「鳥人伝説 」 ・・
それは、
「ラノ カウ 」 の断崖絶壁で行われた、霊力を競い合う儀式です。
(12月 17日のブログ参照 )
『オロンゴの儀式村 』 ・・
儀式の場所はこう呼ばれています。
毎年春になると、各部族の代表が断崖絶壁を駆け下り、
泳いで小さな島を目指しました。
『鳥人 』 を選ぶ儀式です。
その島の名前は 『モツ ヌイ 』 ・・
3つ並んでいるいちばん遠くの島です。
儀式とは、この島に産み落とされる海鳥の卵を
誰がいちばん早く持ち帰るかを競うことでした。
モツ ヌイまではわずか 2キロメートルほどの距離ですが、
ここは潮流が早く、また鮫が多く生息する海域であり、
多くの者が命を落としました。
いちばん早く海鳥の卵を持ち帰った者は 『鳥人 』 として崇められ、
次の春が来るまで特別な存在として扱われました。
『鳥人 』 を排出した部族が
向こう 1年間島の主導的役割を果たすという取り決めがあった ・・
など儀式の目的については様々な説がありますが、
いずれも定かではありません。
部族の代表が崖を駆け下りた場所 ・・
そこには、 たくさんの 『鳥人 』 のペトログリフが施されています。
絶海の孤島に住む人々にとって、
海を越え自由に飛び回る鳥は強い憧れの対象だったのでしょう。
また、
イースター島の創造神 『マケ マケ 』 のペトログリフも見られます。
『鳥人 』 とは、
『マケ マケ 』 の霊力が宿った者と考えられていたのです。
オロンゴの儀式村には、
不思議なかたちをした石組みの住居跡が見られます。
(住居跡と思われる建物は全部で 53 )
これには、
『鳥人 』 を目指す者が暮らした場所 ・・
儀式をつかさどる神官のような者が暮らした場所 ・・
など諸説があります。
『鳥人儀式 』 が 19世紀半ばまで続いていたことは確かですが、
いつから始まったのかはわかっていません。
「フリ モアイ 」 との関係など、イースター島はすべてが謎です。
(12月 10日のブログ参照 )
オロンゴの儀式村は、1974年、
アメリカの人類学者 = ウィリアム・ムロイ博士を中心に
発掘調査が行われ復元されました。
(12月 7日のブログ参照 )
現在、この遺跡の維持には、
『American Express アメリカン エキスプレス 』 が
支援を行っています。
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