作家として成功を収めたアンデルセンは、
1835年頃からコペンハーゲンのシンボルともいえる
『ニューハウン』 に住み始めます。
(12月1日のブログ参照 )
港町が持つ独特の猥雑さ、
そして、人の営みが発する匂いが
気に入っていたのではないでしょうか。
生涯で30を超える国を旅したと伝えられるアンデルセンは、
旅から戻ると、『ニューハウン』 にひと時の安らぎを
感じていたのでしょう。
そこは、アンデルセンが自らの国 = デンマークに
やさしく抱かれる場所だったのでしょう。
現在 『ニューハウン』 には、アンデルセンが暮らした家が、
メモリアルとして保存されています。
アンデルセンが祖国デンマークを愛する気持ちは、
1850年に発表した詩 = 『デンマーク 我が祖国』 に表れています。
(12月18日のブログ参照 )
『この国に生まれ、私はここに暮らす
ここから私の世界が広がる
母のしなやかな声のような言葉
それは、心に響く優しい調べ
風がそよぐ海岸
野生の白鳥がたわむれる
愛しき緑の島々
そこに私の故郷がある
私の愛する国デンマーク、我が祖国』
デンマーク 我が祖国より
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