シュノンソー城には幽霊が出るという噂があります。
Henri III de France
アンリ3世 (1551年ー1589年 )
アンリ2世とカトリーヌ・ド・メディシスの三男。
フランス王となるも、若くして暗殺により死去。
(7月16日のブログ参照 )
Louise de Lorraine
ルイーズ・ド・ロレーヌ (1553年ー1601年 )
アンリ3世の妃。
アンリ3世の死後、彼女は、
義母カトリーヌ・ド・メディシスから受け継いだ
シュノンソー城に引きこもりました。
王族の権謀術数に疲れ果てたのでしょうか ・・・
彼女は重いうつ病を患い、城内をさまよいました。
当時のフランスの風習では、喪服の色は白でした。
白い服を片時も身から離すことのなかった彼女は、
失意のうち生涯を終えました。
以来、シュノンソー城には、
ルイーズ・ド・ロレーヌの白い幽霊が出るという
噂が後を絶ちません。
幽霊は、城内の庭園でも目撃されています。
ルイーズ・ド・ロレーヌの死後、
シュノンソー城は何人か人の手を渡りました。
しかし、城は荒廃の一途をたどりました。
Madame Dupin
デュパン夫人 (1706年ー1799年 )
18世紀になり、大富豪であったデュパン夫人が
シュノンソー城の新たな主となりました。
美しく聡明で進取の気性に富んだ彼女は、
当時主流となりつつあった啓蒙思想を支持 ・・・
シュノンソー城は、
知識人たちが議論を交わすサロンとしてよみがえりました。
注: フランス革命の思想的背景である
啓蒙思想の擁護者であったことが民衆の心を捉え、
革命による破壊から城を守ることが出来た。
ヴォルテールをはじめ、
多くの著名人がシュノンソー城に招かれました。
(2012年5月14日のブログ参照 )
Jean-Jacques Rousseau
ジャン=ジャック・ルソー (1721年ー1778年 )
Charles-Louis de Montesquieu
シャルル=ルイ・ド・モンテスキュー (1689年ー1755年 )
などが主賓だったと伝えられています。
女性たちが歴史を刻んだシュノンソー城の物語りは、
あと少し続きます。
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