌倉という土地柄もあり、お客さまの中にはお坊さんの姿もあったりで、さすがは鎌倉といったところでしょうか。鎌倉駅から観光客をかき分けて、なんとか15分前には到着したのですが、すでに会場に空席は少なく、こっそり聖堂の2階席に上がって席を確保しました。それもすぐに満員となり、聞けば前売りでほとんど売れてしまい、若干の当日券を手配するのも大変だったそうです。
さて、一つの関心は、OBの方たちがどのような関わり方をしているかということでした。グロリアさんにはOB会という独立組織はありません。その代わり、OBによるグロリア男声合唱団が本部の活動の下にあり、子供たちの活動とセットになっています。というのも、宗教曲には少年パートの他に男声パートも必要ですから、変声した少年のクラス(高校生含む)があるものの、全体のバランスとしてやはり大人の声(OB)も必要だという側面もあるのでしょう。
今回、男声合唱団(OB)の出演は十数名というところでしたが、年齢は十代から髪の毛が気になる壮年世代まで幅広くおられたようでした。
さて、いよいよ開演となったのですが、しょっぱなの演奏が男声合唱でスタートしたのには驚かされました。OBと変声した子供達によるグノーの『神学校のためのミサ曲』第5番ハ長調より。
スタートは団歌を全員で歌ってから、といった固定観念があるので、いきなりの男声合唱にはびっくりしました。それには理由があるようで、この最初の演奏だけはオルガン伴奏によるもので、そのあとには…
演奏が終わって男声陣がはけたあとに、オーケストラがぞろぞろと入場。グロリアさんにはプロ演奏家による「グロリア室内オーケストラ」が編成されており、合唱団のスペイン・ポルトガル演奏旅行の際にも同行したと聞いています。そしてこのオケを従えて歌うのは、今度はカワイイ下のクラスの子供達10名でした。なんという対比でしょうか。歌うのはサンサーンスのアヴェマリア。ちょうどその頃から、西日がステンドグラスを通して十字架を照らしはじめ、歌の音程がどうこう言うのを超えて、弦楽の美しい音色とあい余って、まさに天使の調べとなって会場全体を包んでいました。普段はその辺の普通の小学生のはずなのですが、すべてが一体になった時に、グロリア特有の音楽が生まれるのかもしれません。
…といった具合でずっと書いていくとキリがないのですが、次の曲で上のクラスが加わり、さらに次の曲で男性パートが加わる形で、全員が歌う頃には、オケも音量を上げて、全体が迫力ある演奏となっていました。
今回プログラムは全て宗教曲です。小学生は暗譜で、これらの宗教曲を原語で覚えるというのは、なかなか大変であったろうと思います。できれば、高校生たちも暗譜で頑張ってもらえればとも思いましたが、いろいろ事情もあるのでしょう。自分の経験でいうのも何ですが、子供のころに一度暗譜した曲を、大人になってから男声パートで新たに覚えさせられると、頭が混乱して暗譜できなくなることがあったりします。
グロリアさんは宗教曲オンリーというわけではないのですが、今回は宗教曲のみのプログラムで、オケの伴奏による重厚なものでした。グロリア少年合唱団の特徴を存分に発揮していたように思います。アンコールでのハレルヤも、オケを従えて迫力ある演奏でした。オケの伴奏で歌えるなんて、グロリアの子供たちはなんて恵まれているのでしょう。そしてそのオケが、その辺の市民オケとは違って、非常にうまい演奏であるというのが素晴らしいのです。いやホントに素晴らしい演奏でした。
そうそう、会場では一切のアナウンスがなく、始まりも、休憩も、終演も、全てはライティングだけ。もちろん、途中で挨拶も一切無しです。これはこれで清くて良かったと思います。
本番前に1時から記念ミサもあったそうで、子供たちはそこでも歌ったそうです。本番中どうも舞台(祭壇)への出入りがフレーベル並みに(^^;うまくなかったので、どうしてだろうと思ったら、ミサがあったので直前ゲネプロができなかったんですね。子供たちやご指導の先生方は一日中大変だったと思います。本当におつかれさまでした。
客席には、比較的若いOBとおぼしき面々もみえていましたから、鎌倉という街に住む限り、合唱団との絆は何年経っても切れない関係にあるのでしょう。これも素晴らしいことだと思います。
終演後、少年合唱団の演奏評論を書かれている道楽氏と会場でお会いし、小町通りの珈琲屋で感想などを聞かせていただきました。この週末には広島少年合唱団の50周年演奏会が開催されるとのことで、今年は広島もオーケストラが入ることとや、土の歌を演奏するためにOBが加わるらしいことなどの情報を頂きました。OBが一緒に舞台に立つかどうかは別にしても、50周年の記念演奏会になんらかの形でOBが関われるということは意義深いことだと思います。うちのOB会としてはうらやましい…。(^^;
最後になりましたが、グロリア少年合唱団の半世紀のご活躍をお祝い申し上げますと共に、次の半世紀の益々の発展を心よりお祈り申し上げます!
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